エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

世界最大の家電見本市では家庭・オフィスの電力管理促進製品が今年の目玉

2010-03-10 21:00:26 | Weblog
 ラスベガス世界最大の家電見本市「国際消費者家電ショー(CES)」が開催されましたが、今回特に目立ったのは、家庭やオフィスの消費電力を管理・削減する製品だそうです。
 たとえば、韓国のヨウハン・エレクトロニクスの「ハイセーバー」は、電化製品の待機電力の無駄を減らす制御プラグです。プラグにはモーションセンサーが接続されており、センサーで10分以上、オーディオ機器やテレビなら1~3時間、人の動きが感知されないとプラグに接続されている機器の電源が自動的に切れます。ハイセーバーにつなぐと最大で電力を70%削減できるということです。年間の一般的な家庭の電気代にして65~100ドルの節約に相当し、1~2年で元が取れるそうです。
 また、カリフォルニア州ニューポートビーチのシルバーパックは、部屋の自動エネルギー管理ソフト・機器の「シルバースタット7」を展示しました。タッチ・スクリーン上で各種の設定をすると、冷暖房はもちろん、空気洗浄機や加湿器も自動制御します。無線のインターフェースを通じ、家庭に設置されたスマートメーターから電力やガスの消費量情報を受信し、表示する仕組みです。スマートフォンのiPhoneやブラックベリーからも操作可能です。小売価格は600ドル、発売開始は10年6月の予定です。
 全体的には、省エネ製品の展示が目立ったことが特徴です。環境技術・投資動向に詳しいクリーンテックグループによると、今後の有望環境技術として、節電、節水などの省エネ技術を挙げています。同グループによると、太陽光や風力発電は、機器の製造過程や発電プロセスで水や土地などの資源を大量に使用し、CO2も排出するため、必ずしも環境に優しくないとの批判があるとのことです。その点、省エネ技術は環境負荷が低く、太陽光や風力発電に比べて投資費用が少なく、一般に投資費用回収期間も短いとされています。
 また、今回のCESでは、カーボンフットプリント、カーボンオフセットが広範に導入されました。主催者の全米家電協会(CEA)は、ごみの分別やリサイクルなどの基本的活動に加え、CES会場や参加者が宿泊するホテルのカーボンフットプリントを相殺するためのグリーンクレジットをアースエラ(本社フロリダ州)から購入しました。クレジットはアースエラの風力発電など再生可能エネルギー電力プロジェクト <こちらをご覧ください> に充当されます。
 アースエラは、フロリダ州の電力会社フロリダパワー&ライトグループの子会社のネクストエラ・エナジー・リソーシズが09年4月に設立しまし。ネクストエラは北米最大の再生可能エネルギー電力供給企業で、アースエラが受け取ったクレジットはネクストエラが管理する再生可能エネルギー発電プロジェクトに使われます。アースエラはこれまでに2,200万ドルのクレジットを集めています。