ナレーター・アナウンサー養成塾

ナレーターとアナウンサーの養成と、現役プロのスキルアップの為の塾です。

来年もよろしく・・・

2010年12月30日 | Weblog

今年2010年も、あっと言う間に過ぎ去り、間もなく終わろうとしています。皆さんの一年は如何でしたでしょうか。私の生息している業界はリーマンショック以降の景気悪化により、かなり厳しい状況が続いていて、今年も復活の兆しはほとんど見られずに来ました。では、来年はどうなるのでしょうか。7月にアナログ放送が終了しデジタル放送に完全移行しますが、それに伴い今まで使っていたアナログ電波を開放して、携帯等の端末向けの新テレビ放送が計画されています。その他にも、BS放送に新チャンネルがいくつも加わる様子なので、仕事場は拡大されることと思います。ただ、それがそのまま私たちの仕事量の増加に繋がるかと言えば・・・それは難しいでしょう。何故かというと、正に多チャンネル時代であればあるほど、一つ一つの仕事にかけられる経費は小さくなるからです。お金を出す「クライアント」は限られています。つまり、お金の総量が決まっているならば、チャンネル(番組数)が増えた場合に、番組単独の制作費が小さくなるのは必定です。ということは、安価な金額で仕事をする人が多くなり、それが質の低下を生むという悪循環に陥ることが予想されます。「安いんだから、質を求めるのは無理・・・」となって、素人に毛の生えたくらいの人々が増殖する、という訳です。最初のチャンネル数増加時(BSやCSの番組制作が急増した)の後にバブルが崩壊した時、同じような展開になったのを覚えています。では、私たちはどの様な姿勢で臨めば良いのでしょうか。それは・・・2011年、年頭の披露とさせて頂くことに。では、どちら様も良いお年をお迎え下さいませ。

レーター・アナウンサー養成塾」主宰・ナレーター伊藤英敏

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地方局のアナウンサーさん

2010年12月12日 | Weblog

長引く不況で、私たちの様なナレーター・声優が従事している“放送”関連の仕事が激減している為に、将来に不安を抱いている人も多くなっています。放送局自体では、東京に本拠を置くキー局よりも地方局の方が厳しい状況にあり、社員の皆さんにもその波は押し寄せていることは想像に難くありません。経費の削減、人員の削減、それに伴って一人あたりの仕事量が増加しているはずです。局アナの皆さんも、アナウンサーだからシャベリ以外の仕事はしない、なんて事は言っていられません。イベントがあればスタッフの一員としてテントの設営にも取り組み、弁当の手配もするのです。その上で、アナウンサーとしての仕事をこなすのです。そうなると、自分の本来得意とする分野が後回しになりがちです。で、アナウンスに不安を感じてしまう。また、入社して1年~2年くらいで不安を感じる若手アナウンサーも少なくありません。ひと通り仕事はこなして来たのですが、現状で良いのかどうかの判断が、自分では出来ないのですね。そんな時に、地方局のアナウンサーが私を訪ねてくる事があります。「フリーになりたいのですが・・」という人も、中にはいらっしゃいます。その様な方には、まず現状の仕事ぶりを伺い、悩んでいる状況を拾い出して参考意見を述べさせて頂いております。ただ、『フリーになるのは止めなさい』と、即座に伝えています。フリーと言っても簡単に稼げるような事は絶対にないので、今の仕事場でしっかりやることが先決ではないかと思っているからです。アナウンサーでいる限りは仕事があるのですから、そんな幸せなことはないのです。そんなことなら、いつでもお話しさせて頂きますので、悩みのある地方局のアナウンサーさん、気軽に訪ねて来て下さいな・・・。

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これも困った・・

2010年12月05日 | Weblog

先週末、東京と青森を結ぶ新幹線の全線が開通したニュースが、どの局でも賑やかに取り上げられていました。青森県民の皆さんにとっては、悲願の全線開通だとか。で、そのニュースを伝えるアナウンサー&ナレーターのアクセントの間違いがなんと多いことか。『全線』のアクセントは平板型なのですが、頭高型で伝えている人の多さといったら・・・。全部の線だよ、というので頭高になってしまうのでしょうね。JRや私鉄、地下鉄などの案内放送で「全線で遅れが出ています・・」とか「全線にわたって影響が・・」というアナウンスを耳にしますが、こちらも同じ傾向にあります。アクセントというのは、その言葉の意味と深い関わりがあって、この言葉の場合は“線”という文言に続いている事が重要なのです。例えば『回線』『沿線』という言葉と同じで、“~線”は平板型の傾向が強いといって良いでしょう。したがって「ゼンセン、カイツウ(太字が高い音)」が正解なのです・・・みんな確信を持って言ってるもんなぁ(独り言)。

「ナレーター・アナウンサー養成塾」主宰・ナレーター伊藤英敏

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困った・・・

2010年12月03日 | Weblog

毎日のように“海老蔵”さんのニュースが流れていますね。まあ、伝統芸能の伝承者ですから、いろいろ言われても仕方ないことかも知れません。で、最初の事件が起きた時の様子が何度も繰り返されている訳ですが、「大怪我を負った・・」という表現の多いことか。テレビのニュースや情報番組に限らず、新聞や雑誌の記事でも同様の文が展開しています。そもそも“怪我”というのは傷を負った状態のことを言います。つまり、「傷を負った状態を負いました・・」ということになります。同じようなものでは、“満面の笑顔”という表現が間違いだということは、以前にも述べました。「満面」が顔全体を表している訳ですから、顔全体に笑顔がある、ということになってしまいます。それと同じですね。怪我は“する”ものです。ですから「大怪我をした海老蔵さん・・」というのが正解です。実に困ったものですが、まだまだ他にもありそうです・・。

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