中学受験で必ず勝つ!愛知県の私立中学について

受験には勝ち負けがある。
すべて運命とはいえ、出来れば勝たせたい。

全国学力調査の結果、これからの学習に求められるもの。

2012年08月10日 | Weblog
全国学力調査の時期になりました。
まずは、国語から。
グラフを読み取り、その内容を元に文章を書く。
文章より前に、帯グラフの読み取りからしてあやうい児童が多かったようです。
雑誌の複数の記事を元にして、一つの文章にまとめる。
こちらは正答率が4割でして、新聞・インターネットを使って、複数の情報から、必要なものを選択して、まとめるという学習も必要だと思われます。
また、誰に対してのものなのか、渡す相手をはっきり決めて、例えば手紙など、何かを伝えるための文章を書く。
これも正答率は高くありませんでした。
伝える相手が決まっているのにも関わらず、それをしっかり意識していなかったり、伝えるべき必要な内容が、盛り込まれていなかったり、という回答が少なくありませんでした。
相手・目的、それに応じて、書くだけでなく、話す力も養う練習をするといいでしょう。

そしてついつい気になる、算数・理科。

算数は、「論理的に答えを導き出し、まわりの人を客観的に納得させるためのもの」という認識に欠けたまま、ただ答えが合っていればいいという風潮が、よろしくない結果に流れているように分析されました。
品物の代金が630円のとき、1030円払うより、1130円払った方が、おつりの硬貨の枚数が少なくなる・・・その理由を説明。
正答率は4割。
「お釣りが400円なら100円玉が4枚、500円なら500円玉が1枚だから。」
と、論理的に説明できなければいけません。
机の上だけでは実感としてわいてこないものも、普段、ちょっとした工夫をしながら生活すれば、無理なく身に着くものです。
また、中学受験用のテキストにおいて、算数に苦手意識を持ち始めるタイミングの主なものである、「割合」も、苦手とする児童が多いことがわかりました。

次に理科は、とても大切な概念から欠けていたようです。
水と氷砂糖の重さを量り、次に水に氷砂糖を溶かして、その結果、全体の重さが変化するかどうか。
重さは変わりません・・・この正答率が8割というのは、よろしくないととらえられているようです。
他にもとても大切な内容として、水蒸気は気体であり、湯気は液体であることを、はっきりと区別できていないようです。
これもご家庭で、再度、確認しておいてください。
また、方位磁針を使って太陽の方位を調べる問題で、正答率2・7割でしたが、これは、おそらく適切な操作方法の理解が足りなかったためと思われます。
全体に、観察や実験の結果を整理して考察する、あるいは、科学的な言葉や概念を使って考えたり、説明したりする、それに力を入れるべきかも知れません。
参考までに、小学生にも苦手とするお子さんの多い、電流は、中学生対象にした学力調査でも、正答率は極端に低く、早い段階での弱点強化が望まれます。

全国学力調査の結果をふまえての注意事項です。
私立中学受験に特化した調査ではありませんが、それぞれの学年に必要と思われる内容が、しっかり身についているかどうかの判断基準にはなります。
参考にしていただければと思います。
国語の学習についてのお話は次回にさせていただきます。

算数・数学に興味を持つための話

2012年08月08日 | Weblog
夏期講習の中で、中間テスト的なものに追われる進学塾も多くなっています。
出題範囲に神経質になって、あちこちに気を取られることなく、現在、取り組んでいるテキストをしっかり完成させることからスタートしましょう。
一日があっという間に過ぎてゆきます。
気持ちばかりあせりますが、小学生なりに、一生懸命、学習を続けているはずです。
目の前のものを一つずつ着実に進めていくことが何よりの近道です。
過去に取り組んだテキストを引っ張り出して復習するのは、時間的余裕があれば、おすすめしますが、新しい問題集いくつか並行してやっていくのはデメリットもあります。
ましてや、本屋さんで、次から次へとそれらしい問題集を買い集めてくるのは、小学生には負担が大きすぎるので、お子さんとよく相談して、プラスしてください。
理科・社会については、2007年度から、夏休みになると総まとめでお話してきたので、そちらの考え方を参照していただくとして、今回は、あまり多くはふれなかった、算数のお話をします。

まず算数です。
6年生であれば、とにもかくにも、目の前のカリキュラムをこなし、一歩でも前に進むことが大切です。
ただし、少しばかり気持ちに余裕のある段階なら、算数を楽しく興味を持って学習するように、考えていきたいと思います。
公式や数字だけがならぶ算数は、「何の役に立つかわからない。」と考えだしたら、すっかり嫌いになってしまいます。
有名人を題材にしたり、自分の生活に関わりがあることを算数によって納得できたりすれば、どんどん興味がわいて、算数の学習も進むことでしょう。
「裁判員裁判で、ある人が続けて3回、裁判員の候補に選ばれ、呼び出された。その確率は64000人に1人。」朝日新聞の記事(2009年11月)が中2の数学の教科書に載っているそうです。
「確率の積」の法則で説明しています。
ある人は、3回続けて、約3600人の名簿から約90人の候補に選ばれました。
1回ごとの確率は40分の1、それを3回かけると、64000分の1。
よく知っている具体的な出来事に関連付けて説明すると、難しい算数(数学)も理解しやすいという例です。
ある大学の教授は、例えば、イチロー選手が1番から9番まで9人ならんだとすると、9回までに何点入るか、など、イチロー選手の成績を元にして、「期待値」で説明できるし、AKB48のじゃんけん大会で、自分のお気に入りのメンバーが勝ち上がる可能性を、「確率」で説明できるし、ちょっとした工夫で、小学生・中学生に、興味を持たせることが可能だとおっしゃっています。

もちろん、興味を持つだけでは、点数はすぐには上がりません。
楽しそう、と思ったら、タイミングを逃すことなく、一生懸命に勉強をすることが大切です。
一生懸命に勉強すれば、時間はかかっても、必ず得点できるようになります。
そうすれば、もっとその教科を好きになります。
その繰り返しこそが成績アップの秘訣です。
これは、全教科に言えることですね。
では、次回は、苦手とおっしゃるお子さんが多い、国語についてお話させていただきます。