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英語脳をつくる!~日本人はいかに効率良く英語を学べるか~

英語学習に関する事いろいろです。日本人がいかにすれば実用英語を身に付けられるか、その最短距離を考察!

「英語脳をつくる!」 英語学習法(EG)・索引(2)

2006年09月16日 | 索引欄

【索引(2)・各EG番号順】  ■ タイトル索引 (2) EG51 ~ EG100
EG51EG52EG53EG54EG55EG56EG57EG58EG59EG60
EG61EG62EG63EG64EG65EG66EG67EG68EG69EG70
EG71EG72EG73EG74EG75EG76EG77EG78EG79EG80
EG81EG82EG83EG84EG85EG86EG87EG88EG89EG90
EG91EG92EG93EG94EG95EG96EG97EG98EG99EG100

「英語脳をつくる!」 英語学習法(EG)・索引(3)

2006年09月11日 | 索引欄

【索引(3)・各EG番号順】  ■ タイトル索引 (3) EG101 ~ EG150
EG101EG102EG103EG104EG105EG106EG107EG108EG109EG110
EG111EG112EG113EG114EG115EG116EG117EG118EG119(,06/10/17)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【コラム】 ■ 英語コラム (EC) 索引 ■ (,06/09/25)

【学習】
★01・日本語と英語の語順/ ★02・品詞(1)/ ★03・品詞(2)/ ★04・名詞(1)/
★05・名詞(2)/ ★06・名詞(3)/ ★07・名詞(4)/ ★08・名詞(5)/ ★09・名詞(6)/
★10・品詞(3)/ ★11・品詞(4)/ ★12・品詞(5)/ ★13・品詞(6)/ ★14・品詞(7)/
★15・品詞(8)/ ★16・品詞(9)/ ★17・品詞(10)/ ★18・品詞(11)/ ★19・句の概念(1)/
★20・句の概念(2)/ ★21・使役動詞‘have’(1)/ ★22・‘yesterday’割り込み/
★23・‘easy’構文/ ★24・関係代名詞(1)/ ★25・同格節(1)/ ★26・関係代名詞(2)/
★27・同格節(2)/ ★28・関係節と同格節の共通点/ ★29・‘when ~’「~ とき」/
★30・「時」や「条件」を表す節(1)/ ★31・‘there’構文(1)/ ★32・否定(1)/
★33・「時」や「条件」を表す節(2)/ ★34・受身文(1)/ ★35・受身文(2)/ ★36・否定(2)/
★37・不定詞/ ★38・不定詞・名詞用法/ ★39・副詞(1)/ ★40・副詞(2)/
★41・文の中の文 (名詞節)/ ★42・不定詞・副詞用法/ ★43・‘for A for B’/
★44・副詞一族 (副詞句と副詞節)/ ★45・前提の概念(1)/ ★46・前提の概念(2)/
★47・疑問詞の移動/ ★48・‘wanna’にひそむワナ/ ★49・通行禁止エリア(1)/
★50・‘enough to’の不定詞/ ★51・不定詞・形容詞用法(1)/
★52・不定詞・形容詞用法(2)/ ★53・関係代名詞(3)/ ★54・関係代名詞(4)/
★55・自動詞/ ★56・他動詞/ ★57・動名詞(1)/ ★58・動名詞(2)/
★59・通行禁止エリア(2)/ ★60・二重目的語(1)/ ★61・二重目的語(2)/
★62・‘seem’の構文/ ★63・否定(3)/ ★64・二重目的語(3)/ ★65・二重目的語(4)/
★66・知覚動詞(1)/ ★67・知覚動詞(2)/ ★68・使役動詞‘have’(2)/ ★69・状態動詞(1)/
★70・‘be’動詞(1)/ ★71・‘be’動詞(2)/ ★72・「限定」と「特定」の概念/
★73・不定冠詞‘a’と定冠詞‘the’/ ★74・‘there’構文(2)/★75・分詞構文(1)/
★76・分詞構文(2)/ ★77・一般人称/ ★78・状態動詞(2)/ ★79・動作動詞(1)/
★80・動作動詞(2)/ ★81・前提の概念(3)/ ★82・前提の概念(4)/
★83・通行禁止エリア(3)/ ★84・形式主語‘it’/ ★85・主語(1)/ ★86・主語(2)/
★87・主語(3)/ ★88・主語(4)/ ★89・通行禁止エリア(4)/ ★90・‘to be’の消去/
★91・「相互」の代名詞‘each other’(1)/ ★92・「相互」の代名詞‘each other’(2)/
★93・「目的語+‘to’不定詞」の構文(1)/ ★94・「目的語+‘to’不定詞」の構文(2)/
★95・再帰代名詞(1)/ ★96・再帰代名詞(2)/ ★97・「目的語+‘to’不定詞」の構文(3)/
★98・「目的語+‘to’不定詞」の構文(4)/ ★99・通行禁止エリア(5)/ ★100・代名詞(1)/
★101・代名詞(2)/ ★102・移動の性質(1)/ ★103・移動の性質(2)/
★104・通行禁止エリア(6)/ ★105・比較の構文‘as ~ as ・・・’(1)/
★106・比較の構文‘as ~ as ・・・’(2)/ ★107・比較の構文‘-er than ~’(1)/
★108・比較の構文‘-er than ~’(2)/ ★109・比較構文の共通点(1)/
★110・比較構文の共通点(2))/ ★111・比較構文の共通点(3)/
★112・比較構文の共通点(4)/ ★113・比較の構文‘-er than ~’(3)/
★114・比較の構文‘-er than ~’(4)/ ★115・比較の構文‘as ~ as ・・・’(3)/
★116・比較の構文‘as ~ as ・・・’(4)/ ★117・強調構文(1)/ ★118・強調構文(2)/
★119・命令文/ (,06/10/17)

【その他】
サイト・リニューアルのお知らせ (,06/01/26)
過去記事改訂のお知らせ (,05/07/03)
お悩み解消BOXに答えてみました
英作文の質問に答えてみました (,05/03/01)

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英語学習法(119)

2006年09月10日 | 命令文
今回、命令文です。以下、見ましょう。

(1)Study English every day. (英語は毎日勉強しなさい。)
(2)Don't study English every day. (英語なんて毎日勉強するなよ。)

(1)は命令文ですが、特徴は、主語のない文で、動詞の原形で始まるところにあります。つまり、動詞のカタチが原形のままなので、とても簡単です。命令文は否定のカタチも決まっていて、(2)のように、(1)の先頭に‘don't’を加えるだけです。 (‘do not’というカタチにしてもOKです。)

(3)You study English every day. (あなたは、英語を毎日勉強する。)
(4)You don't study English every day. (あなたは、英語を毎日勉強しない。)

そこで、(3)は、(1)の先頭に二人称の‘you’「あなた」を補ったものですが、逆に言えば、(1)は、(3)から‘you’を消去したものと言えます。一方、(4)は、(2)の先頭に二人称の‘you’「あなた」を補ったものですが、やはり、逆に言えば、(2)は、(4)から‘you’を消去したものと言えます。

(5)Wash yourself every day. (体を毎日洗いなさい。)
(6)Don't wash yourself every day. (体は毎日洗わないで。)

(5)と(6)は、命令文の目的語に再帰代名詞‘yourself’が現れていますが、(1)~(4)で考えたとおり、命令文の主語がもともとは‘you’であり、それが消去されているのならば、この目的語‘yourself’の出現は当然のことと言えます。 (EG95、EG96、参照。)

(7)Wash him every day. (〇) (彼の体を毎日洗いなさい。)
(8)Wash himself every day. (×) (訳同上)

(7)と(8)のコントラストからわかるように、命令文の目的語として、代名詞‘him’の出現はOKですが、一方、再帰代名詞‘himself’は、アウトになります。再帰代名詞は、目的語として現れる場合、主語と一致するものでなくてはなりません。逆に、代名詞は、目的語として現れる場合、主語と一致するものであってはなりません。このことから、やはり、命令文の潜在的な主語は、‘you’であると考えられます。 (EG100、EG101、参照。)

(9)You wash yourself. (〇) (あなたは自分の体を洗う。)

(10)You wash him, (〇) (あなたは彼の体を洗う。)
(11)You wash himself. (×) (訳同上)

つまり、命令文の動詞が三人称・単数の‘-s’を語尾に伴わず、常に原形のカタチであったり、一方、命令文の否定形が‘doesn't’ではなく、don't’であったりするのは、その潜在的な主語として、二人称の‘you’の存在があり、それが影響している結果だと言えます。

(12)Wash yourselves every day . (〇) (あなたたちは、体を毎日洗いなさい。)

(12)は、命令文の目的語として複数形の再帰代名詞‘yourselves’が現れていますが、OKです。ここから、単数であるか複数であるかを問わずに、二人称であれば潜在的に命令文の主語と見なせるという結果になります。

そこで、よく考えてみれば当たり前のことなんですが、命令という行為は、実際に話しかける相手に対して行うものですから、どうしても二人称「あなた、あなたたち」が主語となって行う動作が妥当であり、一方、三人称「彼、彼ら、彼女、彼女ら」は話しかける相手ではないので、命令という行為自体が成り立たないわけですね。

(13)Somebody help me. (〇) (誰か助けて。)
(14)Somebody helps me. (×) (訳同上)

命令文には、(13)のように、二人称ではない‘somebody’「誰か」のような表現が、一見、主語のように振る舞っているものもあるため、カン違いしやすいのですが、(13)をよく見てみると、動詞‘help’が三人称・単数の語尾‘-s’を取っていなくてもOKであり、逆に、(14)のように、動詞‘help’が三人称・単数の語尾‘-s’を取っていると、命令文としてはアウトになってしまいます。 ((14)は、ただの平叙文としてならOKです。)

(15)John、help me with my homework. (ジョン、宿題を手伝ってよ。)
(16)John helps me with my homework. (ジョンは私の宿題を手伝います。)

(15)の‘John’は、(16)の主語‘John’とは異なり、呼びかけとして使われています。このような例からもわかるとおり、一応、(13)の‘somebody’も、呼びかけという行為の対象になっているわけですから、この点においては、(13)の‘somebody’も、(15)の‘John’も、二人称「あなた、あなたたち」の特徴となっている前提、つまり、常に話しかける相手が前提になるという特徴を共有しています。

ここから発展的に考えれば、命令文は、その話者が話しかけることが可能な、または、話しかけられると話者が想定している範囲の相手を潜在的な主語とした表現であると考えられます。例えば、無人島に置き去りにされた人物が、(13)を発話した場合は、誰かが近くにいるかも知れないので、とにかく、そのような人に呼びかけるつもりで、‘somebody’を使っている場合であると言えます。

(17)Open the door、will you ? (ドアを開けてくれないかな。)
(18)John、open the door、will you ? (ジョンはドアを開けてくれないかな。)

(17)と(18)は、付加疑問文として命令文を使っている場合ですが、主語が現れていない標準的な命令文である(17)では、‘will you’が付加されています。そして一方、(18)では、呼びかけとして、‘John’が現れていますが、この‘John’は、二人称を使うべき状況に準拠して用いられていますので、やはり、‘will you’が付加されてOKになります。

今回のポイントは、命令文の基本です。命令文は、一般に主語が現れないという特徴があるため、その潜在的な主語を補うとしたら、どのようなものになるかということを考えてみました。その基本は、単数・複数のどちらであっても、二人称‘you’であり、仮に二人称以外の表現が主語として現れたとしても、その使用は二人称の特徴に準拠したものになります。

今回は、命令文のカタチの上で最も基本的なことを扱いましたが、その理解としては、今回の内容で十分だと思われます。しかし、命令文は、意味的な面においては、ちょっと厄介な側面があるので、また別の機会に扱うことにしたいと思います。

●関連: EG95EG96EG100EG101

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英語コラム(30)

2006年09月09日 | コラム
今回、何も考えないで構文の丸暗記などしていると、思考停止に陥ってしまうという典型的なケースです。

(1)George asked Ann [ whether the earth is round ] . (〇)
  (ジョージはアンに [ 地球は丸いのか ] 尋ねた。)

(2)George asked Ann [ that the earth is round ] . (×) (訳同上)
  
(1)で使われている構文は、‘ask A whether ~’「A に ~ かどうか尋ねる」というものです。特に‘whether’を使った節は、「~ かどうか」という「問い」を表す節を導くもので、意味的にも、‘ask’に直接に対応させやすく簡単なので、‘ask A whether ~’のカタチでそのまま暗記してしまうのが、1つの方法だと思われます。

また、この丸暗記型の考え方を支持するのは、(2)のように、‘ask A that ~’となった場合、アウトになってしまうということです。つまり、‘whether’節や、‘that’節といったように、いくつかの種類をもつ節は、予め述語によって、どういった節を取るのかが決まっていて、1つの構文の中にそのままセットとして組み込まれているという考え方です。

(3)I know [ that the earth is round ] . (私は [ 地球が丸いことを ] 知っている。)
(4)I know [ whether the earth is round ] . (私は [ 地球が丸いかどうか ] 知っている。)

しかし、(3)のように、‘know’「知っている」という動詞は、通常、‘that’節を取りますが、一方、(4)のように、‘whether’節を取ってもよいことになっています。ということは、‘know’の場合は、とりあえず、‘that’節と‘whether’節、どちらでも常にOKと暗記してしまうべきなのかということになりますが、ここで問題が発生します。

(5)I do not know [ that the earth is round ] . (×)
  (私は [ 地球が丸いことを ] 知らない。)

(6)I do not know [ whether the earth is round ] . (〇)
  (私は [ 地球が丸いかどうか ] 知らない。)

(5)のように、(3)を否定文にしたものは、一般的にアウトになり、一方、(6)のように、(4)を否定文にしたものはOKです。つまり、‘know’を使った否定文の場合、それが取り得る節の種類が‘whether’節に制限されてしまうという条件があるということになります。

(7)I did not know [ that the earth is round ] . (〇)
  (私は [ 地球が丸いことを ] 知らなかった。)

(7)でも、‘know’が‘that’節を取っていますが、しかし、(5)と同じく否定文であるにもかかわらず、何とOKになっています。(5)では‘know’が、現在形の否定文ですが、一方、(7)では、‘know’が過去形の否定文になっています。つまり、‘know’は現在形であり、かつ、否定文の場合、‘that’節が許されない、という条件に修正することになります。

(8)George does not know [ that the earth is round ] . (〇)
  (ジョージは [ 地球が丸いことを ] 知らない。)

今度は(8)ですが、この場合も、‘know’が‘that’節を取っていてOKです。(8)で注意すべきは、‘know’が現在形の否定文ですが、何と、それでもOKなのです。(8)の場合、(5)の主語である‘I’「私」が、‘George’「ジョージ」に変わっただけです。

つまり、‘know’は、現在形の否定文では‘that’節を取ることができないが、それは主語にもよる、などという非常にややこしい条件を付けなければならないことになっているわけです。しかし、こんな構文の覚え方なんて一体どんな意味があるんでしょうか?

そこで、もう一度、(3)~(8)をよく観察してみて、‘know’「知っている」の意味を考えてみればわかると思いますが、まず、「知っている」という表現は、否定文では、もちろん、「知らない」となるわけです。ヒトは知らないことを正しく述べることはできません。

(9)私は、3日後に地球が滅亡することを知らない。
(10)私は、3日後に地球が滅亡するかどうかは知らない。

(9)のような発言は矛盾しており、現実的にはあり得ないものです。ただし、(9)がOKになるような状況は一応あって、それは、地球の滅亡が確定されていて、かつ、そのことを、(9)の話者である「私」が知っているような場合です。しかし、そのような状況は、SFやドラマの世界で、「私」が「私」から分離してナレーションをするなどの第三者的な立場になるような場合のみです。

ですので、現実世界で、「私」が地球の滅亡を知らなければ、(10)のように発言するのが正しく、これは自然なことだと思われます。これを言いかえれば、逆に、「私」が地球滅亡を知っていて、それを伝える表現にするならば、あえて、「~ かどうか」などといった表現を使うことはないわけです。要するに、(9)の奇妙さは、知らないのに知っていることを前提としたような発言が矛盾しているということからくるものです。

(11)私は、3日後に地球が滅亡することを知らなかった。

(11)のように発言するのは、現実世界では可能です。過去に起こった出来事ならば、その時に知らなかったとしても、発話している時点で知っていれば (かつ、「私」が生き残っていれば (笑)) よいわけですから、事実上、(11)の「私」は、地球滅亡を知っている上での発言として何ら矛盾はありません。

(12)ジョージは、3日後に地球が滅亡することを知らない。

(12)は、もちろん、ジョージが知らないだけであって、話者である「私」が地球滅亡が確実であることを知っていて発言している場合は、何ら矛盾にはなりません。つまり、こういったことをトータルで考えると、結局のところ、発話している人物本人が、発話している時点で知らないことを、知っているかのような前提で、「知らない」と言っていることが、(5)をおかしくしている原因ということになります。

(13)I would like to know [ whether he will come ] . (〇)
  (彼が来るかどうか知りたいのですが。)

(14)I would like to know [ that he will come ] . (×)
  (彼が来るのが知りたいのですが。)

話者が知らないようなことかどうかが、‘know’の‘that’節の可否に関する決め手になるので、(13)がOKで、一方、(14)がアウトなのは、もちろん、話者である「私」が尋ねたい内容 (知らない内容) が‘know’以下に続いているからです。

(15)Do you know whether he will come ? (〇) (彼が来るか知ってますか?)
(16)Do you know that he will come ? (〇) (彼が来るのを知ってますか?)

(15)と(16)は共にOKですが、(15)の場合は、‘know’以下が話者が知りたいと思っている内容か、または、話者自身は知っているが、尋ねている相手に正しい情報を答えさせようという意図がある場合のどちらかです。一方、(16)は、‘know’以下の情報を話者自身は知っていて、相手に、こんな情報があるが知っているか、と尋ねている場合になります。

ですので、‘that’節か‘whether’節か、といった問題は、‘ask’のように単純な場合はともかく、煎じ詰めて考えると、暗記構文として処理すべき問題ではなく、結局は、しっかりと文全体の意味を考えて判断した上で自然なものを選ぶ、というようなことにつきると言えますね。

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英語コラム(29)

2006年09月03日 | コラム
今さら聞けない英語の疑問なんて、どんなものがあるかな?とも思いますが、こんなのどうでしょう?

(1)All the angles of a triangle are less than 180゜.
  (三角形の内角は、どれも180度より小さい。)

(1)で述べているようなことは、もちろん、三角形の3つの角は常に全部足し合わせて180度ジャストという誰でも知っている三角形の法則があるわけですから、当たり前のことなんですが、しかし、これが、なかなか面白い問題提起につながっていきます。

(2)All the angles of a triangle are 180゜.
  (三角形の内角は、全て足し合わせると180度だ。)

(1)から‘less than ~’「~ より下」を取り除くと、(2)のような英語になりますが、それでも正しい英語です。しかし、その意味が、単純に‘less than’を取り除いただけの解釈になっているわけではなく、根本的に意味が変わってしまっていることに注意して下さい。

(1)も(2)も、主語の‘all the angles of a triangle’「三角形の全ての角」は同じ表現です。しかし、(1)では、「全ての三角形の内角1つ1つが」という解釈になる一方で、(2)では、「1つの三角形における内角の総和が」という解釈になっているわけですから、この2つの異なる解釈が発生する原因はどのようなところにあるのか、ということになります。

(3)All the batters hit a home run in the game last night.
  (昨夜、その試合では、バッター全員がホームランを打った。)

そこで、(3)のような英語ですが、別に難しくも何ともなさそうな平易な英語に見えますが、これをとっさに会話などで言おうとすると、意外に、ん?ちょっと待てよ、と考えてしまうことがあります。それは、英語では名詞表現に、逐一、「単数・複数」の区別がともなうからです。

真面目なヒトなら、必ず、バッターが全員ホームランを打ったということは、バッターの数だけホームランの数があるはずだ。だから、(3)の目的語は、単数形の‘a home run’ではおかしく、‘home runs’と複数形にするのが正しいのではないか?などと考えてしまうわけです。

しかし、結論から言うと、別に、(3)はおかしいということはなく正しい英語であり、全く問題はありません。これは‘all’「全て」や、それに類する語句、‘every’などの表現が共通にもっている性質に着目し、その性質を予め理解しておけば、割とスッキリと解決してしまうようなことなのです。

(4)Every student in this school hates a teacher.
(5) a. この学校では、全ての学生に嫌いな先生が1人はいる。
   b. この学校では、全ての学生がある1人の先生を嫌っている。

まず、(4)のような英語は、一般的に、(5a)と(5b)のような2通りの解釈があります。(5a)は、学生それぞれに1人ずつ嫌いな教師がいる、と言っているわけですから、学生の数だけ嫌いな教師の数がある、というようなことを言っているわけです。

一方、(5b)は、学校の中に、ある嫌われ者の教師が1人いて、しかも、学生全員がその教師を嫌っているような状況を言っているわけです。つまり、潜在的に、「全て」というような意味をもった表現は、①・「全ての中で、それぞれ」というような解釈もあれば、一方、②・「全てが1つにまとまって」というような解釈も許してしまうので、もともとの性質として、その解釈があいまいなのです。

ですので、(4)のような英語は、たまたま、「全て」という表現のもつ2通りの解釈の可能性のうち、どちらも許しているようなケースになる、というだけのことなのです。ここで、(1)と(2)に戻って考えてみると、まず、私たちは、「不変の真理」として、1つの三角形がもっている3つ内角の総和は180度ジャストである、という知識がその前提としてアタマの中にあります。

すると、(1)は、‘less than 180゜’「180度より下」の表現から、180度ジャストではないと判断されるので、‘all the angles of a triangle’の‘all’は、①と②の解釈のうち、②・「全てが1つにまとまって」という解釈にはなり得ないと常識的に判断するわけですね。

一方、(2)は、もちろんこの逆で、‘~ are 180゜’「~ は180度だ。」の表現から、180度ジャストが確定するわけですから、三角形の内角の1つが180度になってしまったら、残り2つの内角はなくなってしまうじゃないか、と判断するので、①と②の解釈のうち、①・「全ての中で、それぞれ」という解釈にはなり得ないとなるわけですね。

つまり、(1)と(2)の解釈が1つに決まってしまい、かつ、お互いに異なる解釈になるのは、「全て」という表現が、もともともっている2通りの解釈というあいまい性があり、それに加えて、私たちが不変の真理としている三角形に対する知識があると、一方が他方を排除し合うような選択しかなくなってしまう、ということなのです。

そこで、(3)ですが、これは、①と②の解釈のうち、①の解釈を利用した英語表現であることは、もうおわかりになると思います。もし仮に、②の解釈になってしまったら、それは、バッター全員で力を合わせて1本のホームランを打ったというような、野球のルールを全く無視したような解釈になってしまいますから。

(6)All the batters hit home runs in the game last night. (訳同(3))

(6)は、(3)の目的語を複数形‘home runs’に変えたものです。今回の考え方からすると、(6)はどんな解釈になるのかというと、全てのバッターが、1人2本以上のホームランを打ったという解釈になりますが、一方、全てのバッターがホームランを打ったことは確かだが、1本だけの者や、2本以上打った者が混じり合っている、という解釈にもなります。

と言うよりも、「複数×複数」のような掛け算が文の中にあると、もう数が入り乱れてゴチャゴチャした感じになってきますので、実際、(6)は、あまりにも繁雑すぎて、情報伝達上、不親切な表現の仕方になり、好ましくないとされています。

(7)Each of the batters hit home runs in the game last night. 
  (各々のバッターが複数のホームランを打った。)

そこで、あえて、1人につき2本以上のホームラン、と言いたければ、(7)のようにするのが自然です。もちろん、言うまでもなく、いろいろ工夫すれば、他にも、(7)の日本語訳を意図するような英語表現はたくさんありますが。う~ん、何ともややこしいですね。

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