あはずして こよひあけなば はるのひの ながくやひとを つらしとおもはむ
あはずして 今宵明けなば 春の日の 長くや人を つらしと思はむ
源宗于

逢うことができないまま今宵が明けてしまったならば、春の日のように長い間、あなたのことをつれない人と思い続けることでしょう。
源宗于(みなもと の むねゆき)の歌を 0315 以来およそ1年ぶりにご紹介。0024 でも触れましたが、宗于は第58代光孝天皇の子で、古今集には六首が入集しています。どれも技巧を凝らさず、心情をストレートに詠み込んだ歌が特徴と言えるでしょうか。