悠歩の管理人室

歩くことは、道具を使わずにできるので好きだ。ゆったりと、迷いながら、心ときめかせ、私の前に広がる道を歩いていきたい

非効率な生き方

2012-04-23 23:12:08 | 雑記

阪神大震災を機に、交通機関がマヒし、通信網もマヒした。
そこで、歩いて家まで帰れるか、という課題が持ち上がった。
私も関心をもち、当会でも東京から古河までの60㎞を歩く計画を考えた。
実現には至らなかったが、いずれ実施できたらと思っている。

今回の大震災では、帰宅を急ぐあまり混乱を起こしたとして、
会社や出先にとどまることが必要であるといわれるようになった。

(混乱を避けるため、ライフラインのめどがつくまで、現在地で様子を見ることは、
現実対応として必要だと思う。と言うよりも、順序としては、現状を判断して、
それ以降どう行動したらよいのか、適切な対処法を、自治体なり、国なり、
発信できる機関が指示を出せる態勢を取れればよいと思う。)

歩いて自宅まで帰ることができる脚力をつけようというテーマの立て方は、
いっきょに現実味を失ったかのようだ。

しかし、家まで帰ることができる脚力をつけることは無意味ではない。
大事故や震災だけでなく、長距離を歩いて移動する脚力はあった方がよい。
その気があれば誰でも身につけられる。
ただ、多くの人は関心をもたない、一般的でない能力であるかもしれない。
一部の物好きの趣味であるかのように思われているかもしれない。
社会では効率が求められ、早く移動するための手段が追求されている。
しかし、その行き着くところは効率優先の人工的な社会でしかないと思う。
どこかで、人間は非効率で、ゆったりとした生き方を選び直さないといけないと思う。
この時期、そんなことを考えるようになった。