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[JAL機]管制官の指示なく離陸開始、あわや大惨事に!

2008-02-17 | 事故・事件・トラブル
<コメント>
2008年2月16日午前、新千歳空港でまた管制官とパイロットの間のミスが発生しました。今回の報道では、パイロットが管制官の離陸指示を待たず滑走を開始したもの。
事件当日の新千歳空港は、2本ある滑走路のうち、ターミナルに近い方の1本(A滑走路)が雪のため閉鎖されていた。視界は約5百メートルと不良。

トラブルが起こる前の様子はおおむね以下の通りと思われます。
・地上走行を許可されたJAL502便(当該機 B747-400D)は、誘導路を南へ走行。
・管制より、滑走路手前で待機の指示(推測)。
・生きているB滑走路へ関西空港発のJAL2503便(MD90型機)が着陸。
・管制官より当該機に滑走路上で待機するよう指示。
・JAL2503便は除雪されている滑走路エンドまで走行していた。
・JAL502便(当該機 B747-400D)は、離陸許可を両パイロットで確認し開始。
・管制官が動いている当該機を確認し、離陸中止を指示。
・両機の間隔は約1,500メートルで当該機が停止。
・トラブルを受け、着陸予定だったJAL513便が着陸をやり直す。
・当該機のフライトはキャンセルされ、乗客は次便に振り変えられる。


何かと管制-パイロット間でトラブルの多い新千歳空港。今回はパイロットが管制官の指示を待たず(離陸許可を得たと思い)離陸滑走を行ったもの。
JALでは、3年前の管制トラブルを防ぐため、機長と副操縦士間で許可の有無を確認し合い、離陸動作に入るよう決められている。ではなぜ起こったのだろう?

・確認作業が形だけのものとなり、実際の確認が出来ていなかった?
・管制官から離陸許可が出ていた?

着陸していた機、雪がなければ、滑走路エンドまで行くことはせず、途中の高速タクシーウェーを速度を落としながら滑走路中央付近で左折した事でしょう。もし、滑走路途中で左折動作をしていたら・・・気づいて離陸中止を指示しても間に合わなかったかも知れない。

昨夜に続き、本日は管制官からの事情聴取となるが、実際に交わされたものの検証となる。完全にパイロットのミスだったのか、それともうっかり許可を出したのか、それとも解りにくい指示だったのか・・・?
いずれにしても、一歩間違えば大惨事。徹底した聴取と対策を即打ち出して頂きたい。



<新千歳空港の管制関連インシデント>
[新千歳管制ミス]本当に大惨事寸前だった!(続報)
[管制ミス]危機一髪、あわや大惨事に!(新千歳)
[サハリン航空機]管制の指示に従わず着陸機ゴーアラウンド



JAL機 管制官の許可なく離陸の滑走 新千歳空港 2月17日10時41分配信 毎日新聞

 16日午前10時半ごろ、北海道千歳市の新千歳空港B滑走路で、羽田行き日本航空(JAL)502便(ボーイング747-400D型、乗員乗客421人)が管制官の許可を受けずに離陸のための滑走を始めた。前方の滑走路上には着陸した関西発JAL2503便(MD90型機、同126人)がいたため、管制官は502便に滑走停止を指示。502便は離陸を中止した。
 同空港で管制業務を担当する航空自衛隊千歳基地の広報室などによると、502便は滑走路上で待機するよう指示を受けていた。
 管制官はこのトラブルを受け、2503便の後にB滑走路に着陸する予定で着陸態勢に入っていた羽田発JAL513便に着陸のやり直しを急きょ指示した。
 当時、新千歳空港は降雪の影響で視界が約500メートル程度だった。2本ある滑走路のうち、A滑走路は除雪のため閉鎖されていた。
 国土交通省は今回のトラブルを「重大インシデントに該当する」として16日夜、航空・鉄道事故調査委員会の調査官3人を新千歳空港に派遣。現地入りした調査官は同日深夜までJALの機長らから事情を聴いた。17日は午後1時から管制塔に調査に入る予定。【久野華代、水戸健一】
 ▽日本航空広報部の話 このような事態はあってはならないことで、心よりおわびします。今後、再発防止策を講じ、航空会社として最大の使命である安全運航の堅持に取り組みます。