漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0583

2021-06-04 19:16:23 | 古今和歌集

あきののに みだれてさける はなのいろの ちくさにものを おもふころかな

秋の野に 乱れて咲ける 花の色の ちくさにものを 思ふころかな

 

紀貫之

 

 秋の野に咲き乱れて言える花が色とりどりであるように、私もいろいろな物思いをしている今日この頃であるよ。

 「ちくさ」は漢字では「千種」で、「いろいろ」「さまざま」の意。ここでは花の色と物思いの両方に掛かっていますね。