先日BSで放送された「男はつらいよ 寅次郎物語」観ました。
いやー面白かった。
おそらく30年前の封切以来でしょうか。
あらためて観直して、
映画の中には人生のお手本にしたいような
セリフがたくさんありました。
そんな寅さんの名言のひとつです。
旅に出る寅さんを甥の満男が柴又の駅まで送っていきます。
思春期の満男は何かと悩みが多い年頃です。
駅前で満男が思いつめたように問いかけます。
満男「おじさん」
寅 「なんだ?」
満男「人間ってさ」
寅 「人間? 人間がどした」
満男「人間は 何のために生きてんのかな?」
寅 「なんだい・・・難しいこと訊くなあ
んー何というか ほら あー生きてて良かったなあ
と思うことが何べんかあるじゃね。
そのために人間生きてんじゃないのか」
満男「ふーん」
寅 「そのうちお前にもそういう時が来るよ」
(満男の肩をたたきながら)
寅 「まあ、がんばれ」
トランクを手に柴又の駅に向かう寅次郎。
満男はそれを見送り、(伯父の言葉を反芻しながら)
ゆっくりきびすを返します。
名場面ですねー。
(そうそう、そうかも知れないなあー)
私たち観客は大いに肯きましたよ。
周囲からはバカだバカだと言われながらも、
渡世人としての分をわきまえて、
きっちりと筋を通すところは筋を通す。
そんな不器用な寅の生き様と泣き笑いに、
私たちは深く共感を覚えるのでした。
私にとって「男はつらいよ」は人生の教科書。
映画を観る時がまさしく、
生きてて良かったと思うひとときです。