電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

チャイニーズ・ゴースト・ストーリーその1

2006-09-19 21:55:28 | Weblog
1987年11月。国際部から観といてくれと言われ、何も資料も渡されずに松竹の試写室に入りました。もちろん日本語字幕はなく、香港と同じ英語と中国語のサブタイトルのフイルムです。
映画が始まり、びっくりしました。まず、女幽霊の女優の美しいこと。そして相手役が『男たちの挽歌』に出ていたレスリー・チェンでした。あとわかった俳優は、ジャッキー・チェン作品でおなじみのウー・マくらいです。ワイヤーワークを使ったアクション、女幽霊の美しさ、そしてあっと驚く演出等々、こんな香港映画、初めて見たわけです。幽霊といえばキョンシーしか思わなかった私にとって、この作品はまさにカルチャーショック。映画を見終わると一緒に見ていた宣伝課長と顔を見合わせ、「これは面白かった~」と意見が一致したのでした。
香港ノワールで新たな香港映画の面白さを感じていた私は、この映画をなんとか会社で買ってもらうべく、アピールし始めました。『倩女幽魂』、この映画との出会いが香港映画、いや自分の人生を賭けた作品になるとは、この時点では思っていませんでした。しかし、この映画に対してのアピールは半端ではなく、国際部の部長だった世良田さん(実は香港映画ファンでもおなじみの世良田のりこさんのお父さんです)にアピールしたのでした。しかしその段階では、香港からのオファー金額が、当時では1億円近い金額で、とてもじゃないけど買えないとのことでした。そしてこの作品は、日本ヘラルド、東宝東和、ジョイパックといった当時のインディペンデント配給会社全てが選定試写を行っていたのですが、値段が見合わず皆お断りしていたのでした。


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