1455 私が留守中にPOが届いていて、原料の手配から、サンプルだし、OKをもらって、今日から量産に入った製品があった。難しい話ではないが、私がいない状態でよくできたと思う。
サンプルや図面の入手から、見積もりの提出という段取りの話が、舞い込んできている。少しずつ、忙しくなりそうだ。
丸鋸カッターなど、設備の増強の準備も始める、まず、見積もりを受け取ることから。
ホタルテープもサンプル依頼が入っている。
今回、帰国して、その感を強くしたが、日本の状況は厳しい。スンバコを奪い合いあっている、地方のインドネシア人の主婦たちのように、日本全体の国内の生産が減ってゆく流れの中で、生き延びるには、他の会社が作っているものを横取りしようと画策するのは、当たり前だが、今までの自分たちの技術ではできない仕事も横取りしなければならない、切実さが、どの会社にもあるようだ。そこで、技術を開発するのではなく、技術を盗もうとする姑息な会社も当然増えてくる。一つの方法は、自分たちができない製品を作っている会社に注文を出す、下請け的存在にする。しばらく、仕事を出しておいて、そのうちに何かとクレームを付ける。指導と言って、現場に入り込む、QCならまだましだが、製造現場の責任者まで乗り込んでくる。結局、何も指導をすることなく、いつの間にか、自社で生産を始めてしまう。
もう一つの方法は、できる会社が装置を作らせている金型やなり装置屋に、同じものができる装置を注文してしまう。装置屋も仕事をほしいので、断りなしに、装置を提供してしまう。その装置を使いこなせなくて、結局、最初の方法に戻り、その装置を使いだす。
世知辛い世の中になっていることは確かですが、こういう方法を取って生き延びてきた会社は多い。現在、大企業になっている会社でも、そういう評判の会社は多い。
商道徳などと言っている時代ではない、人の足元をすくうしか生き延びる手段が無いと思っていて、そのことは罪でもなく悪でもないと思うのです。せこい、世の中になったものです。心当たりのある会社や個人は多いと思う。こんな状態の日本です、景気刺激など、外から見ている私にとっては、無意味どころか、回復時期を遅らせるという意味がある。
そういう方法で、私の技術を黙って持っていた会社は何社かあるが、それらの会社はそれ止まりです。それ以上のものはできない、だから、そういう会社は、虎視淡々と、別の技術を盗もうとしている。そういう会社の社長さんが、若い従業員を引きぬこうと画策しているのが、今回の帰国時に、明るみに出た。こそこそ、そんなことまでして、情けなくなる。三十年前頃には、私が製品を提供していた会社です。下請けをしていた会社です。その頃は、その人の意欲的な販売姿勢を尊敬のまなざしで見ていた。それが、20年ほど前から、がっかり人間の一人になってしまった。
雑草の成長は驚くほど速い、一か月、留守にしただけで、この状態、どうにもならない。静岡の自宅の庭とは、えらい違いだ。
持ってきた酒類、自分は一滴も飲まない。匂いを嗅ぐのもいやだ。
スタート 残念 気の毒