電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

香港映画忘備録1

2013-01-14 19:02:56 | Weblog
今日は朝から寒いなあと思ったら、外はみぞれ交じりの雪から、お昼過ぎから雪になりました。せっかくの祝日、成人式の若人たちも大変だと思いますが、これも思い出の一つになるでしょうね。それから、シネマートで上映されている『燃えよ!じじぃドラゴン 龍虎激闘』『トリプルタップ』もこんな天気の中、多くのお客さんがきて嬉しい限り。これらの作品にひっぱられて「冬の香港傑作映画祭り」にもお客さんが入っているので、すごくいい形になってます。六本木は近くのTOHOシネマズ六本木でも『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝』も3Dで上映しているので、こちらにもぜひ行っていただければです。2Dだとどうしても飛び出してくる映像が平面的なので、すごく物足りないので、この作品は映画館で楽しむ作品ではないかと思います。

さて、『燃えよ!じじぃドラゴン』でふっと思ったのですが、私も人生折り返して映画業界であとどのくらい働けるかわかりませんが、今年で29年目となりました。このブログも忘れないうちにいろいろ書いておこうと初めてもうすぐ7年になりますが、そういえば自分が関わった作品リストはまったく書いていなかったと思い、年度に沿って忘備録の一つとして書いておこうと思います。

初めて香港映画の仕事をしたのは、このブログでも散々書いてますが、松竹富士在籍時の『ファースト・ミッション』でした。最初は松竹富士配給で洋画系の予定だったのですが、当時の富士の社長は奥山融さんで、この方は松竹の副社長ということで、当時の松竹邦画系の番組強化のために、松竹配給となって早見優主演『KIDSキッズ』との2本立てで1985年9月14日に松竹邦画系で公開されました。

その後、松竹富士を1988年7月に退社して、その後すぐにベストロン映画で仕事することとなって手がけたのが『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』でした。この作品をベストロン映画が買ったのは、社長の井関さんが香港のセールス担当だったテレンス・チャン(今はジョン・ウー作品のプロデューサーとして知られる)と親しくて、この作品と『上海ブルース』をセットで購入しました。
そういえばこの頃、ベストロンに香港から2本作品の話が来ていてプリントを預かってるので、どちらか1本選定試写をしましょうということで観たのが『皇家師祖』(後に松竹富士がストレートビデオで『レディハード香港大捜査線』のタイトルで発売)でした。なんとヤマハホールで5人ほどで観たという贅沢さ。なんでヤマハホールを借りてたのかは不明でしたが、ラッキーな試写でした。ちなみにもう一本は『中華戦士』(これも後に松竹富士が購入し、私が次に所属したビデオ会社SPOで発売)だったのですが、こっちを選ばなかったのかは忘れてしまいました。
『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』は1988年10月21日から開催された東京国際ファンタスティック映画祭のオープニング作品として『上海ブルース』との2本立てで上映されました。この時来日したのが、ツイ・ハーク(徐克)監督、ナンサン・シー(施南生)、音響や編集、俳優もしているデヴィッド・ウー(胡大為)、衣装担当のリー・ピックワン(李碧君)、そして特撮会社シネフィックス・ワークショップ(新視覚特技工作室)のアンディ・マー(馬賢良)5人。その後12月にはジョイ・ウォンとレスリー・チャンが来日し、ジョイはJC事務所と契約したので、マネージャーのウィリー・チェンが一緒に来日。そしてフィルム・ワークショップ(電影工作室)からはテレンス・チャンと、アシスタントのヘレン・チャンが来日し、3泊のキャンペーンを行った。
映画公開は1989年1月14日の成人の日の祝日で、渋谷東急系にて3週間の上映。天皇崩御と重なったことで公開直前の広告がまったく露出せず、宣伝費は当時で約2億円を使ったが興行収入1億円しかいかずに厳しい公開となった。しかしその後ベストロンビデオで販売したビデオは3万本(レンタル)売れたのとフジテレビが放映権を買ったので、大きな利益が出た。
これがあったから続編の『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2』の話が来たが、買い付け金額は1作目の倍の金額。そこでビデオ販売用にメーキングビデオを作ることを提案。これも製作費をベストロンビデオが出して作ったものは、当時としては珍しいもので、香港映画ではなかったものであった。ただ2作目をやる前に私は退社してしまったので、その後3まではまったく関係なくなってしまった。




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2 コメント

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懐かしい思い出です (皆吉忠三郎)
2013-01-20 23:25:53
初めて行った映画祭が東京国際ファンタスティック映画祭でした。渋谷東急で上映前にニッポン放送の上柳昌彦アナウンサーの進行で開会式があり客席側から小さなプラカードを持ってツイハークや他のゲストが壇上に上がって行ったのを覚えています。
ジョイウォンも綺麗でしたが、上海ブルースのサリーイップ演じる天然ボケの脳天気な田舎娘もとてもチャーミングでした。
確かこの年末は日本、香港合作で孔雀王が公開されましたね。
作品の出来には正直がっかりしましたが、あれから20年、日本の漫画や小説がアジアで映画化、ドラマ化されて日本にたくさん逆輸入されるとは思いませんでした。
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 (FREEMAN)
2013-01-22 16:31:23
皆吉忠三郎さんは、あの時客席にいたのですね。私はレスリーの衣装を着てツイ・ハークのプラカード持って一緒に登壇したんですよ。
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