40回目を迎えた大阪国際女子マラソンは、
コロナ禍で長居運動公園内を15周する周回コースで行われました。
レースはオリンピックの代表に決まっている一山選手が大会新記録で優勝。
2位の前田選手も自己記録を更新。
それはそれで良かったのですが、なんか釈然としないものが・・・
今回初めて男子選手がペースメーカーを務めたことも大会の注目点でした。
別にそれに異議を唱えるものではありませんが、
何もゴールまで(正確には競技場の入り口まで)
ペースメイキングすることはなかったのではと思います。
当初30kmくらいでペースメーカーは当然抜けるものと思っていたので、
30km以降はおいおいどこまで面倒見るんだ?という感じで観ていました。
30km以降の単独走になった一山選手のペースアップを期待していたのです。
最後まで声掛けや手ぶりでペースメーカーが激励しながら
選手を引っ張って出た記録もルールー上は正式記録なのでしょうが、
マラソン観戦の醍醐味でもある選手同士の駆け引きやスパートのタイミング、
さらに終盤独走して力を見せつけた上で出たタイムでは今回ありませんでした。
好調が伝えられていた一山選手だからこそ、
正直観ていて痛快なレースではありませんでした。
思い返すと以前の女子マラソン記録ホルダーだった
高橋尚子、渋井陽子たちのベルリンのレースも同様に
タイムは出たのだけれど内容は面白みがなかった記憶があります。
ペースメーカーをつけるやり方に反対するわけではありませんが、
昨年の日本選手権10000mでぶっちぎりで新記録で優勝した
新谷仁美選手のように最初から最後まで独力で走り切った姿に
私たちは感動を覚えるし賞賛を惜しみませんから。
今回周回というプランで大会を開催してくださった関係者には大いに感謝しなければなりません。
何事も経験が大事です。
オリンピックが予定通り開催されるかどうかは分かりませんが、
本番では代表選手のたちの一層の力走を期待したいと思います。