電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

ターンレフト・ターンライト

2007-02-05 20:10:04 | Weblog
先週の土曜日の深夜に『ターンレフト・ターンライト』が放送されていました。本当は見る予定ではなかったのですが、ぜんぜん眠れなくてついつい最後まで見てしまいました。
この作品は仕事で香港に行っている時にコーズウェイベイの劇場で夜8時30分の回だったと思いますが、一緒に仕事に行っていた面々と見に行ったわけですが、なんとまあ、ジョニー・トー監督らしからぬかわいい映画だこと、とその時思ったのでした。(そのときは『マッスルモンク』も上映されていたのですが、一緒に行った人から見ないほうがいいと言われて断念しました)
その後、日本で字幕付きDVDが発売されて、手元に見ないままで持っているのですが、こうやってテレビでやっているとついつい見ちゃって、結局はDVDの封を開けないままに終わってしまうことが多々あります。
内容に関してはほとんどの方が見ていると思いますのでふれませんが、このすれ違いのドラマで印象的なのは、ラストの玄関に置かれた二つの傘が並んでいるところでしょう。(そこがかわいいかな)
ジョニー・トーは硬派な男性映画で世界的に評価を得てますが、彼は私から見るとジョン・ウーと同様に職業監督だと思っています。つまりどんなジャンルの作品でも撮れる監督であるということです。
『ターンレフト・ターンライト』をジョニー・トーらしからぬという人もいますが、ちゃんと観客のツボをつかんだ作りをしているところが彼らしいというか、ちゃんと楽しませてくれる心得を持っている監督といえるでしょう。だからこそ『ザ・ミッション』や新作の『放逐』の遊び心が生きているのだと思うのです。