10年目の時に、ほぼ日に寄稿したことがありました。

穏やかに、穏やかに。

何も変わっておらず、今年になりました。
父が亡くなり、チバユウスケが亡くなり、八代亜紀さんもいない。
ドンドンみんなが亡くなっていくけれど、僕の周りもドンドン変わるけれど、僕らは今のまま。
今年は、今日も明日も僕らは穏やかに過ごせそうです。

穏やかに、穏やかに。

他人事とは思わず、スコップ団が考える「防災意識」を忘れることなく、どうかつまらないことで腹を立てるようなことがないように、穏やかにお過ごしください。
以下、10年目の時のほぼ日の掲載記事です。
その当時、僕は33歳になる歳でした。今は当然ながら43歳になろうとしています。
10年は、あっという間に過ぎました。「なにが正しかったのだろう?」と自問することが多いです。「できることを、ちゃんとしたのかな?」そんな風に考えることも多いです。
悲しみや辛さ、悔しさや憤り。
今なら流せるようなことも、当時はできませんでした。結局のところ、若過ぎた僕の中では何も上手にできなかったと思います。
捨身で手を伸ばしても、救えないものがいっぱいありました。いくら表現しても伝わらないことがいっぱいありました。言動や行動が裏目に出てしまうこともありました。失敗や後悔もたくさんあります。
一年は10日が36回だと、亡くなった友人が言っていました。
あれから10日がおよそ360回。
どの日も「捨てず」に、1日ずつ最高の日にしようと思っています。
楽しさを見出し、できないことに気を取られずに、できることを。
疲れることもあります。面倒だなぁと気が重い日だってあります。それでも、大切なことを大切にできる人になること。それは案外大きなものではなくて、小さなものなのかもしれないと注意しながら、できることをしていくぞと思っています。
想像力を働かせても未来は分かりません。想像できないようなことも起きたりします。
でも、僕は想像力さえあれば、無限の力を発揮できると信じています。
想像力の先に思いやりがある。
そのことを信じ、なににも屈することなく、決して諦めず、戦いの心ではなくて優しさのような心で生きていきたいと、今はそう思うのです。