電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

記者会見その3

2006-06-17 00:36:52 | Weblog
宣伝マンとして、記者会見にマスコミがどのくらい集まるかは、いつもどきどきですが、自分が他社の記者会見に出席するのも、けっこうドキドキします。
いろいろな記者会見を見てきましたが、そのなかでも「うぁ~、こりゃやばい。」という記者会見に出席したことがありました、というより、そこに座ったほうがいいかも、という悲惨な記者会見だったからです。
それは1989年の春のことでした。サリー・イップが『ロボフォース/鉄鋼無敵マリア』で緊急来日したというので、会いに行きました。ちょうど『上海ブルース』を手がけたばかりだったので、そのこともあり、当時のベストロン映画の社長で上司だった井関さんと、土曜の昼下がり、銀座の某文房具店の2階にある会見会場に向ったのでした。
その時に来日していたのは、『ロボフォース』に出演しているサリーとジョン・シャム、そして同時公開となる『新・桃太郎』のリン・シャオロウでした。会見まで時間があるということで、サリー・イップとジョン・シャムとお茶を飲みながら、香港映画界の話やジョンが政治的な発言をしていたので当局に目を付けられてる等々、小一時間あまり雑談をしておりました。
さて、そろそろ時間、ということで、会場(といっても会議室みたいなところ)に入ると、な、なんとそこにはたった5人しかいないのでした。「こりゃ、やばい。」ということで、私も座って、しょうがないので質問したりとかもしたのですが、本当にかわいそうな記者会見でした。
今では考えられないですが、当時は本当にアジアに関しての関心がマスコミにもなかったので、前もってちゃんと話をして呼び込まないと、人の集まらない記者会見になってしまうのでした。
ところで、会見場の外には、サインを貰いたいけどどうしようかとうろうろしていた、当時学生だった某圭仔という、今、映画監督になっている若者もおりましたとさ。