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僕の消灯時間まで

ブログの引越しをしました。
愛する方々へ、遺書のように。

そこかしこに

2016-10-31 22:41:14 | 日記
ファンキーの工場に向かう途中の道からは、ゆきえさんのお墓が見える。
先週、何をどうしたって時間なんて取れるはずもなく。
「来週くるよ。」
と約束をした。

その来週の始まりが今日。
工場に向かう途中で、やっぱり膝が痛くなった。
忘れてはいない。
「夕方行きますから。」
と独り言のように、高速道路から見える遠くのお墓に話しかける。
そして、膝は痛くなくなる。
とても不思議だが、5年程前からずっとこうなのだ。

サダポンから頼まれていたブースの作成を終えて、千田くんとアタロウを乗せた僕の車はケーキ屋に向かう。

生きていれば40歳。
お墓には34歳のまま。

誰も、僕より先に死んでほしくないなぁと思った。
でも。
だからこそ僕は誰よりも長生きをしようと思った。
人類最後の一人になっても、僕は僕を好きな人を悲しませたくないなぁと思った。

「やぁ、すっかりババァじゃねぇか。誕生日おめでとう。」
花もなにもないお墓が嫌だった。
【うっせぇオッさん】とでも言われたのだろうが、僕には聞こえない。

次は、花も買おう。
僕の心に、もう怒りは残ってない。


僕が生き方を変えようと思ったキッカケ。
ゆきえさんの末娘は小学5年生になった。
随分と大きくなったもので、誰か分からないほどだった。
「平先生〜!」
「元気だった?」
「元気だった!テレビでよく見るから遠い人のような感じ!」
「そんなことはないんだよ。」
「あのね先生、あのね、こないだね、」
と彼女の話は止まらない。


チャコも死んで、今はウニがいる。
それと、ハンペンという犬もいる。
ウニは変わらず可愛らしく迎えてくれる。
「随分と顔を出さないじゃんか。」
「すまんね。本当に忙しい。」
「そんなのは言い訳だ。」


「応援団、アタシ好き。」
「そう。それはよかった。」
「青空応援団、かっこいいね先生。」
「死ぬまでやるよ。一人になってもやる。」
「死ぬまで?」
「そうだよ。ハルネちゃんや俺の息子たちとかね、世界中の子ども達をね。子どもだけじゃねぇけどさ。応援はどんなところからでも、ずっと出来るから。」
「死ぬまでなの?」
「君のことは死んでからも、ずっと応援してるよ。」
「天国から?ママみたいに?……。だから、青空応援団なの?」
やっぱり、まだ寂しいんだろうなぁと思った。


「先生、お菓子くれないとイタズラしまーす。」
「おもしれぇ、やってみろよ。」
「トリック オア トリート!」
「うるせぇ、やってみろ。」
「先生、怖い!」
「ほら。クッキー。」
「やっぱり怖くない!クッキー食べる!」
「食べな。」

子ネコもいた。
本当にかわいい。


僕らはそのまま九二四四へ。
クリスマスケーキの撮影をする時節となった。
早いものだね。

言葉の意味なんてサッパリ分からない。

でも、今年もメリークリスマスと言える日が待ち遠しくて、愛おしくてたまらない。


そこかしこに、楽しいことや嬉しいことってありまっせ。
そして、そこかしこに誰かの悲しみもあります。

せめて。
気持ちのいい風を魂に吹かせよう。

そうだ。
ベンチコート。
今日が締切です。

お忘れはありませんか?

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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だめだ (yukiusaku)
2016-10-31 23:49:59
泣けちゃった。団長のブログがあたたかいね。優しさが溢れてる
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