いよいよ総長就任後、初の宗会を迎えます。
総長に選ばれる時は、立候補するのではなく、候補者選定委員会により候補が3名ほど撰ばれ、その3名の中から宗会議員の投票により選挙が行われます。
その結果、はからずも私が選ばれました。大変、光栄に感じるとともに責任が重大です。しかし、全力を尽くして精一杯のご奉公をさせていただくつもりです。
しかし、何ら選挙の前に演説を行ったわけでもなく、自分がもっている理想を掲げたり、方針を打ちだしての結果ではありません。
この点については、今後、改めるべきだという意見があります。
しかし、立候補するという人がない場合、どのように選任するのかという規定として現在の制度を残していく必要がありそうです。
他人事のようですが、本来は、明確な宗門行政についての政策、理念を大いに述べて立候補する方が出てきて欲しいところです。
わが本門佛立宗は、総長にしてもどんな役職にしても、まさに奉仕、ご奉公であり、また、中央集権ではなく各寺院、あるいは本寺格の大寺院による分権制ですから、本庁には強大な権力も指揮権もない状態です。
これはこれで利点もありますが、リーダーシップを発揮することが非常にむずかしい点があります。
民主的であることは間違いありませんが、宗門全体が組合のような感じで行政権の執行範囲がどの程度あるのか曖昧で、「決められない」ことが多く、それだけに自ら総長に立候補することをためらうことが多かったのではと思います。
いずれにしても、今後は何らかの改善をしないと、改良も断行できないし、行きつ戻りつという状態から脱却できないと思われます。
この宗会においては私はこれからの宗門について基本方針を打ちだしますが、宗会の賛同を得て、宗門がご弘通のエネルギーを得て元気よくなってもらいたいと望んでいます。
今や、後ろ向きの議論や論争をしている余裕は当宗にはありません。本来の異体同心体制となって前進を図る以外、ありません。
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