先日、「ありがとう、コンチェルトさん・メモリアルイベント」で多くのアマチュア・ミュージシャンの方とお話しさせていただき、楽しい時間を過ごさせていただいたのだが、その時、しきりに話に出たのが、「音楽を職業にするって(経済的に)割に合わないよね。」と言う話。
「小さい頃から莫大な費用、時間を掛けてレッスンを続け、音楽大学を出たとしても、安定した職を得、音楽で食べていける人というのはほんの一握り…。」という話は「まぁ、需要と供給の関係で、それはしょうがないでしょ。」と私は思っていたし、今もそう思っているのだが、ご本人達の口からライヴな話を聞かされると、「う~ん、確かに大変だよな…。」と思った次第。
しかし、思うにクラシックなら、まだ数は少なくともちゃんとしたと言うか、正規の職業ポストと言うものはある訳で、まだマシなような気がする。それに対し、ジャズ・ミュージシャンなどは、なってはいけないというか、目指してはいけない職業の最右翼ではないだろうか?(職業と言えるのかも疑わしいけど…。あと、これに続いて目指してはならないのは、おそらく人文系の大学研究者だろう。)
ジャズのミュージシャンなどは本当に超一流のミュージシャンでも食っていくのが大変な商売で、ビンボー話のオンパレード。
日本だと有名ミュージシャンでも、月10~15ステージで、収入は10万円アンダーが当然という話を聞く。ちょっと売れているミュージシャンだとライヴの本数が入っている為、安定的なバイトが出来ず、かえって貧乏になる「ライブ貧乏」と言う言葉があるとのこと。
まぁ、こんなのは少し考えてみれば、当たり前と言えば当たり前、構造的な問題であって、ジャズはマイナー・ミュージック、CD買ったり、ライヴハウスに行ったりする人が圧倒的に少ないのだから、もうこれはしょうがないのである。
ジャズ・ミュージシャンも貧乏生活になるのは百も承知で、それでもミュージシャンになっちゃた人達な訳で、「まぁ、しょうがないわな…。」と言う気がもするし、気の毒と言えば気の毒なのかもしれないが、つまらない仕事をこなして、日々汲々とし、ちょっとした安定を手に入れて、その対価として、気楽に音楽と接している私のような人生の方が良いのか、なかなか難しい問題だ。
あんまり考えると、明日の新潟ジャズストリートを純粋に楽しめなくなるので、ここらで寝ることにしたいと思う。