Face Bookの「岡本 よりたか」さん(11月18日)の記事を転記します。
スーパーなどに買い物に行った際に、よく「遺伝子組換え大豆は使用していません」というのを見かけます。よく分からないまま「こちらの方がいいのだろう・・・」くらいに考えていました。しかし、調べてみると健康にいいとは考えられません。以下にその記事を転記します。
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「悪魔が来りて…」(長文)
遺伝子組み換え種子会社モンサントのイチオシの商品が「INTACTA RR2 PRO 大豆」である。簡単に言えば、遺伝子組み換え大豆、第二世代ということであろう。
モンサント社は遺伝子組み換え大豆、「RR1 大豆」の販売を積極的に行ってきた。この大豆はグリフォサートによる光合成阻害に影響されない遺伝子を組み込んであるために、このグリフォサートを界面活性剤で希釈した「ラウンドアップ」というモンサント社の除草剤に対して耐性を獲得していた。
これは便利であった。特にブラジルやアルゼンチンの大規模農家は飛びついた。何故なら除草剤を空中散布することで、「大豆以外」の雑草がすべて枯れてくれるのだから、除草が短時間で終わる。何人もの人手をかけて、除草機を走らせる必要はないのだから。
しかし、問題はすぐに起きた。除草剤の大量散布の始まりである。空中から除草剤を散布することで近隣の住民に健康被害がおき、因果関係が取り沙汰された。まもなく雑草も除草剤耐性を獲得し、枯れない雑草が出現したがために散布量が増え、近隣住民や農家に、ホルモン異常、甲状腺癌が増えた。
問題はそれだけに留まらない。種子の自家採種が禁じられ、農家は毎年高価な種子をパテント料とともに購入しなければならない。しかも在来種ではあまり必要のなかった農薬、肥料も同時に購入せざるを負えなく、収量はさして増えもしないというダブルパンチでブラジルの農民が借金に喘いだ。
やがて裁判が起きた。ブラジルの農民はパテント料の支払いを拒否し始めた。裁判所もそれを後押しするように、ブラジルでは「RR1大豆」の特許は2010年に切れているという判決を出し、モンサント社は打開策が必要になった。
そのひとつはモトグロッソ州での判決無効の訴えと勝利の獲得、そしてもう一つは「INTACTA RR2 PRO 大豆」の販売開始である。
モンサント社は、農民に対し、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」を購入契約すれば「RR1大豆」のパテント料の支払いを猶予するというのだ。盗人猛々しいとはこのこと。払わなくていいという判決が出ているパテント料を、新しい契約をすれば猶予すると言うのだから…。
さて、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」は極悪である。従来の「RR1 大豆」の除草剤耐性に加え、害虫抵抗性を持たせてしまった。つまり自ら殺虫成分を作り出すという毒大豆に変えてしまったということである。この害虫抵抗性は、とうもろこしなどで利用している遺伝子組み換えであるが、これを組み合わせたわけである。
1+1は2ではない。3、4、あるいは10かもしれないというのに。
とはいえ、ブラジルもアルゼンチンも、モンサント社のやり方に疑問を持ち初めており、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」の本格栽培には踏み込まなかった。古くなった特許をロンダリングするだけで再びパテント料を徴収されるということに対する抵抗感もあるが、その本当の理由は、最大の輸入国である中国が輸入許可を出さなかったからだ。
もちろん、モンサント社は動く。ブラジルやアルゼンチンから政府の農業関連実力者が中国に乗り込み、最後には米国大統領が中国に直談判することで、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」の輸入を中国に認めさせることに成功した。裏取引があったと想像できるが、証拠はない。
こうなると、もう本格的栽培が始まるであろう。ただし、パテント料がかなり高額であり、ブラジルもアルゼンチンの農業団体も二の足を踏んでいるはずだ。このまま栽培を諦めてくれればありがたいが、おそらくモンサント社は「INTACTA RR2 PRO 大豆」しか手に入らない状況を作り出すだろう。そうなれば、もうどうにも止められない。
かくして、遺伝子組み換え作物の輸入に積極的な日本は、承認申請をも簡易化してこの大豆を大量に輸入することだろう。ホルモン異常、腎臓、肝臓疾患、癌などが取り沙汰されているこの極悪な遺伝子組み換え大豆が、畜産飼料経由で日本人の食卓に登る日も近い。
まさに「悪魔が来りて笛を吹く」である。
※RR=Roundup Ready(ラウンドアップ耐性)
※なお、国内においては遺伝子組み換え大豆の商用栽培は行われていません。一時栽培する農家も現れましたが、農協が全力で阻止しています。国内の大豆はぜひ安心して食べてください。
※参考
http://www.monsanto.com/products/pages/intacta-rr2-pro-soybeans.aspx
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/42475/36101/76755018?page=1
http://blog.rederio.jp/archives/2573
スーパーなどに買い物に行った際に、よく「遺伝子組換え大豆は使用していません」というのを見かけます。よく分からないまま「こちらの方がいいのだろう・・・」くらいに考えていました。しかし、調べてみると健康にいいとは考えられません。以下にその記事を転記します。
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「悪魔が来りて…」(長文)
遺伝子組み換え種子会社モンサントのイチオシの商品が「INTACTA RR2 PRO 大豆」である。簡単に言えば、遺伝子組み換え大豆、第二世代ということであろう。
モンサント社は遺伝子組み換え大豆、「RR1 大豆」の販売を積極的に行ってきた。この大豆はグリフォサートによる光合成阻害に影響されない遺伝子を組み込んであるために、このグリフォサートを界面活性剤で希釈した「ラウンドアップ」というモンサント社の除草剤に対して耐性を獲得していた。
これは便利であった。特にブラジルやアルゼンチンの大規模農家は飛びついた。何故なら除草剤を空中散布することで、「大豆以外」の雑草がすべて枯れてくれるのだから、除草が短時間で終わる。何人もの人手をかけて、除草機を走らせる必要はないのだから。
しかし、問題はすぐに起きた。除草剤の大量散布の始まりである。空中から除草剤を散布することで近隣の住民に健康被害がおき、因果関係が取り沙汰された。まもなく雑草も除草剤耐性を獲得し、枯れない雑草が出現したがために散布量が増え、近隣住民や農家に、ホルモン異常、甲状腺癌が増えた。
問題はそれだけに留まらない。種子の自家採種が禁じられ、農家は毎年高価な種子をパテント料とともに購入しなければならない。しかも在来種ではあまり必要のなかった農薬、肥料も同時に購入せざるを負えなく、収量はさして増えもしないというダブルパンチでブラジルの農民が借金に喘いだ。
やがて裁判が起きた。ブラジルの農民はパテント料の支払いを拒否し始めた。裁判所もそれを後押しするように、ブラジルでは「RR1大豆」の特許は2010年に切れているという判決を出し、モンサント社は打開策が必要になった。
そのひとつはモトグロッソ州での判決無効の訴えと勝利の獲得、そしてもう一つは「INTACTA RR2 PRO 大豆」の販売開始である。
モンサント社は、農民に対し、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」を購入契約すれば「RR1大豆」のパテント料の支払いを猶予するというのだ。盗人猛々しいとはこのこと。払わなくていいという判決が出ているパテント料を、新しい契約をすれば猶予すると言うのだから…。
さて、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」は極悪である。従来の「RR1 大豆」の除草剤耐性に加え、害虫抵抗性を持たせてしまった。つまり自ら殺虫成分を作り出すという毒大豆に変えてしまったということである。この害虫抵抗性は、とうもろこしなどで利用している遺伝子組み換えであるが、これを組み合わせたわけである。
1+1は2ではない。3、4、あるいは10かもしれないというのに。
とはいえ、ブラジルもアルゼンチンも、モンサント社のやり方に疑問を持ち初めており、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」の本格栽培には踏み込まなかった。古くなった特許をロンダリングするだけで再びパテント料を徴収されるということに対する抵抗感もあるが、その本当の理由は、最大の輸入国である中国が輸入許可を出さなかったからだ。
もちろん、モンサント社は動く。ブラジルやアルゼンチンから政府の農業関連実力者が中国に乗り込み、最後には米国大統領が中国に直談判することで、この「INTACTA RR2 PRO 大豆」の輸入を中国に認めさせることに成功した。裏取引があったと想像できるが、証拠はない。
こうなると、もう本格的栽培が始まるであろう。ただし、パテント料がかなり高額であり、ブラジルもアルゼンチンの農業団体も二の足を踏んでいるはずだ。このまま栽培を諦めてくれればありがたいが、おそらくモンサント社は「INTACTA RR2 PRO 大豆」しか手に入らない状況を作り出すだろう。そうなれば、もうどうにも止められない。
かくして、遺伝子組み換え作物の輸入に積極的な日本は、承認申請をも簡易化してこの大豆を大量に輸入することだろう。ホルモン異常、腎臓、肝臓疾患、癌などが取り沙汰されているこの極悪な遺伝子組み換え大豆が、畜産飼料経由で日本人の食卓に登る日も近い。
まさに「悪魔が来りて笛を吹く」である。
※RR=Roundup Ready(ラウンドアップ耐性)
※なお、国内においては遺伝子組み換え大豆の商用栽培は行われていません。一時栽培する農家も現れましたが、農協が全力で阻止しています。国内の大豆はぜひ安心して食べてください。
※参考
http://www.monsanto.com/products/pages/intacta-rr2-pro-soybeans.aspx
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/42475/36101/76755018?page=1
http://blog.rederio.jp/archives/2573