透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

毛利衛著『わたしの宮沢賢治 地球生命の未来圏』(ソレイユ出版)』

2021-01-23 17:14:28 | 日記

雪のち晴れ。最低気温−9.4℃、最高気温−4.3℃。

 昨日、神奈川県に住む兄から送られてきた本です。この本は兄の元に毛利衛氏から送られて来たとのこと。

 毛利氏が北海道大学に助教授として勤務していた頃、兄は助手として同じ教授の下で研究に取り組んでいたそうで、その頃からのお付き合いが縁で度々本が兄の元に贈られてくるのだそうです。

 日頃から賢治愛好家を自称しているわたくし。この本の題名を見た瞬間、妹である私の元へ送ろうと思ってくれたらしいです。


『わたしの宮沢賢治 地球生命の未来圏』(ソレイユ出版)』

〈本の帯から〉

「わたしの宮沢賢治」シリーズ7 

宇宙から吹く未来圏の風とともに、私たちのポストコロナ社会を見つめる!

 賢治作品への共感をもとに、著者が科学者宇宙飛行士として二度宇宙を体験、地球を見て考えた地球と生命のつながり「ユニバソロジ」という新しい世界観に目覚め、ポストコロナ社会を展望するまでの壮大な物語です。

 自然への畏敬といのちへの愛―。「賢治の心」を今こそ伝えたい。


 毛利氏は初めての宇宙飛行に臨み、賢治の「生徒諸君に寄せる」(「詩ノート」付録)の文章の一部を書き写した小さなノートを船内に持ちこんだと、「はじめに」に綴っています。

「新しい時代のコペルニクスよ/あまりに重苦しい重力の法則から/この銀河系を解き放て・・・。」 (「断章六」)

 また、明治生まれの賢治があたかも無重力状態を経験していたかのように、宇宙の哲学を自分に与えてくれていたとも。

  さらに、宇宙から帰還した後に自分のものの見方・考えが変化していることに気づいたとして3点を列挙。

  一つは必死に仕事をしている世界中の名もない人々の善意により命が今に繋がっていること。

  二つ目は賢治を含めた偉人たちによる牽引力で、地球人が未来に思いを馳せる後押しをしていること。

  三つめは科学者や宇宙飛行士としてやってきたことが、個人的なものから社会活動として人類の未来に役立っていること。翻って、宇宙へ向けてのミッションが賢治のいう「イーハトーブ」を発展的に捉えた「地球まほろば」や「ユニバソロジ」、そして「未来智」という概念で社会に発信できるようになったこと。以上は「はじめに」で綴られたことの一部です。

  只今、本文を半分ほど読み進めたところ。厳しい訓練や困難な状況を乗り越えて、二度の宇宙飛行を為し遂げ、船内での実験を成功させてこられた毛利氏だからこそ書きあげられた内容に惹き付けられました。

 賢治の想像力にお墨付きを与えている箇所もあり、驚いてもいます。熱意に溢れた行動の連続に圧倒されながら、後半を読み進めようと思っているところです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ふれあいコースへ | トップ | 百年記念塔と北海道博物館へ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事