E. S. ガードナー(A. A. フェア)の Cool & Lam シリーズ第15作、Beware the Curves(1956年)読了(邦題『曲線美にご用心』)。
今回の依頼人はアンセルと名乗る男。彼が探して欲しいと言った人物はカール・エンディコットと言い、実は6年前に殺されていたのだが、真犯人が見つからず迷宮入り。未亡人に話を聞くと、何となく裏がありそうで胡散臭い。と思ったら、当のアンセルが突然姿を消してしまう。
一方、胡散臭い繋がりでラム君が追った女性(これがまた抜群の Curves を持つ美人)は、亡くなった叔母から莫大な土地と遺産を手にしたのだが、その土地を巡って何やらトラブっている。そこにはどうも街の顔役の銀行家ヘイルが絡んでいるようなのだが、ヘイルは殺されたエンディコットとは旧知の間柄、しかもその住まいがエンディコット邸(今は冒頭の未亡人だけが住む)の隣ときた。これは単なる偶然かそれとも・・・?
今回は後半、法廷でのシーンが続くのだが、検察側と弁護側(ラム君は勿論弁護側)のトラップの仕掛け合い、裏のそのまた裏を掻くせめぎあいが見事。金曜日の君津出張の行き帰り、アクアラインのバスのなかで頭痛(要するに軽い乗り物酔い)に苛まれながらも、Kindleを置く能わず。痺れた。
A. A. Fair, a.k.a. E. S. Gardner,
Beware the Curves
(Kindle)
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