平日の月曜から金曜までニュース番組に張り付いているせいか、CMの仕事が土日に入るケースが多くなったような気がします。昨日も夕方から、そのMAのためにスタジオに入りました。サンプルCDからご指名頂いたとのこと、スポンサーや広告代理店の皆さんの都合もあるのかも知れませんが、私の都合に合わせて頂いているとしたら、恐縮ではあります。今から25年ほど前に放送局のアナウンサーを辞してナレーションの世界に入ってきた当初は、自分の位置が良くわからずにいたような気がします。ただ目指したのは、他の人と同じではダメだろうと思ったので、大勢のナレーターとの差別化を図ることを考えました。他の人に出来ないこと・・・その当時、ナレーターとして活躍していた皆さんは、100%近くが俳優として活動されている方々ばかり。私は「アナウンサー」でしたから、その経歴を持った人は少なかったのを幸いに、例えば“実況中継”“司会”“ニュース”といったもの(そういう読み)をMAの時にこちらから提案すると、比較的多くのディレクターが面白がってくれたのです。一方では、キチンとした発音を礎にしたナレーションを気に入って貰うことも多くなっていました。それこそ、学生時代からの鍛錬のたまものです。“継続は力”という言葉は、実感として確かに私の中にあり、これは現役でいる限りは続くことかと思っています。
ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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