EG85、EG86、EG87の続きです。‘eager’の構文です。以下、見ましょう。
(1)Tom is likely to help Mary. (トムがメアリーを助けそうだね。)
(2)Tom is kind to help Mary. (メアリーを助けるなんて、トムは親切だね。)
(3)Tom is eager to help Mary. (トムは、メアリーを、助けたがっているよ。)
(1)~(3)は、どれも、「主語+‘be’動詞 +形容詞+‘to’不定詞」のカタチです。これらの場合、主語‘Tom’に対して、「‘be’動詞 +形容詞」という述語の方が、文の骨格をなす必須の述語であり、一方、‘to help Mary’という述語の方は、学校の英文法で言うところの、「副詞的用法」の‘to’不定詞になるので、一言で述語、とは言っても、それぞれの文法的ステイタスは違っていますね。 (EG42参照)
しかし、(1)~(3)は、どれも、「2つの述語に対して、1つの主語」、という特徴に関しては、同じです。つまり、(1)~(3)において、メアリーを助けるのは、誰なのかというと、‘Tom’である、という解釈でなければならず、他の解釈は、不可能です。
ここから、効率よく、パターン化して、‘be likely to’「・・・ は ~ しそうだ」、‘be kind to’「・・・ は ~ するとは親切だ」、‘be eager to’「・・・ は ~ するのを熱望している」、などと、暗記するのも、初歩的な手段としては、アリですが、EG85、EG86、EG87で、確認したように、「変形」によって、他に変則的なカタチで現れる場合もあるので、構文の意味に注意するのも大切です。今回は、その他の変則性を、見てみましょう。
(4)Tom is likely for John to help Mary. (×)
(ジョンがメアリーを助けることが、トムにはありそうだね。)
(5)Tom is kind for John to help Mary. (×)
(ジョンがメアリーを助けるなんて、トムは親切だね。)
(6)Tom is eager for John to help Mary. (〇)
(トムは、ジョンがメアリーを助けるのを熱望しているよ。)
(4)~(6)は、どれも、‘for John’を、‘to help Mary’の前に置いて、不定詞における、「主語・述語」の関係を表す、「‘for’~‘to’不定詞」のカタチにしてみましたが、OKになるのは、(6)だけなんです。ここから、「2つの述語に対して、1つの主語」、という特徴は、‘be likely’や、‘be kind’の場合は、成り立ちますが、一方、‘be eager’の場合は、成り立たない、つまり、構文の種類によっては、「2つの述語に対して、それぞれ、1つずつ、別の主語」、という場合もある、ということになります。
まず、(4)と(5)は、日本語訳からしても、変なんですが、とにかく、英語そのものが、アウトであることからは、‘be likely’や、‘be kind’といった述語は、「2つの述語に対して、1つの主語」を取る特性がある構文として、覚えても、OKだと思います。 (とは言っても、その成り立ち、派生の仕方には、違いがあります。これら、変形パターンの詳細は、EG85、EG86、EG87、参照)
(7)It is likely that Tom will help Mary. (〇) (訳同(1))
(8)It is kind of Tom to help Mary. (〇) (訳同(2))
(7)と(8)では、特に意味内容のない‘it’を、‘be likely’と‘be kind’、各々の主語位置に置いてみました。そのかわりに、‘Tom’が、もう1つの述語である、‘help Mary’の前に位置するようにもっていきました。
そこで、(7)は、‘that Tom will help Mary’、つまり、‘that’節のカタチならば、OKになり、一方、(8)は、‘of Tom to help Mary’、つまり、「‘of’~‘to’不定詞」のカタチならば、OKになります。しかし、いずれにせよ、カタチが違っていても、‘Tom’が主語で、‘help Mary’が述語である関係そのものは、保たれています。
(9) a. It is eager that Tom will help Mary. (×) (訳同(3))
b. It is eager for Tom to help Mary. (×) (訳同(3))
そこで、今度は、‘be eager’の構文ですが、同様に、特に意味内容のない‘it’を、(9a-b)の主語位置に置いてみました。しかし、(9a)の、‘that’節のカタチ、‘that Tom will help Mary’、であろうと、(9b)の、「‘for’~‘to’不定詞」のカタチ、‘for Tom to help Mary’であろうと、両方とも、アウトです。 (たとえ、(3)に対応しない日本語訳、「トムがメアリーを助けることが、(他の人から) 熱望されている。」、の解釈にしてみても、やはり、アウトです。)
これらの事実からは、「主語+‘be eager’」のカタチは、そもそも、その主語位置に、かなり強い意味的な制限があるので、意味内容のない‘it’を受け付けない、ということが、わかります。さらに、‘be eager’の構文は、(6)がOKであることから、こういった点で、本来的に、一般動詞の、‘want’「~ 欲しい」に近い性質をもっているのが、わかります。
(10)Tom wants to help Mary. (〇)
(トムはメアリーを助けたいと思っているよ。)
(11)Tom wants John to help Mary. (〇)
(トムは、ジョンにメアリーを助けて欲しいと思っているよ。)
(10)は、主語の‘Tom’が、‘want’の主語でもあり、同時に、‘to help Mary’の主語でもあるので、「2つの述語に対して、1つの主語」、ということになります。しかし、一方、(11)では、‘Tom’は、‘want’の主語になっているだけで、‘to help Mary’の主語は何かというと、‘John’なんですね。(「トムが望んでいるのは、ジョンがメアリーを助ける、ということだよ。」、と言いかえれば、わかりやすいと思います。)
もちろん、(10)は、(3)に対応していて、一方、(11)は、(6)に対応しています。ここから、わかることとして、‘eager’構文の場合、学校で習うような、「‘be’動詞+形容詞」、といったカタチが、副詞的用法の’to’不定詞をともなっている、といった文法の説明を、一度受けてしまうと、(10)や(11)との類似点が見えなくなってしまう、ということです。
これは、もちろん、学校の英文法は、一般動詞は、‘be’動詞が要らないし、目的語も取れるが、一方、形容詞は、‘be’動詞が必要であり、目的語は取らない、という、基本文型の説明に、重点をおいているからで、そういう説明からは、形容詞の後に続く不定詞の用法は、名詞(的)用法、副詞(的)用法、形容詞(的)用法、のうち、一体、何用法なんだ?という分類の方に、視点が移ってしまいがちになります。
しかし、不定詞には、あまり、上の3つ用法にこだわっても、仕方がないようなものも、存在するのです。 (例えば、EG52、参照) それよりも、個々の単語が、「前提」の概念にしたがって、補完されるべき他の要素を、要求しているような場合、その1つのケースとして、‘to’不定詞なども、かつぎ出される場合もある、ということを知る方が、「英語脳」的には、はるかに重要です。 (「前提」の概念に関しては、EG46や、EG81などを、参照。)
ですので、他の例からしても、‘seem’という一般動詞は、「‘be’動詞+形容詞」である、‘be likely’とは、品詞こそ違いますが、その変形パターンからしても、同じ分類を受ける仲間とした方が、実用英語としては、はるかに有益です。 (EG62、EG86、参照)
(12)a. It seems [ that John loves Mary ]. (ジョンは、メアリーが好きなようだね。)
b. John seems to love Mary. (訳同上)
(13)a. It is likely [ that John loves Mary ]. (ジョンは、メアリーが好きになりそうだね。)
b. John is likely to love Mary. (訳同上)
今回のポイントは、品詞の分類が、特定の構文の性質を知る上では、あまり役に立たない場合があり、それどころか、返って、あまり関連性がないように見える、他の構文と共通した重要な性質から、視点が遠のいてしまう場合もある、ということを考察したわけです。
そこで、EG87に続いて、‘eager’の構文を例にとってみたわけですが、‘eager’の構文は、主語に対して、意味的に強い制限があり、かつ、後に続く‘to’不定詞にも、意味的には、あたかも、目的語のような印象があり、そして、「2つの述語に対して、それぞれ、1つずつ、別の主語」が現れることもある構文、ということでした。
しかし、‘eager’の品詞は、形容詞であり、動詞ではないので、‘to’不定詞を、目的語として取る、などとは、言えない立場にあるという、文法上の大きな矛盾点がありました。こういった矛盾を、カバーするには、「前提」の概念が必要であり、‘eager’の要求する、意味的な補完材料、といった、「意味」からの視点が、擬似目的語(?)とでも言うべき、‘to’不定詞を、カタチの上で具現化させる際に、一役かう、ということです。
そして、‘eager’の品詞は、「形容詞」である、といったこととは、無関係に、「一般動詞」との意味的な類似性、という、品詞を無視した、新しい視点があると、‘be likely’や、’be kind‘には、見られなかった、‘to’不定詞だけのための主語の具現化、つまり、「2つの述語に対して、それぞれ、1つずつ、別の主語」、といったことは、むしろ、‘eager’の構文が、一般動詞‘want’の特性を受け継いでいるからだ、ということが、わかる点で、こういったアプローチは、十分にメリットがあると思われます。
今回のケースのように、「主語」を、1つの軸に据えて、不定詞など述語の分類を考えていくと、実用英語において、新しい有益な発見が、結構ありますので、他の機会にも考えていきたいと思います。
■注1 :(5)は、‘for’を、‘of’にかえても、アウトですので、やはり、‘be kind’は、‘to’不定詞を、後にともなう場合、本来的に、「2つの述語に対して、1つの主語」、という原則があり、それを破っていることに、(5)が、アウトである原因がある、と見るのが、正しいと思われます。
■注2 :(10)のカタチは、学校で習う英文法としては、‘S (Tom)+V (wants)+O (to help Mary)’、ということになります。一方、(11)のカタチは、‘S (Tom)+V (wants)+O (John)+C (to help Mary)’ということになります。そこで、(10)の、‘to help Mary’を、名詞的用法であり、だから、目的語である、とするのは、いく分、理解に役立ちますが、一方、(11)の、‘to help Mary’を、何用法であるか、などと考えても、分類不可能であるばかりか、全く、理解の役にすら立ちません。
●関連: EG42、EG46、EG52、EG62、EG85、EG86、EG87
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(1)Tom is likely to help Mary. (トムがメアリーを助けそうだね。)
(2)Tom is kind to help Mary. (メアリーを助けるなんて、トムは親切だね。)
(3)Tom is eager to help Mary. (トムは、メアリーを、助けたがっているよ。)
(1)~(3)は、どれも、「主語+‘be’動詞 +形容詞+‘to’不定詞」のカタチです。これらの場合、主語‘Tom’に対して、「‘be’動詞 +形容詞」という述語の方が、文の骨格をなす必須の述語であり、一方、‘to help Mary’という述語の方は、学校の英文法で言うところの、「副詞的用法」の‘to’不定詞になるので、一言で述語、とは言っても、それぞれの文法的ステイタスは違っていますね。 (EG42参照)
しかし、(1)~(3)は、どれも、「2つの述語に対して、1つの主語」、という特徴に関しては、同じです。つまり、(1)~(3)において、メアリーを助けるのは、誰なのかというと、‘Tom’である、という解釈でなければならず、他の解釈は、不可能です。
ここから、効率よく、パターン化して、‘be likely to’「・・・ は ~ しそうだ」、‘be kind to’「・・・ は ~ するとは親切だ」、‘be eager to’「・・・ は ~ するのを熱望している」、などと、暗記するのも、初歩的な手段としては、アリですが、EG85、EG86、EG87で、確認したように、「変形」によって、他に変則的なカタチで現れる場合もあるので、構文の意味に注意するのも大切です。今回は、その他の変則性を、見てみましょう。
(4)Tom is likely for John to help Mary. (×)
(ジョンがメアリーを助けることが、トムにはありそうだね。)
(5)Tom is kind for John to help Mary. (×)
(ジョンがメアリーを助けるなんて、トムは親切だね。)
(6)Tom is eager for John to help Mary. (〇)
(トムは、ジョンがメアリーを助けるのを熱望しているよ。)
(4)~(6)は、どれも、‘for John’を、‘to help Mary’の前に置いて、不定詞における、「主語・述語」の関係を表す、「‘for’~‘to’不定詞」のカタチにしてみましたが、OKになるのは、(6)だけなんです。ここから、「2つの述語に対して、1つの主語」、という特徴は、‘be likely’や、‘be kind’の場合は、成り立ちますが、一方、‘be eager’の場合は、成り立たない、つまり、構文の種類によっては、「2つの述語に対して、それぞれ、1つずつ、別の主語」、という場合もある、ということになります。
まず、(4)と(5)は、日本語訳からしても、変なんですが、とにかく、英語そのものが、アウトであることからは、‘be likely’や、‘be kind’といった述語は、「2つの述語に対して、1つの主語」を取る特性がある構文として、覚えても、OKだと思います。 (とは言っても、その成り立ち、派生の仕方には、違いがあります。これら、変形パターンの詳細は、EG85、EG86、EG87、参照)
(7)It is likely that Tom will help Mary. (〇) (訳同(1))
(8)It is kind of Tom to help Mary. (〇) (訳同(2))
(7)と(8)では、特に意味内容のない‘it’を、‘be likely’と‘be kind’、各々の主語位置に置いてみました。そのかわりに、‘Tom’が、もう1つの述語である、‘help Mary’の前に位置するようにもっていきました。
そこで、(7)は、‘that Tom will help Mary’、つまり、‘that’節のカタチならば、OKになり、一方、(8)は、‘of Tom to help Mary’、つまり、「‘of’~‘to’不定詞」のカタチならば、OKになります。しかし、いずれにせよ、カタチが違っていても、‘Tom’が主語で、‘help Mary’が述語である関係そのものは、保たれています。
(9) a. It is eager that Tom will help Mary. (×) (訳同(3))
b. It is eager for Tom to help Mary. (×) (訳同(3))
そこで、今度は、‘be eager’の構文ですが、同様に、特に意味内容のない‘it’を、(9a-b)の主語位置に置いてみました。しかし、(9a)の、‘that’節のカタチ、‘that Tom will help Mary’、であろうと、(9b)の、「‘for’~‘to’不定詞」のカタチ、‘for Tom to help Mary’であろうと、両方とも、アウトです。 (たとえ、(3)に対応しない日本語訳、「トムがメアリーを助けることが、(他の人から) 熱望されている。」、の解釈にしてみても、やはり、アウトです。)
これらの事実からは、「主語+‘be eager’」のカタチは、そもそも、その主語位置に、かなり強い意味的な制限があるので、意味内容のない‘it’を受け付けない、ということが、わかります。さらに、‘be eager’の構文は、(6)がOKであることから、こういった点で、本来的に、一般動詞の、‘want’「~ 欲しい」に近い性質をもっているのが、わかります。
(10)Tom wants to help Mary. (〇)
(トムはメアリーを助けたいと思っているよ。)
(11)Tom wants John to help Mary. (〇)
(トムは、ジョンにメアリーを助けて欲しいと思っているよ。)
(10)は、主語の‘Tom’が、‘want’の主語でもあり、同時に、‘to help Mary’の主語でもあるので、「2つの述語に対して、1つの主語」、ということになります。しかし、一方、(11)では、‘Tom’は、‘want’の主語になっているだけで、‘to help Mary’の主語は何かというと、‘John’なんですね。(「トムが望んでいるのは、ジョンがメアリーを助ける、ということだよ。」、と言いかえれば、わかりやすいと思います。)
もちろん、(10)は、(3)に対応していて、一方、(11)は、(6)に対応しています。ここから、わかることとして、‘eager’構文の場合、学校で習うような、「‘be’動詞+形容詞」、といったカタチが、副詞的用法の’to’不定詞をともなっている、といった文法の説明を、一度受けてしまうと、(10)や(11)との類似点が見えなくなってしまう、ということです。
これは、もちろん、学校の英文法は、一般動詞は、‘be’動詞が要らないし、目的語も取れるが、一方、形容詞は、‘be’動詞が必要であり、目的語は取らない、という、基本文型の説明に、重点をおいているからで、そういう説明からは、形容詞の後に続く不定詞の用法は、名詞(的)用法、副詞(的)用法、形容詞(的)用法、のうち、一体、何用法なんだ?という分類の方に、視点が移ってしまいがちになります。
しかし、不定詞には、あまり、上の3つ用法にこだわっても、仕方がないようなものも、存在するのです。 (例えば、EG52、参照) それよりも、個々の単語が、「前提」の概念にしたがって、補完されるべき他の要素を、要求しているような場合、その1つのケースとして、‘to’不定詞なども、かつぎ出される場合もある、ということを知る方が、「英語脳」的には、はるかに重要です。 (「前提」の概念に関しては、EG46や、EG81などを、参照。)
ですので、他の例からしても、‘seem’という一般動詞は、「‘be’動詞+形容詞」である、‘be likely’とは、品詞こそ違いますが、その変形パターンからしても、同じ分類を受ける仲間とした方が、実用英語としては、はるかに有益です。 (EG62、EG86、参照)
(12)a. It seems [ that John loves Mary ]. (ジョンは、メアリーが好きなようだね。)
b. John seems to love Mary. (訳同上)
(13)a. It is likely [ that John loves Mary ]. (ジョンは、メアリーが好きになりそうだね。)
b. John is likely to love Mary. (訳同上)
今回のポイントは、品詞の分類が、特定の構文の性質を知る上では、あまり役に立たない場合があり、それどころか、返って、あまり関連性がないように見える、他の構文と共通した重要な性質から、視点が遠のいてしまう場合もある、ということを考察したわけです。
そこで、EG87に続いて、‘eager’の構文を例にとってみたわけですが、‘eager’の構文は、主語に対して、意味的に強い制限があり、かつ、後に続く‘to’不定詞にも、意味的には、あたかも、目的語のような印象があり、そして、「2つの述語に対して、それぞれ、1つずつ、別の主語」が現れることもある構文、ということでした。
しかし、‘eager’の品詞は、形容詞であり、動詞ではないので、‘to’不定詞を、目的語として取る、などとは、言えない立場にあるという、文法上の大きな矛盾点がありました。こういった矛盾を、カバーするには、「前提」の概念が必要であり、‘eager’の要求する、意味的な補完材料、といった、「意味」からの視点が、擬似目的語(?)とでも言うべき、‘to’不定詞を、カタチの上で具現化させる際に、一役かう、ということです。
そして、‘eager’の品詞は、「形容詞」である、といったこととは、無関係に、「一般動詞」との意味的な類似性、という、品詞を無視した、新しい視点があると、‘be likely’や、’be kind‘には、見られなかった、‘to’不定詞だけのための主語の具現化、つまり、「2つの述語に対して、それぞれ、1つずつ、別の主語」、といったことは、むしろ、‘eager’の構文が、一般動詞‘want’の特性を受け継いでいるからだ、ということが、わかる点で、こういったアプローチは、十分にメリットがあると思われます。
今回のケースのように、「主語」を、1つの軸に据えて、不定詞など述語の分類を考えていくと、実用英語において、新しい有益な発見が、結構ありますので、他の機会にも考えていきたいと思います。
■注1 :(5)は、‘for’を、‘of’にかえても、アウトですので、やはり、‘be kind’は、‘to’不定詞を、後にともなう場合、本来的に、「2つの述語に対して、1つの主語」、という原則があり、それを破っていることに、(5)が、アウトである原因がある、と見るのが、正しいと思われます。
■注2 :(10)のカタチは、学校で習う英文法としては、‘S (Tom)+V (wants)+O (to help Mary)’、ということになります。一方、(11)のカタチは、‘S (Tom)+V (wants)+O (John)+C (to help Mary)’ということになります。そこで、(10)の、‘to help Mary’を、名詞的用法であり、だから、目的語である、とするのは、いく分、理解に役立ちますが、一方、(11)の、‘to help Mary’を、何用法であるか、などと考えても、分類不可能であるばかりか、全く、理解の役にすら立ちません。
●関連: EG42、EG46、EG52、EG62、EG85、EG86、EG87
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