ナレーター・アナウンサー養成塾

ナレーターとアナウンサーの養成と、現役プロのスキルアップの為の塾です。

ナレーターの仕事とは・・・

2005年08月31日 | Weblog

ナレーターの仕事は、芸者さんと同じだと思っています。注文があって初めて、仕事になりお金になるのです。芸者さんというのは、、見た目が良いだけではなく、芸がなければ芸者とは言えません。同じようにナレーターの仕事も、ただキチンと読めるだけでは成り立たないのです。人の心を動かす、感動させる読みでなければならない。しかし日本人とというのは、子供の頃から“おとなしくしなさい”とか“人前でははしゃがない”と言われて育っています。つまり、人前で何かを表現することをしないで来ているのです。私たちナレーターは、それでは商売になりません。何か自分が感じたことを、率直に相手に伝えられる能力が欲しいのです。では、どうしたらそれが身につくのでしょうか。そのためには、危機感が必要です。崖っぷちに立つと、その崖から落ちないように集中して歩くはずです。その緊張感や危機感が必要なのです。最初は難しいと感じますが、表現が可能になってくるととても楽しくなってきます。その喜びを知って貰いたくて、養成塾を主宰しているといっても過言ではありません。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
http://www.mars.dti.ne.jp/~expert/


アナウンサーを目指して・・・

2005年08月30日 | Weblog

アナウンサーになりたい、と思ったのは高校の二年生の終わりでした。もともと八百屋とか魚屋になりたかった私は、大学進学の為には普通高校に行け、という先生の勧めに逆らい商業高校に進学していました。そこで一年生の後半から、自分の希望で放送委員会に入ったのです。今から思うと、その委員会で知り合った仲間に恵まれた気がしています。まずは、顧問の先生です。派手なパフォーマンスがある訳ではありませんが、私たち生徒にとって何が良いのかを考えて、一緒に行動してくれる先生でした。そして、同学年の他のクラスの委員たち。放送機材の修理を難なくこなす技術系に強いS君、学校の応援歌を作ってしまった音楽系に強いY君、ルックス抜群でも謙虚なH君、彼らとは個性が全く違っていたためにとても面白いことが出来たのです。委員長になっていた私は、その頃大阪の毎日放送で大人気だった「ヤングタウン」というラジオ番組を聞いて、同じような事を学校でやりたいと思っていました。その番組は、まだ20代の桂三枝が局アナと一緒になって、関西芸人たちと作り上げるもの、今の“笑っていいとも”のような雰囲気でした。それを月に一回、土曜日の午後に音楽室を借りて「ヤングフェスティバル」と銘打って実施、校内放送で生徒に参加を呼びかけたのです。顧問の先生は、何も言わずに見守ってくれました。私が司会、ステージに上がるのは応援団長や各クラブの部長などのリーダーたち。日頃は団員や部員に厳しいことを言っている人に、ラーメン早食い競争とか、クイズに挑戦して貰うのです。音楽室は、毎回超満員の大盛況でした。風紀係の先生が見回りには来ましたが、何も悪いことはしていないためお構いなし。とても楽しい企画でした。自分はアナウンサー、という意識を持ってイベントに関わっていた気がします。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アナウンサーが褌一丁に・・・

2005年08月29日 | Weblog

熱海殺人事件の熊田刑事役で舞台に立ったのは、局のアナウンサーを辞めて3年ほど経った頃でした。私達の劇団は、役者が6人程度の小集団でした。少人数だからこそ、私なぞが舞台に立つことも出来たのですが・・・。当然、小屋の借り賃、照明、音響、その他大道具小道具などなど、私達出演者の負担です。あの当時で、300万円くらいはかかったかと思いますが、チケットを売って賄う。当然、招待客分と売れ残りは自分の負担です。局アナ時代の仲間に、それは沢山来て貰いました。で、その仲間達の驚くまいことか・・・あの真面目印象の伊藤が、人前で褌一丁になっている!・・・自分としては、格好を考えているわけには行かないので、開き直って芝居に没頭です。間合いとか、呼吸とか、強弱とか、とても勉強になりました。熱海~の前にも戯曲をやっていて、そのときは牛乳瓶底のメガネをかけた半ズボンの少年役。これはメガネをしている分、楽しんでやれた気がします。熱海~はそうは行きません。演出(声優の先輩)に、どやされながらの稽古の毎日。でも、公演の時には吹っ切れており、良い芝居になっていました。その頃からでしょうか、少しずつナレーションの仕事が増えてきたのです。自分では、どのように変わったのかハッキリとはわかりません。ひとつだけ気づいた事で言えるのは、頑張らなくても大丈夫になったことでした。頑張るとどうしても力が入る、力が入るとどうしても自由さに欠ける、自由さがないとつまらない読みになってしまうのです。聞いている人を引き付ける読みとは、聞いている人の心を動かす読みとは、一体どの様なものなのか・・・その頃から試行錯誤が始まりました。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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続き・・・

2005年08月28日 | Weblog

ナレーターと言われている人たちの8割が、いわゆる声優といわれる人たちです。実は声優という職業は、正確には無いといっても良いでしょう。今でこそ、声優養成学校を出て事務所に所属する人がいますが、まだまだその割合は少数です。声優という職業の人は、本来俳優なのです。普段は、舞台や映・テレビドラマなどに出演している人達で、役者だという訳なのです。たまたま、声だけの仕事の発注があっただけで、元々は役者です。ということは、ナレーターになるためには、芝居の過程を経てこないと、難しいということになります。何故かというと、表現力が身についているかどうか、です。ただ読めるだけでは、役に立ちません。私がそうでした。アナウンサーからこの世界(ナレーターとして)に入ってきた時、全く仕事がもらえませんでした。アナウンサーの読みでは、金にならなかったのです。そこで、芝居に挑みました。熱海殺人事件で、褌一丁になりました。正直言って、アナ時代からは考えられないことです。でも、そこでは大きな収穫を得たのです。その話は、また・・・。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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10月生募集中

2005年08月26日 | Weblog

私どもの塾も、この十月で八年目に入ります。この時期になると、問い合わせや説明・見学の申し込みが増えてきます。全く初めてこのような勉強をしたいという方には必ずお話をさせて頂くのですが、職業としてナレーターを選択するというのは、決して賢い選択ではない、ということです。率直に「やめたほうが良いですよ」と、お話しています。何もせっかくやりたくて来た人に、わざわざ「やめなさい」と言うことはない・・・と思われるかもしれませんね。どうしてかというと、そんなに簡単にはオリンピックに出ることは出来ないからです。ナレーターの世界で食べていく、それもしゃべりだけで生きていくということを考えてみて下さい。それは、町内の運動会レベルではありません。中学や高校の部活になると、それなりに能力の高い人が出て来ます。でも、都道府県の大会に出るとそのレベルの高さに戸惑い、そこから総体へ出る人が絞られ、さらに国体へ・・・・オリンピック出場はそのまた先のことです。ナレーターの仕事で生計を立てるということは、そのオリンピック出場と同じことだと、いつも話して差し上げます。それで、あきらめる方もいるのですが、「是非、頑張りましょう」とか「頑張れば、やれますよ」とか「いい声してますね」などと言われて、高いお金と大事な時間を費やすのは、賢明ではないということなのです。だって例え何年学校に通っても、オリンピックに出られる保証なんて全く無いのですから。それでも頑張ります、という強い意志を持っている方だけ、入塾して頂いてます・・・並みの努力では、とても無理なのです。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アナウンスセミナーを終えて・・・その3

2005年08月25日 | Weblog

そうは言っても、このセミナーは昨年が一回目。18人の参加者の中から、最終的に二人がアナウンサーになりました。もっともそのうちの一人は、採用は決まっていたのですが、アナウンサーへの配属をセミナーの結果を見て判断するというような立場でしたが・・・。では、可能性はどのくらいあるのか・・・・ゼロではありませんが、5%はないでしょう。意欲があって、素質もあって、環境も揃っている人が300人いて、そのうちようやく一人か二人、といった程度ではないでしょうか。ですから、18人のうち1.5人というのは非常に高い確率になるのです。オリンピックに突然出たいと思っても、出られる訳がありません。まずは地道に鍛錬を重ねて、競技に耐えられる体力・筋力を作る、つまり私たちに必要な“声”と正確に伝える為の“発音”、意味を取り違えない“アクセント”などなど、運動能力には欠かせない下半身の力をつけるのと同じ基礎練習を徹底して、ゆるぎないものにしていく。それは、365日休み無く続ける必要があるのですが・・・。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アナウンスセミナーを終えて・・・その2

2005年08月23日 | Weblog

今回のセミナーでは、基礎練習の担当として指導にあたりました。職業アナウンサーとして必要な基礎力というのは、まず大きな“声”です。どんな状況でも、言葉の全てがしっかりと聞こえる必要があります。さまざまな表現力を駆使するためにも必要ですが、聞いている人に確実に聞こえる声を作らなくてはなりません。次に、正確な“発音”です。口の形や大きさ、舌の長さ、唇の厚さ、歯並び、などなど人によって様々。理想的な口としては、口腔が広く大きいこと、歯がしっかりと生えていて並びがきれいなこと、舌は長からず短からず薄目、唇も大きく開き薄いほうが良いのです。でも、その全てが揃っている人なんてめったにいません。どこかしら、不利を抱えているものです。結論から言うと、どんなに理想的な形をしていない口であっても、正確な発音ができれば問題はないのです。つまり発音の練習というのは、不利な形状の口で如何にして正確な発音をするかということになり、それにつながる正確な発音を聞き分ける“耳”の力をつける、そこから始まるのです。生徒がどのような発音をしており、正確な音とどう違うのかを、とりあえずは私の発音と比較することによって聞き分ける、それが発音の練習では最初に取り組むことなのです。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アナウンスセミナーを終えて・・・その1

2005年08月22日 | Weblog

昨日までの三日間、山梨県甲府市にある山梨放送主催のアナウンスセミナーで講師を務めてきました。今年の参加者は23名で、そのうち男性はたったの3名。昨年と同様、受講生のほとんどが女性でした。社会人の参加者はなく、全員が学生、高校生も2名参加です。しかし二日目で2名が脱落、3日目にはさらに2名が消えてしまいました。内容はとても濃く、午前が基礎練習、午後はニュース・ナレーション・フリートークと、スタジオでセットを使って実際と同様にニュースの収録です。最終日は、現役のアナウンサー達との懇親会(私は仕事の都合で不参加でしたが)と、参加費用(4万円)から考えると盛り沢山の大出血サービスといったところです。今回のセミナーで講師として感じたのは、参加者のスタンスで反応や吸収の度合いがバラバラだったことです。やはり大学3年生の参加者は目前に就職試験が迫っているためか、積極的に食らいついてくる人が多く、こちらも自然に熱が入ってしまうのですが、高校生や1、2年生は先のことと考えているためなのか、まだまだといった印象でした。今回のセミナーでも私の主宰する塾でも、生徒には“アナウンサーになることはオリンピックに行くことと同じだ”と、いつも言っています。町内の運動会でいくら足が早くても市町村の大会では勝てるとは限らない、市町村の大会で強くても都道府県の大会で勝てるとは限らない、都道府県大会で勝てても国体では・・・・ということです。最低でも国体に出場できるくらい、つまり全国レベルでないと試験には通らないのです。でも国体に出ることというのは、並大抵の練習で達成できるものではありません。陸上競技でいうと、毎日毎日、地道に走り込みを繰り返してこそ基礎の体力・筋力ができ、そこから自分の持ち味や性格に合った短距離走とかマラソンとか跳躍とかの競技に挑戦できるのであって、このアナウンサーの道も全く同じ、ということなのです。そう考えると、中途半端に漫然と練習をしても、国体には、ましてやオリンピックに行くなどは、とてもとても無理な話ということになるのです。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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景気の影響・・・Ⅱ

2005年08月18日 | Weblog

私達ナレーターというのは、給料制ではありません。仕事をした分だけお金が入るという、完全歩合制です。したがって、仕事がなければ、収入もゼロなのです。年功序列でもありません、若くして何千万プレイヤーも入れば、私の同年輩でも収入の主体はアルバイト、という者もおります。私がサラリーマンアナウンサーからこの世界に飛び込んだ時は、それが最も大きな不安でした。当然、業界で私のことを知っている人はいない訳ですから、仕事はなかなかありません。一週間、二週間と仕事がなくて悶々としている状態が続きます。そのうちに、このままズーッと仕事が無いのではないか・・・と何度考えたことでしょう。六年間勤めた局の退職金78万円は、定期預金に入れて使えない状態にしておき、朝は食べない、お昼は500円定食、夜は800円、と決めて毎日を過ごします。それでも、家でじっとしていても進歩は無いのですから、できるだけ外へ出て映画を見たり、本を読んだり、自分の素養を高めるための行動だけは積極的に。家賃・水道光熱費・新聞、そして営業には肝心の電話代くらいは最低かかるもので、その他にも交通費も自分もち、税金や保険の支払額は前年の収入にかかってくるし・・・・。今考えると、結構無謀だったかも知れませんね。だって、仕事がくる保証なんて全く無かったのですから・・。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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景気の影響・・・Ⅰ

2005年08月17日 | Weblog

ナレーターの仕事というのは、あまり世間には知られていない為か「景気」とは関係のないところにありそうに見えます。しかし、実際にこの業界に身を置いていると、景気の動きがそのまま仕事の量に反映するのが良くわかります。私の仕事の中心は、番組(ニュース)ナレーション、CMナレーション、そしてビデオのナレーションです。この三つが柱となり、全体の80%を占めています。その三つを見てみると、今から10年ほど前はビデオのナレーションの仕事が50%だったのですが、バブル崩壊後にイベント事業(特に費用の面)がかなり縮小され、展示用のビデオの製作本数が激減してしまい、ナレーションの仕事自体が大きく減ってしまいました。私の感覚では、最盛時の三分の一以下に思えます。一方、番組ナレーションというのは、当然のことながら放送局の予算に左右されることが多い訳で、売り上げが落ちてくれば外部起用は減ってくるのです。皆さんも最近のテレビ番組を見ていて気がつくとは思いますが、タレント司会者から局のアナウンサーに代わる番組が多くなってきました。それと同じ理屈で、ナレーターのナレーションが局アナのナレーションに代わっている番組が少しずつ増えているのです。CMは、いうまでもなくスポンサーの業績次第ですから、これはもっと直接的で、海外ロケ→国内、国内ロケ→スタジオ撮影、といった縮小傾向があるとすると、ナレーションも出演タレントがそのまま担当したりする訳です。厳しい世界です・・・。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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指導者への指導

2005年08月16日 | Weblog

養成塾を開設して、まもなく丸六年になります。当初は「ケイコ&マナブ」に掲載し生徒募集をしていましたが、徐々にHPを見て訪ねてくる方が多くなり、現在は雑誌からの入塾は皆無となりました。ここ一ヶ月では、このブログを見て申し込みをされる方も出てきており、時代の流れというか道具の進歩によって対応もどんどん進化していかないと・・・と考えています。もうひとつ最近のご要望に、指導者の指導をして欲しい、というものが増えてきました。例えば、高校の放送部を指導している先生で、「実際に何をどの様に教えたら良いのか、自分が学んで見たい」というもの。また「専門学校の先生に指導したいのだが、私達(管理する立場の方)が教わって教えられるようになりたい」といったご質問やご要望です。ハッキリ言って“指導者の指導のため”という気持ちで教わるのと、自分の進歩のために教わるのとでは、全くその進み具合が違いますので、前者の目的達成は難しいでしょう。私自身の体験からも、自分が出来てこそ生徒がついて来るので、教え方だけ学んでも誰もついて来ないのを身をもって体験しているからです。この仕事ができる人は、実際の力量と同時にトレーナーとしての理論的な裏付けを持った人が適任だとは思っています。私も、その理想に向かって努力中の身ですが・・・。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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ちょっぴりの夏休み中

2005年08月15日 | Weblog

旧盆の時期で、世間はお休みの人が多いかと思ったら、結構東京には人がいますね。お店も開いているし、お休みをとるタイミングが先週と今週とで分かれたのかも知れませんね。私共ナレーター・アナウンサー養成塾も、ちょっぴり夏休み中です。再開は今月の最終週となっていますが、私自身はその間に山梨県甲府市の山梨放送が主催して行う「アナウンスセミナー」の講師として、3日間甲府に滞在します。昨年から始まったこのセミナー、自分で言うのもなんですが中身は大変濃く、おそらくキー局のそれと比較しても遜色のないものになっています。特に有名な?講師というわけではありませんが、その分実質的にアナウンスに役立つ講義ばかりです。最近特に思うのですが、アナウンスにしてもナレーションにしても、形で勉強しようとする方が多くなっているような気がするのです。言葉は、口でしゃべるものではないと思っています。言葉は体から生み出されるもので、最後に口を介して出てくるものであり、そこには人間の感覚や情というものが介在しているのです。口先だけにならない様、人間の中身も磨くようにして欲しいのです。テクニックだけでは、人の心は動かせません。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アクセントの表記

2005年08月13日 | Weblog

日本語のアクセントは、高低のアクセントです。その音節が高いか低いかだけで成り立っています。アクセントには四つの型があります。頭高、平板、中高、尾高の四つです。頭高は第一音節、つまり最初の音節が高くて、第二音節から以降はすべて低い位置。平板は、第一音節は低く、第二音節以降はすべて高い。中高は、第二音節から低くなる前の音節までは高い。そして尾高、これが難解です。普通は、尾高の後に来る音が低くなるのですが、「の」がつくと、すべて平板になるのです。例えば「女」のアクセント。「女がいる」は尾高、しかし「女の人」は平板です。どうしてなのか・・・・しばらく悩んでみます。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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ひとりのナレーターとして・・

2005年08月12日 | Weblog

ニュースプラスワン(NTV)のナレーションを担当するようになって、まもなく丸三年です。今年の春からスタートした金曜日の特集「これ、何で?」のコーナーのナレーションもさせて頂いております。今日は、マンションの家賃格差の問題を取り上げた内容の放送、ナレーションは昨日の夜に収録しました。世の中の「?」という点について、その矛盾点や問題点を追求するコーナーなので、テンションもかなり高めです。ただ高めのテンションだからといって、ニュースだし、あまり“はねる”のが過ぎても・・・・と思っています。時々やりすぎてしまうきらいがあるので、反省しながら仕事に臨んでいます。でも、しっかり確実に伝えるナレーションよりも“はねる”方がやりやすいのは事実。そこを、私の大先輩、大先生である声優でナレーションの大御所・羽佐間道夫さんに指摘されたのです。もっとキッチリとしたものをやって行きなさい・・・と。とはいっても演出の要求もあるので、簡単に方向転換は難しいのですが、自分なりに方向を探っていくつもりです。この歳(52歳)になってまだ教えて頂けるのは、とても嬉しいし、こんな幸せなことはありません。私の仕事の大先輩達というのは、私より15年から25年程度上の皆様で、並みの体力気力の持ち主ではありません。今でももちろん、日々前進することを常としている『妖怪』(失礼!)のような方々です。尊敬と同時に、目標でもあるのです。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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刺客・・・しかく?しきゃく?

2005年08月11日 | Weblog

衆院の解散後、自民党の内紛関連ニュースが毎日のように流れています。私の仕事・ニュースのナレーションでも、政界関連ものが連日まわってきています。昨日は“刺客”の話題が出ました。郵政民営化反対の議員の選挙区に、別の公認候補を立てるというのです。はてさて、三ヶ月ほど前にやった「キタノチャンネル」のナレーションの時も、この“刺客”という言葉が出てきて、ディレクターとも話し合った記憶があります。で、読みは『しかく』なのですネ。「しきゃく」だと思っている人が結構多いのですが、アクセント辞典を見るとひとつしかありません。似たようなものに「旅客」があります。これも“りょかく”ですね。旅客機→○りょかっき×りょきゃっき、ですものね。私は一応、“しかく”でやってます。チョッとしたものでも、できるだけ間違えないように注意しているつもりですが、なかなか完璧というまでは難しいのが正直なところです。昔(30年ほど前)のことですが、思惑(おもわく)を私はズーッと“しわく”と読んでいたことがありました。今もそんなことがあるのではないかと、いつもアンテナを張って気を付けています。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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