カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

ラファエロ展

2013-03-30 | 美術
 一昨日は上野の西洋美術館へラファエロ展を見に行ってきました。ラファエロが来るといっても2,3点であることが普通ですが、今回は素描なども含めると20点以上も出展されているとのこと。しかし、なんといっても看板の作品は写真の「大公の聖母」でしょう。質感描写や立体感の表現などが卓越していることはもちろんですが、やはり、画面全体から漂う気品、情感が、見る者の心に染み渡ります。他の画家の作品も展示されていましたが、ラファエロは画面から発しているオーラとでも呼ぶべきものが抜きんでていると感じました。この作品の他にも目を奪われるような作品が何点かありましたが、もう一点挙げるとすれば「無口な女(ラ・ムータ)」という作品で、これもどこまでも緻密に描かれていて圧倒的な存在感を持っていました。
 ラファエロはわずか37歳でこの世を去ったとのこと。同じく30代の若さで亡くなったモーツァルトやシューベルトとどこかその芸術性には共通したものを感じます。

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