電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

スタントマンはすごい!

2006-06-12 23:20:40 | Weblog
香港映画の凄いところは、アクションシーンの派手さです。そのアクションを支えているのが、スタントマンの面々です。最近では、このスタントマンになりたいと思う若い人たちが減っていて、業界ではけっこう問題となっています。昔だと、ジャッキー・チェンを代表するように、スタントからスターになったスタントマンは数多くいます。しかし、今の若者たちは、これも日本も同様ですが、楽して儲けたいと思っている人が多くなったので、なり手が減っているわけです。
確かに、昔の香港映画を見てると、スター、それも女優でさえも命を失うかもしれないようなアクションをこなしていますが、裏方に徹しているスタントマンは、怪我は当たり前、なかには命を失ったスタントマンもいたようです。
『ファースト・ミッション』の宣伝をしていた時のことです。宣伝と同時進行で撮影が行われていたので、たくさんのラッシュフィルムやメーキングフィルムが日本に届いていました。ある日のことです、その日に届いていたのは、映画のクライマックスシーンである、建設中のビルの上から爆発と同時に数人の人間が落ちて行くという、最大の見せ場シーンのラッシュフィルムでした。たぶん6台ほどでしょうか、いろんな角度からカメラが備え付けられており、セッティングの様子も撮られていました。ちょうどスタントマンが落ちるあたりに、スタッフたちが何かを山積みにしています。よく見たら段ボールを2階のあたりまで山積みにしているのです。「え、まさか、この上に落ちる?」そうなんです、エアマット代わりが段ボールだったのです。
段ボールに白い布をかぶせ、セッティング完了。そしてついに爆発とともにスタントマンたちが落ちていきます。段ボールの上に落ちたスタントマンたちのそばに、スタッフが急いで駆け寄ります。2人のスタントマンが落ちる位置がずれたために、起き上がることができません。スタッフたちが怪我をしたスタントマンを救急車に運びます・・・この映像を見た時に、香港のスタントマンは凄い!と思いました。
こうゆう命がけのアクションをスタントマンたちが支えていることで、香港映画のアクションは成り立っているといっても過言ではありません。