4月に入って、尚更吹き荒れる不況風。ここ数年の傾向ではありますが、3月の年度末に予算を使い切り、4月からしばらくの間は様子見のため発注が少なくなるのでしょう。特に、CMに関してはその傾向が強いという印象があります。今年は、いつもに増しての風の強さを感じます。トヨタ自動車が数十年にわたり提供し続けていたラジオ番組「日本全国8時です」というTBS系列の全国ネット番組があります。この4月から、スポンサーのトヨタ自動車が降りてしまったのだとか。実際に聞いてみると、番組宣伝か公共広告機構のスポットのみが流れていて、トヨタ自動車の“ト”の字も出てきません。全国ネット(系列のラジオ局ほぼ全ての局で放送)ですから、キー局はもちろん地方局の痛手が強烈であろうことは想像に難くありません。大手の広告代理店でさえ売上は減少していて、内訳を見るとインターネット関連は伸長が見られる訳ですから、電波及び印刷(新聞・雑誌など)媒体の苦境が相当のものであることも察することができます。これはあくまでも私見ですが、この厳しさは今年一杯続くのではないかと考えています。これだけ世界的な範囲での不況になると、どこか小範囲で良い状態になってもすぐに飲み込まれてしまうものです。しばらくの間、口をついて出るのはため息ばかり・・・かもです、ふーっ・・・。
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塾長 ナレーター・伊藤英敏