最近、といつてもここ5~6年のことですが、ナレーション技術の究極は「母音」にあると思っているのです。ア・イ・ウ・エ・オ、この五つの母音が、如何に正確に聞こえてくるか。それは単独母音の5個だけではなく、全ての子音の音の部分を掌っている母音が正確に聞こえているかどうか、ということです。私達の普段の会話を研究してみると、「イ」や「エ」がかなりの割合で消えかかっていることが判ります。私どもの発音練習用教本に「目医者」と「名刺屋」というものがあります。これを普通に声に出してみて下さい。目医者の場合、目の後の「イ」が聞こえにくく英語の「May」と同じになっていませんか?名刺屋の場合、目の音引きを山羊の鳴き声「メー」になっていませんか?私の仕事での発音では、目医者の「イ」はキチンと単独で聞こえますし、名刺の中の「イ(音はエ)」も「エ」と単独で聞こえます。これの割合が多ければ多いほど、説得力が増して来るのではないかと考えているのです。続きは、また・・・。
ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長:伊藤英敏
http://www.mars.dti.ne.jp/~expert/
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