誰にでも、目先にあるものとは全く違ったことをしたくなる瞬間というのがあると思うのだが、この日の夜の私の場合、それは小豆を煮ることだった。
年末に大納言小豆(北海道産)を煮て以来、実は何度か試しているのだが、奢って丹波産の大納言を使ったところ、単に粒が大きいだけでなく皮の硬さも異なるようで、なかなか一筋縄ではいかない。
記録のために一応写真を撮ってあるのだが、お汁粉でもぜんざいでもなく、何だか . . . 本文を読む
東京でも朝は氷点下になったこの日。お昼は絶対「岩戸」の豚汁と決めていた。
こういう日は同じことを考える人が多いので早々に売り切れ必至なのだが、逆に寒すぎて、というか風が冷たすぎて、近場や地下に人が流れたのだろうか、店は意外に空いている。
巨大な大根に人参、牛蒡に蒟蒻がぎゅうぎゅう詰めのこのお椀。漬けの鮪とともにご飯をかっ込むと、来る時にあれだけ冷たかった風が、帰りは何だか少し和 . . . 本文を読む
定期的に表参道に来るようになって三年。
その理由は決して楽しいものではないのだが、一方で豆大福の「瑞穂」を筆頭にお気に入りのラーメン屋や喫茶店、眼鏡屋なんかが見つかったりと、楽しいことも多い。
今日はたまたまその用事が早めに片付き、会社には午前休と言ってあるのでまだ時間があるなと、根津美術館まで足を延ばす。
「染付誕生400年」と題されたその展示は、17世紀から19世紀の肥前磁器が100点 . . . 本文を読む
映画 『アマデウス』 のラストシーン。
死の床にあるモーツァルトをサリエリが訪れ 『レクイエム』 を楽譜に起こすのを手伝うのだが、結局曲は完成せず、雨のなかモーツァルトの遺体は共同墓地に放り込まれる。
この曲を初めてナマで聴いたのは1998年、フランス・ブリュッヘン指揮、18世紀オーケストラの演奏だった。
長身痩躯のブリュッヘンがステージに現れて指揮台にあがると、まるで衣桁がスーツを着たよ . . . 本文を読む
味の好みは人の数だけ、というかどら焼きの数だけ違うので、人から教えてもらっても、なかなかコレというのに当たらない。
そんななか、ここ最近で一番のヒットが千住の「喜多家」。残念ながら私の行動範囲には売っているお店がなく、なかなかお目にかかれなかったのだが、灯台下暗し、いつの間にか丸ビルの地下にお店ができている。
黒糖の風味が香るどら焼き「六人衆焼」は、グランスタの「香炉庵」と双璧。
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ラウンドファスナーのペンケース。
職場の先輩からお題を貰ったのは去年の7月頃。コインケースやカードケースでラウンドファスナーの練習を繰り返しつつ、細かい部分をシミュレーション。
今回は絶対に慌ててやりたくなかったので、集中できる年末年始の休みに作業開始。
狙った通りに仕上がったところもあれば . . . 本文を読む
ジョン・グリシャムの A Painted House 読了。
時は1952年、祖父母や両親とアーカンソー州の綿花栽培農場に暮らす野球少年、ルークは7歳。
9月になり綿花の収穫期を迎えると、毎年その時期だけ雇われる Hill People の一家やメキシコからの出稼ぎ労働者たちで農場は活気づく。しかし人が集まればそこには何かといざこざがあり、事件も起こる。厄介なのは人間だけでなく、雹も降れば雨 . . . 本文を読む
今年の初釣り、キス@東京湾。
朝は冷え込んだが空は雲ひとつない快晴で、雪を頂く富士山もくっきり。
この時期いつもなら多少の風や波は覚悟の上だが、今日の海は至極穏やかで、余計な邪魔が入らない分、ひたすら竿先に集中。
譬えて言うなら、オセロの盤面が全て真っ白で埋まったかのような、文字通り頭の中が空っぽの状態。
釣果こそ27尾と決して良くはなかったのだが、この爽快感、半端ない。
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