地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

介護とオムツ

2018-12-13 11:34:00 | 自宅介護
テレビの話なのですが、、、
ある介護施設で オムツなしでの生活に挑戦したことを紹介していました。
定期的にトイレに行くことや、 時間を定めての飲食、 適度な運動など 。

オムツを外せる様になるまでは、 介護の仕事は増えたが、 結果的には夜間のトイレなどが少なくなり、介護の仕事は楽になったそうです 。
また老人の生活レベルも向上した と紹介されていました。

確かに 、その介護施設での試みは素晴らしいと感じました。

問題は、その後で「介護に詳しい人」が
「これから 在宅介護 が増えることを考えれば、 この取り組みは大事。」と。
この人も時間の都合上簡単に言ったと思うのですが・・・

結論から言えば、このように介護施設で 取り入れて成功したとしても、在宅介護では無理な事なんです‼

それは時間を決めて飲食や運動をさせるとか、定期的にトイレに行かせる事が困難と言うハード面の事ではなく。
在宅介護で子供が促しても聞き入れません。

介護施設で介護士がそれらを促し補助しても、言うことを聞かない老人が10人に一人や二人はいるとするなら。
在宅介護では 自分の子供のいうことを聞き入れるのは、逆に 10人に一人か二人しかいません。

人間として 、また親としてのプライドが強く働きます。

老人は施設に入ると、それなりに覚悟をしているんです 。自宅とは比較にならないほど従順になります。

在宅介護では 資金・家の形状・介護をする人の状態・介護をされる人の状態と、介護の難易度に大きく影響することが 多くあります。
運よく、それらを我慢して解決する事が出来ても、最後に立ちはだかるのが介護される人の覚悟です。

老人の体力や思考力が落ちて、完全な寝たきりになれば、ある意味において介護は楽になります。

例えば、、、
完全な寝たきりならば、便でオムツが満タンになっていたとしても放置して、自分の洗濯や食事を優先することが可能です。
それは不親切だと思うかもしれませんが、現実には何度でも発生する事柄です。

ですから介護関連で悲しい事件が発生するのは、 完全な寝たきりになる前です 。もちろん高齢者同士の老老介護は、いつでも事件発生の可能性が高い事を忘れてはいけません。

第三者から見れば 後期高齢者となり介護が必要になった人は、どこから見ても子供より勝る点はありません 。人間、今まで自分が優位な立場であった 相手からの指示に従わなければならなくなった時。
そんな屈辱を受けてまで生きて行こうとは思わない・・と思うのです。
※そう思っても死んだりしません。老人はそんなにヤワじゃない。


現在、 後期高齢者の一歩手前には多くの人達が存在します 。その人たちは口をそろえて言います 「自分はおじいちゃんおばあちゃん(親)のような頑固な老人にはならない 。」

確かに日頃から心掛けておけば、 少しは和らぐと思います。 しかし、自己抑止力が低下するのが高齢化なんです。

そして、介護施設の介護と在宅での介護は別物と言う認識を持つべきです。
介護が必要になった老人には、その人達の特別な社会常識が必要なんです。

それを学ぶ為に介護施設は役に立ちます。
在宅での介護をしてる人も、たまには介護施設を利用して、老人に「老人の社会常識」を身に付けてもらうんです。
そうすれば必ず在宅介護が少し楽になります。

介護は上手くやらないと、ストレスの洪水で地獄です。

コメントを投稿