ナレーター・アナウンサー養成塾

ナレーターとアナウンサーの養成と、現役プロのスキルアップの為の塾です。

今日は歯医者

2005年08月10日 | Weblog

午前中に、歯科医院で虫歯の治療をしてきました。元々、虫歯は1本もなかったのですが、2年ほど前に突然親知らずの1本が欠けてしまい、虫歯であることがわかりました。痛みは全くなかったので、自分でも気が付かなかったのです。今回も同じ様なケースで、痛みはなく、突然食事中に欠けてしまったのです。年をとったということでしょうか・・・。さて、私達ナレーターにとって歯の存在は、とても大きな部分を占めているのです。舌の長短や口の大小と比べると、しゃべる職業人にとって歯は命の次に大事かもしれません(ちょっと大袈裟かな?)。まずは「歯並び」です。最近の生徒の歯並びを見ると、前後に入り組んだ並びをした者が5人に1人くらいおります。当然、その葉の合間から息が漏れる度合いが高く、サ行などは大変苦労します。歯が欠けていると、当然その間を埋める必要があり、テクニックでカバーしている大先輩を私は知っています。その方は、医者が大嫌いで、4~5本揃って欠けているのを、全く感じさせないテクニックを持っていました。別に偉いとは思いませんが、それができるということは、それだけ発音テクニックを駆使した表現も可能になるのですから、それは尊敬ものです。でも、やっぱり治したほうが良いです・・・ハイ。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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10月生の募集を開始しました。

2005年08月09日 | Weblog

私どもの塾は、もうすぐ夏休みです。といっても、2週間程度ですが・・・。その間、練習を欠かさないように、と休みの度に言ってるのですが、そこは人間、サボってしまう性質はなかなか改善されないようです。口の運動は、毎日継続して行うことが望ましいのです。一日かけてたっぷりやり、一週間休んでまたたっぷり・・・というよりは、毎日1時間ずつコツコツと続ける方が効果があるものと思います。私自身、休みが2日ほど続いて何も声(仕事用の)を出さずに、そして口も動かさないでいると、いざ声を出してから使える状態になるまで同じ日数がかかります。つまり、2日休んだら2日かかる、という訳です。今でこそ年中声を使っていますから、すぐに元に戻りますが、それでも正月などに4日程度休むと、さすがにきちっと戻さないと苦労してしまいます。それは陸上の練習と同じで、毎日走ってないと筋肉はつかないし、休めば元に戻るまで負荷をかけて練習しないと戻りませんよね。毎日、毎日、地道に鍛錬を積むのが一番で、私はいつも言っているのです「半紙のような薄紙を毎日一枚ずつ重ねて行って、何ヶ月・何年か経つと少しは厚くなっている・・・それが、この道の有り様だよ」と。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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事前説明・・

2005年08月08日 | Weblog

今日は、私の主宰している塾に入りたいという方への説明が、午前と夜と二回あります。午前にいらっしゃるのはアナウンサーを志望している大学四年生、夜に見学を兼ねていらっしゃるのは、こういう業界ではないらしいのですが話し方を学んで上達したいという社会人の方です。前者のようなアナウンサー志望の方の多くは、大手の学校へ行かれる方がほとんどです。私も、当面はそういう学校を勧めます。特に、受験情報が欲しいという目的の方は、そちらの方が良いでしょう。私どもの塾は、一クラス8人までとしており、当初は満杯でも最終的に5~6人で落ち着く傾向があります。というのは、基礎科ですと「自分の思っていた内容と違っている」ということで、自然退塾してしまうケース。専攻科は、仕事が忙しくなって通えなくなった、というケースです。毎年、各科で2~3人は抜けてしまいます。教える方も、教わる方も人数は少ない方が内容が濃くなって良いのですが・・・。少なければ少ないほど良いか、というとそうでもありません。数人いれば、集合教育の利点が出てきます。それが最も良い事例として出るものに、他人の様子は良くわかる、ということがあります。つまり、耳が上達してくるのです。その先に自分の読みが聞こえてくる段階があるので、根気良く聞かせていかなくてはなりません。大概はここまで行くのですが、自分の読みが聞こえるまでは時間のかかる人がいるのです。人数が多すぎると、この進捗度が低い可能性があるのではないかと思っているのと、私の方で一人一人の状態をより正確に把握したいという気持ちがあったからなのです。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アナウンサーとナレーターの読み・・・Ⅶ

2005年08月05日 | Weblog

昨日の塾の授業でも、そして本日の大沢塾(ナレーター事務所大手・大沢事務所の中堅メンバーの勉強塾)の中でも感じたのですが、やっぱり母音でしょうネ。一般的に、台詞の良く聞こえてこない方というのは、例えば「イ」の音が消えてしまうのです。『第一』という発音は、ダイイチと“イ”が二つ続きます。その最初の“イ”の音が、どうしても聞こえてこない。実際にやってみて下さい、アクセントは頭高ですので“ダ”が高い位置、“イ”以後は低い位置です。比べてみると良くわかります、アクセントを平板にして“ダ”を低く、“イ”以後を高くしてみると・・・・どうでしょう、あきらかに平板のときは“イ”がしっかり出るのに、頭高のときは消えてしまう(飲み込んでしまう)状態になるのです。“エ”の音も、同様の傾向があります。それから、“ア”と“オ”については前に出て行かない・・・・などなど、人の心を打つ言葉を発することが出来ないことには、母音の響きの無さが大きく影響しているのがわかります。母音が確実に出ていないので、声の幅を使うことも難しいのです。だって、子音は音は多少あっても声ではないのですから、人の耳に聞こえる声の大部分は母音ということになるのです・・・。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アナウンサーとナレーターの読み・・・Ⅵ

2005年08月04日 | Weblog

「そんな風に言わないだろう!!」演出の厳しいダメ出しの声が稽古場に響く毎日。確かにそんな風には言わないな・・・と悩む。そのうち、これかな?って思う瞬間が来る、でもまたすぐにわからなくなってしまう。こんなことの繰り返しでした。何となく言えた時の感覚が、少しずつ拾えるようになるのですが、それは何と言うか“体を通る”感覚なのです。つまり、それまでの私の仕事でのしゃべりは、ずっと口先だけだったことに気がつくのです。体を通る感覚というのはどういうことか・・・理論的に考えると、多分“響き”ではないかと思えるのです。声帯とその周辺だけの響きだと、相手の体に届かないのではないかと・・・ということは、できるだけ多くの共鳴部分をより自然に使えるということが、より大きな響きにつながり、表現力や説得力につながっていくのではないか、と私は考えています。日本語というのは、子音と母音がワンセットになって一つの音節を作り出しています。たとえば、子音「s」と母音「a」とがせっとになって「sa(さ)」という音節を作っているのです。子音は“声”ではありません。声(音)はすべて母音、ということは響きにつながっているのは母音のアイウエオだけです。体を通る台詞、これは母音の響きが如何にしっかり出るかということになるのではないか・・・もちろん、それだけではありませんが、かなり重要な要素であることは確かだと思っています。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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アナウンサーとナレーターの読み・・・Ⅴ

2005年08月03日 | Weblog

さて、ニュアンスやら色やら、今まで要求されなかったものはどうすれば出てくるのか。悩みに悩んで、まずチャレンジしたのは「一つの言葉を違うニュアンスでいくつ表現できるか」ということ。例えば街にあふれている銀行名、これをいくつ言えるか・・・その当時は長い名前の銀行ばかりで、今よりはやり易かったかもしれません。第一勧業銀行とか日本興業銀行とか、それをいくつ言えるか、毎日のように口から発し続けたのです。今考えてみると、最も難しいところから入って行った様な気がします。CMでは良くそのような要求をされるのです。でも、それが一番難しい・・・。もう少し楽に取り組めるのは、自分の情の部分が出やすいもの、食べ物とか飲み物とかに先に取り組めば良かったと、後々思ったものです。思い起こせば、芝居の稽古の時に演出に良く揉まれたのも、台詞の情の部分でした。『わからん!・・・それじゃない!・・・違う!』と声(罵声)が飛ぶのです。必死にやったのが、結果として良かったのではないかと思っています。今思い出しても、冷や汗ものです。もちろん、そんなに簡単にできやしませんでした。続きは、次回・・・。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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