案外、日比谷に着いたのは、早かった。
結構ゆっくり身支度して、ガードに行く。
「えっ?来たの?」
と言われて、
「えーまぁ、やんごとなき理由で…」
と答える私。
そして、事情を知ると、大笑いする人たち(笑)。
この出は、会のイベントで、
お揃いのカードに、書きこんで、ひろみちゃんに渡すことになっていました。
自分を革命家に見立てて、サイン帳みたいな項目を埋めて行くのだ。
お手紙は、いつものように、電車の中で書き上げて来たからよいけど、
このカードは…どうしよう?
何がって…
これを書いてる間に、かしちゃんが出て来ちゃったら最悪じゃん?
かと言って、かしちゃんが帰ってから書き始めたら、
かしちゃんの直後にひろみちゃんが出て来た場合…
私は白紙?
…それはどうよ??
とにかく、終演までに頑張るしかない!
と思った割に、
自分の似顔絵を描いた辺りで、
劇場から、お客さんが出て来はじめた。
ダメだ、さっぱり間に合ってないわ!
「ガードに入ります」
の言葉が、こんなに嬉しかったことがあるかしら?
スタンバイに入った方が楽屋口に近くなる。
ガードに入る前に、かしちゃんが出て来ちゃったら、かなり切ないもん。
よかった。
楽屋口を気にしながら、
カードの空欄に何を書くべきか、思案する。
THちゃんが悩んでた時は、
あれ書けば~
これ書けば~
って言いたい事言ってた私だが、自分のって難しいね。
「性格・特技」って何だろ?
楽屋口を睨みながら、ぐるぐると考える。
…と!
あっそうだ。
「食べ物の好き嫌いがないこと」
これだっ!!
どうよ?…って今言っても、もう書いちゃったけど(笑)。
そんな感じで、はらはらあわあわしながら、何とか完成。
さぁ、これで、ゆっくり楽屋口見物が出来るわ♪
と思ってしばし。
細く開いたドアの隙間から、ひょいっと覗いた頭。
そこをすり抜けるように、ドアが開くより先に、出ようとする感じで、ちらりと姿を現した瞬間に、
「あっかしちゃん!」
髪の毛が黒くて、ワンピースも黒かった。
だから、黒い!って印象なんだけれど、動き方がかしちゃんで、
扉から少しだけ姿を覗かせた瞬間のかしちゃんが、ストップモーションで頭の中に焼き付いています。
ここで、ガードが面白い。
月観劇した時は…座ったりしなかったんじゃないかと思うけど?
今回は、一瞬迷った。
迷った間がまた面白くて、
あ、やっぱり座ろう…!
てな感じで、静かに座ったのでした。
私は、
え??あれ?座るの?わぁい♪
って感じ。
なんか…その、ガードが座った、ということが、嬉しいの。
かしちゃんは、そのまま有楽町駅方面に行くんだろうと、私は勝手に思っていました。
だからこそ、
この日のガードの位置が楽屋口に近くて、ラッキー♪って思ったんだけど…
かしちゃんは、歩道まで出て来て、くるっと右に曲がった。
えっ?こっちに来るの??
かしちゃんの黒いワンピースは、膝が出る丈で…
あ、履物までは見てなかった…!
黒い…印象。
印象だけだけど。
裾が広がったスカートの向こう側…
つまり、右手にバッグを提げていた。
おかげで歩くのに、軽く振った時に見えただけで、
カチッとした、しっかりしたかっこよさそうな雰囲気と、
金具か何かが光るのだけが見えました。
かしちゃんは、黒い髪は、肩口に少しかかる長さ、
前髪なさりげなく真ん中くらいでやんわりわけていて、
ややうつむき加減で、スタスタと歩いて行きました。
私とTHちゃんは、かしちゃんだぁ♪って見てるわけですが、
他の会の仲間の反応がまた面白い。
急にしゃがんだから、生徒さんが出て来たのかと思ったのでしょうか、
でも、背が高いけど、スカートのスレンダーなお姉さんが速足で歩いて来たでしょ?
あわあわわたわた、誰?何??何なの?
…(笑)(笑)(笑)
多分、かしちゃんだとわかったのは、
私たちの前を行き過ぎていまった辺りだったんじゃないかしら。
その頃かしちゃんは、
ミズちゃんの会の方達の前に差し掛かりました。
ギャラリーからも声がかかるし、かしちゃんは、
見られてる~と意識が募ってる?
(と私は勝手に思った)
かしちゃんのワンピースには、サッシュがついていました。
ウエストラインで、斜め前のところでチョウチョ結びしてあるの。
このデザインからしたら、こないだのお芝居の制作発表の時のお洋服なのかな?
…と後から思ったけれど、
定かではありません。
で、そのチョウチョ結びの先が、
歩くと風圧で、ぴらんとめくれあがるのが、かしちゃん気になるらしい。
何回も左手で、
えいっ
と押さえにかかるの。
いいじゃん、めくれても?
…だけど、周囲のギャラリーや、ミズちゃんのファンの方達に、ちょっとぺこぺこしながら、
時々、スカートの裾(とサッシュ)を押さえながら、歩いて行くのです。
私は、あまりの微笑ましさに、大喜び。
その私の後ろを、かしちゃんを追いかける集団が駆け抜けて行く足音。
まだあわあわしてる、ガードメンバー。
この空気が、なかなか楽しかった。
ああ、頑張って日比谷に戻ってよかった♪
つづく。
結構ゆっくり身支度して、ガードに行く。
「えっ?来たの?」
と言われて、
「えーまぁ、やんごとなき理由で…」
と答える私。
そして、事情を知ると、大笑いする人たち(笑)。
この出は、会のイベントで、
お揃いのカードに、書きこんで、ひろみちゃんに渡すことになっていました。
自分を革命家に見立てて、サイン帳みたいな項目を埋めて行くのだ。
お手紙は、いつものように、電車の中で書き上げて来たからよいけど、
このカードは…どうしよう?
何がって…
これを書いてる間に、かしちゃんが出て来ちゃったら最悪じゃん?
かと言って、かしちゃんが帰ってから書き始めたら、
かしちゃんの直後にひろみちゃんが出て来た場合…
私は白紙?
…それはどうよ??
とにかく、終演までに頑張るしかない!
と思った割に、
自分の似顔絵を描いた辺りで、
劇場から、お客さんが出て来はじめた。
ダメだ、さっぱり間に合ってないわ!
「ガードに入ります」
の言葉が、こんなに嬉しかったことがあるかしら?
スタンバイに入った方が楽屋口に近くなる。
ガードに入る前に、かしちゃんが出て来ちゃったら、かなり切ないもん。
よかった。
楽屋口を気にしながら、
カードの空欄に何を書くべきか、思案する。
THちゃんが悩んでた時は、
あれ書けば~
これ書けば~
って言いたい事言ってた私だが、自分のって難しいね。
「性格・特技」って何だろ?
楽屋口を睨みながら、ぐるぐると考える。
…と!
あっそうだ。
「食べ物の好き嫌いがないこと」
これだっ!!
どうよ?…って今言っても、もう書いちゃったけど(笑)。
そんな感じで、はらはらあわあわしながら、何とか完成。
さぁ、これで、ゆっくり楽屋口見物が出来るわ♪
と思ってしばし。
細く開いたドアの隙間から、ひょいっと覗いた頭。
そこをすり抜けるように、ドアが開くより先に、出ようとする感じで、ちらりと姿を現した瞬間に、
「あっかしちゃん!」
髪の毛が黒くて、ワンピースも黒かった。
だから、黒い!って印象なんだけれど、動き方がかしちゃんで、
扉から少しだけ姿を覗かせた瞬間のかしちゃんが、ストップモーションで頭の中に焼き付いています。
ここで、ガードが面白い。
月観劇した時は…座ったりしなかったんじゃないかと思うけど?
今回は、一瞬迷った。
迷った間がまた面白くて、
あ、やっぱり座ろう…!
てな感じで、静かに座ったのでした。
私は、
え??あれ?座るの?わぁい♪
って感じ。
なんか…その、ガードが座った、ということが、嬉しいの。
かしちゃんは、そのまま有楽町駅方面に行くんだろうと、私は勝手に思っていました。
だからこそ、
この日のガードの位置が楽屋口に近くて、ラッキー♪って思ったんだけど…
かしちゃんは、歩道まで出て来て、くるっと右に曲がった。
えっ?こっちに来るの??
かしちゃんの黒いワンピースは、膝が出る丈で…
あ、履物までは見てなかった…!
黒い…印象。
印象だけだけど。
裾が広がったスカートの向こう側…
つまり、右手にバッグを提げていた。
おかげで歩くのに、軽く振った時に見えただけで、
カチッとした、しっかりしたかっこよさそうな雰囲気と、
金具か何かが光るのだけが見えました。
かしちゃんは、黒い髪は、肩口に少しかかる長さ、
前髪なさりげなく真ん中くらいでやんわりわけていて、
ややうつむき加減で、スタスタと歩いて行きました。
私とTHちゃんは、かしちゃんだぁ♪って見てるわけですが、
他の会の仲間の反応がまた面白い。
急にしゃがんだから、生徒さんが出て来たのかと思ったのでしょうか、
でも、背が高いけど、スカートのスレンダーなお姉さんが速足で歩いて来たでしょ?
あわあわわたわた、誰?何??何なの?
…(笑)(笑)(笑)
多分、かしちゃんだとわかったのは、
私たちの前を行き過ぎていまった辺りだったんじゃないかしら。
その頃かしちゃんは、
ミズちゃんの会の方達の前に差し掛かりました。
ギャラリーからも声がかかるし、かしちゃんは、
見られてる~と意識が募ってる?
(と私は勝手に思った)
かしちゃんのワンピースには、サッシュがついていました。
ウエストラインで、斜め前のところでチョウチョ結びしてあるの。
このデザインからしたら、こないだのお芝居の制作発表の時のお洋服なのかな?
…と後から思ったけれど、
定かではありません。
で、そのチョウチョ結びの先が、
歩くと風圧で、ぴらんとめくれあがるのが、かしちゃん気になるらしい。
何回も左手で、
えいっ
と押さえにかかるの。
いいじゃん、めくれても?
…だけど、周囲のギャラリーや、ミズちゃんのファンの方達に、ちょっとぺこぺこしながら、
時々、スカートの裾(とサッシュ)を押さえながら、歩いて行くのです。
私は、あまりの微笑ましさに、大喜び。
その私の後ろを、かしちゃんを追いかける集団が駆け抜けて行く足音。
まだあわあわしてる、ガードメンバー。
この空気が、なかなか楽しかった。
ああ、頑張って日比谷に戻ってよかった♪
つづく。