スタジオジブリの最新作「風立ちぬ」、
機会がありましたので観て来ました。
宮崎監督の作品は、「カリオストロの城」から「崖の上のポニョ」まで、
多分、全作品を観ていると思います。
今回タイトルに「の」という文字が入っていないのと、
殆ど宣伝を目にする機会が無かったので、
いままでの作品とはちょっと路線が違うのかなあという予感はありました。
子供と一緒に見に行ったのですが、どちらかと言うと大人向けの作品といえるでしょう。
でも、あの生き生きとした映像と飛行機の迫力は、大人も子供も関係無く圧倒されます。
「ハウルの動く城」、「崖の上のポニョ」あたりから新たな映像手法になったと感じていましたが、
今回の映画は更に磨きをかけて、単なる映像を超えて、
なんといいましょうか、
映像が生きているというか、
生き物のように動いているというか、
絵が呼吸しているというか、
様々なシーンで、ハッとさせられたり、
一つのシーン(絵)が、そのまま完結して永遠であるような錯覚を覚えたり、
深く琴線に触れることがあったり、
とても人が描いたとは思えないくらい神々しかったり、
まあ、映画館で迫力あるサウンドと大画面で観たというのもあるとは思いますが、
完全にその映像に引き込まれました。
さらに付け加えるならば、実話を基にしている、
大正昭和という実際の時代設定で、
史実と時代背景も含めた制約がある中での映像だからこそ、
なにか、深く深く、感じるものがあったのかもしれません。
宮崎作品ではありませんが、同じスタジオジブリの高畑監督の
「火垂るの墓」も深く心に染み入る作品でした。
今回の「風立ちぬ」では、戦争シーンはありませんが、
多くの犠牲の上に今の平和があること、
この平和は、ただで与えられている平和ではないこと、
人々がその時代を何があろうとも生きてくれたこと、
その繋げてくれた命を、現代の私達が代表として預かっていることを、
終戦記念日の前に、一つのメッセージとして、
この作品に込めたのではないのかなあというのが感想です。
もう一つ掘り下げるならば、
主人公は戦闘機の設計者。
本来ならば、夢のある飛行機の設計をすることが理想なのですが、
その時代のために、戦争のための戦闘機をつくらなければいけない。
会社の命令、国の命令、軍の命令、ライバルとの競争・・・
きれいごとを言って、そんなもののために作るのならば私はやりません、
と言ってしまえばそれでおしまいなのですが、
そんな矛盾や、やりきれない状況の中でも主人公は淡々と真っ直ぐに仕事を進めていく姿。
そうなんです。
人は生きるためには働かなくてはいけないのです。
しっかりと現実を直視して、
コツコツと自分の足元から土台を作っていくことが、
その人生や歴史となって、
更には、この先の世界を形成していくことになるのです。
過去に生きてくれた人のためにも、
これからの新しい時代をあなた方が創っていってください、
と監督は言っているようにも思えます。
ストレートパンチをくらいました。
機会がありましたので観て来ました。
宮崎監督の作品は、「カリオストロの城」から「崖の上のポニョ」まで、
多分、全作品を観ていると思います。
今回タイトルに「の」という文字が入っていないのと、
殆ど宣伝を目にする機会が無かったので、
いままでの作品とはちょっと路線が違うのかなあという予感はありました。
子供と一緒に見に行ったのですが、どちらかと言うと大人向けの作品といえるでしょう。
でも、あの生き生きとした映像と飛行機の迫力は、大人も子供も関係無く圧倒されます。
「ハウルの動く城」、「崖の上のポニョ」あたりから新たな映像手法になったと感じていましたが、
今回の映画は更に磨きをかけて、単なる映像を超えて、
なんといいましょうか、
映像が生きているというか、
生き物のように動いているというか、
絵が呼吸しているというか、
様々なシーンで、ハッとさせられたり、
一つのシーン(絵)が、そのまま完結して永遠であるような錯覚を覚えたり、
深く琴線に触れることがあったり、
とても人が描いたとは思えないくらい神々しかったり、
まあ、映画館で迫力あるサウンドと大画面で観たというのもあるとは思いますが、
完全にその映像に引き込まれました。
さらに付け加えるならば、実話を基にしている、
大正昭和という実際の時代設定で、
史実と時代背景も含めた制約がある中での映像だからこそ、
なにか、深く深く、感じるものがあったのかもしれません。
宮崎作品ではありませんが、同じスタジオジブリの高畑監督の
「火垂るの墓」も深く心に染み入る作品でした。
今回の「風立ちぬ」では、戦争シーンはありませんが、
多くの犠牲の上に今の平和があること、
この平和は、ただで与えられている平和ではないこと、
人々がその時代を何があろうとも生きてくれたこと、
その繋げてくれた命を、現代の私達が代表として預かっていることを、
終戦記念日の前に、一つのメッセージとして、
この作品に込めたのではないのかなあというのが感想です。
もう一つ掘り下げるならば、
主人公は戦闘機の設計者。
本来ならば、夢のある飛行機の設計をすることが理想なのですが、
その時代のために、戦争のための戦闘機をつくらなければいけない。
会社の命令、国の命令、軍の命令、ライバルとの競争・・・
きれいごとを言って、そんなもののために作るのならば私はやりません、
と言ってしまえばそれでおしまいなのですが、
そんな矛盾や、やりきれない状況の中でも主人公は淡々と真っ直ぐに仕事を進めていく姿。
そうなんです。
人は生きるためには働かなくてはいけないのです。
しっかりと現実を直視して、
コツコツと自分の足元から土台を作っていくことが、
その人生や歴史となって、
更には、この先の世界を形成していくことになるのです。
過去に生きてくれた人のためにも、
これからの新しい時代をあなた方が創っていってください、
と監督は言っているようにも思えます。
ストレートパンチをくらいました。
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