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老老介護殺人

2020-07-24 12:27:24 | 自宅介護

東京・八王子で発生した殺人事件。

嫌なニュースです。

83才の妻の首を絞めて殺そうとしたとして、夫が逮捕されました。

妻は亡くなり殺人事件となってしまった。

この夫婦はともに体調が悪く5月に病院を退院したばかりだそうです。

残念な予測ですが10年も経てば、この種の事件は多発することに成るでしょう。

 

人は都会に流れ、長男が親を見る風習も崩壊した。

高齢者になっても生活に困らない便利さも手伝って、元気な高齢者だけの世帯は増える一方です。

元気な高齢者世帯の聞こえは良いが、これは老老介護の卵です。

 

考えなければならないのは命の尽きる前の数年です。

人によりその期間の長短は有りますが、元気な人がある日突然命が尽きるのは極マレで、大半の人が不自由な期間が有ります。

ところが意外とその期間の事を前もって考えている人は少ない。

寝たきり、ボケ状態、病気と、、どんな形になるか解らないのと、自分ではどうにもならないので、考えても仕方ないと思っているのかも知れませんが。。。その時の環境は事前にある程度作る事は可能です。

 

この妻殺しとなる夫の事を、どんな状態になっても殺す選択は間違いだと言うのは簡単です。

子供・兄弟・友人・親せき・公的機関など、何処でも良いので相談して居れば、こうはならなかった可能性はある。

しかし現実には凶行の直前は、もうすでに正しい判断が出来る状態ではないので実行してしまうんです、誰かに相談なんて考えは思いつかない。

それでは、それより少し前に相談して居れば、、、そんなに良いタイミングは難しけど、仮にそのタイミングで相談したとしても、実行が少し遅くなるだけで解決には至らないでしょう。

 

まれなケースですが、夫婦が共に同じタイミングで介護が必要になり、施設で暮らす以外なければ老々介護殺人は物理的に無くなります。ところが多くの場合は元気さに差が有り、元気な方が病弱な方を看るようになります。

長年連れ添った夫婦なら当然の流れだと思います。

 

老人の施設に行けば安心して暮らせると言うのは、介護の役目が嫌な人たちの話で。当人にすれば二度と戻る事の出来ない、死の世界に向かっての片道切符なんです。 三途の川を渡る船の待合室に行くのは、もっと先で良い。

私のこういう考え方は良くないと言う人は大勢います。

家だと怪我をする機会も多いし、意識を失っても誰にも気づかれずそのまま死んでしまう可能性も高いと、、。結果的に老人施設に行った方が長生きできると。。。

確かに言っている事は正しいかもしれません、、、、が。 私の肌感がどうしても受け入れない。

老人施設は一人になって、最後の最後になって他に生きていく方法が無い場合で良いと思っています。

 

もう両親も亡くなり、介護は私に関係無く考える必要のない事柄となっています。

それでも、この八王子の様に老々介護による悲惨な事件が発生すると

「真面目に生きてきた人が、人生の最後で殺人を犯すことに成り、殺人犯として人生を終えるのはなんともやり切れない」

 


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