先日行われた第88回東京交響楽団新潟定期公演会に登場、知的なピアノを聴かせてくれたキット・アームストロング。その印象が残っていたので、アルバム「プレイズ バッハ+リゲティ+アームストロング」をクラシック・ファクトリー・コンチェルトさんで購入して一聴。
アームストロングは台湾系イギリス人で13歳でブレンデルに師事。師をして「私が出会った最も類稀なる才能」と言わせるばかりでなく、ロンドンの王立音楽院から音楽の学位を、パリ大学から数学の学位を授与されている…という才人。(少しは才能分けてくれよ…。)
そんな彼のデビュー作はバッハのコラール前奏曲12曲とパルティータ第1番、リゲティのムジカ・リチェルカータから6曲、それにバッハへの自作オマージュ作品「B-A-C-Hの名による幻想曲」を収録…という意欲作。
数学の学位を持っているから知的…という訳ではないが、1音1音から知性があふれ出てくる…と言った感じの広がりのある響きは緻密でありながら多彩。私のような耳でも「確かに凄い、只者ではないな…。」と言う事を感じとることができた。
まだ20代半ばのキット・アームストロング、これからどのような音楽を聴かせてくれるのか…注目して行きたい。
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