ナレーター・アナウンサー養成塾

ナレーターとアナウンサーの養成と、現役プロのスキルアップの為の塾です。

アナウンスセミナーを終えて・・・その1

2005年08月22日 | Weblog

昨日までの三日間、山梨県甲府市にある山梨放送主催のアナウンスセミナーで講師を務めてきました。今年の参加者は23名で、そのうち男性はたったの3名。昨年と同様、受講生のほとんどが女性でした。社会人の参加者はなく、全員が学生、高校生も2名参加です。しかし二日目で2名が脱落、3日目にはさらに2名が消えてしまいました。内容はとても濃く、午前が基礎練習、午後はニュース・ナレーション・フリートークと、スタジオでセットを使って実際と同様にニュースの収録です。最終日は、現役のアナウンサー達との懇親会(私は仕事の都合で不参加でしたが)と、参加費用(4万円)から考えると盛り沢山の大出血サービスといったところです。今回のセミナーで講師として感じたのは、参加者のスタンスで反応や吸収の度合いがバラバラだったことです。やはり大学3年生の参加者は目前に就職試験が迫っているためか、積極的に食らいついてくる人が多く、こちらも自然に熱が入ってしまうのですが、高校生や1、2年生は先のことと考えているためなのか、まだまだといった印象でした。今回のセミナーでも私の主宰する塾でも、生徒には“アナウンサーになることはオリンピックに行くことと同じだ”と、いつも言っています。町内の運動会でいくら足が早くても市町村の大会では勝てるとは限らない、市町村の大会で強くても都道府県の大会で勝てるとは限らない、都道府県大会で勝てても国体では・・・・ということです。最低でも国体に出場できるくらい、つまり全国レベルでないと試験には通らないのです。でも国体に出ることというのは、並大抵の練習で達成できるものではありません。陸上競技でいうと、毎日毎日、地道に走り込みを繰り返してこそ基礎の体力・筋力ができ、そこから自分の持ち味や性格に合った短距離走とかマラソンとか跳躍とかの競技に挑戦できるのであって、このアナウンサーの道も全く同じ、ということなのです。そう考えると、中途半端に漫然と練習をしても、国体には、ましてやオリンピックに行くなどは、とてもとても無理な話ということになるのです。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
http://www.mars.dti.ne.jp/~expert/