昨日、藤井聡太五冠の順位戦・第三局が行われました。
将棋に興味のない人でも藤井聡太五冠の活躍を知っている人は多い。
私もどちらかと言うとそっちの方で、自分が将棋を指している訳じゃないけど、非常に気にしています。
昨日もABEMAで終局までお付き合いしました。
藤井聡太五冠は五冠と言われるように5つのタイトルを持っています。
将棋界の最高峰と言われる竜王のタイトルも持っているのですが、その竜王は賞金額が一番大きいので最高峰と言われる部分もあり。個人的には「名人位」がやっぱり最高峰じゃないかと思ってたりします。
その理由は歴史も有れば、「名人」と言う言葉のイメージも有りますが、最も大きな理由は
「簡単には挑戦できない」・・・
将棋界も相撲界と同じように、クラス分けがあり、その最高位をA級と言います。
そこに入るまでには下のクラスで1位とか2位とかの成績を残さないと上がれません。
そのクラス分けが年に一度しかなく、C級1・2組 B級1・2組と登っていく必要が有るのです。
四段になりプロとしてデビューし、仮に負けることなく勝ち続けても、その年に挑戦者になる事は出来ないのです。
将棋を知らない人まで藤井聡太という名前は知ってる人が大勢いるほどの大活躍しても、名人に挑戦した事は有りません。それどころ挑戦者を決める予選にさえ出場する権利が無かったのです。
それが今年になり、やっと予選に出られるようになった。
その予選が「順位戦」です。
順位戦は1年をかけて10名の棋士が総当たりで戦います。
一発勝負のトーナメントではないので、組み合わせなどでラッキーは有りません。
その10名は渡辺名人を除いて将棋界を代表する強者ばかりで、あの羽生棋士もついにはじき出されました。
その10名でも序列が有り、藤井聡太五冠は下から二番目の9位です。
ですから挑戦者になる為には成績が単独一位でなければなりません(10位の人を除く)
昨日までは1勝1敗。 のこり7戦で確実に挑戦者になる為にはもう負けは許されません。
天才・藤井聡太と言えども簡単な事じゃない。相手も天才ばかりですからね。
現実に第二戦は完敗でした😢
さて前置きが長くなりましたが・・・
昨日の第3戦は珍しい事が起きました。
相手は序列2位の糸谷八段。今年惜しくも挑戦者に成れなかった強敵です。
ABEMAより
写真は夜の10時20分位だったと思います。
AIの示す情勢は藤井五冠が34%で不利な状態です。
これねぇ~ 3五歩と藤井五冠が指した所なんですが、その手を指す前のAI判断は逆で藤井五冠が65%位だったんです。
藤井聡太五冠に限って言えば、たった一手でこれだけ評価が落ちる指し手を見たことが有りません。
これを見た時、、、「えぇぇぇぇッ」とビックリしました。
ここから糸谷八段の猛攻を受け、藤井五冠は防御ばかりが続きました。
その攻防は難解で、解説している人も「分からん」と言う言葉が何度も出てきました。
しかし、終盤の攻防の力は藤井聡太五冠が強者の中でも一つ抜けている感じがします。
自分の王が首の皮一枚残る事を読み切っている姿は何度も見せつけられています。
一見、危険な道筋に見えた今回の戦いも完全に読み切った道筋で、藤井聡太五冠にとっては一番安全で一番早い勝利への道なのでしょう。
これだけ何度も見せつけられると、藤井聡太五冠の差す手に驚きはなくなりますね。
瞬時に数百億手を考えるAIより藤井五冠の差す手の方が正しいんだと感じ始めています。
とにかく、、、、凄い