お盆

2007年07月14日 | Weblog
東京では七月がお盆ですが、すこし東京の郊外にまいりますと、やはり八月の旧盆がお盆となっているようです。関西ではほぼ、全地域で八月がお盆の月となっています。
お盆はくわしくは、盂蘭盆(うらぼん)といい、これは古代インドの雅語(文語)のサンスクリット原語「ウランバナ」に漢字を当てはめたものです。ウランバナは「倒懸」と訳されていて、「逆さ吊りの苦しみ」、あるいは「逆さ吊りにされたくらいの苦しさ」という意味です。逆さにつるされた経験は私にありませんが、これは苦しいでしょう。
まあ、この事についての伝説をかいつまんで申します。お釈迦様の御弟子、目連(もくれん)という方が神通力で死後の母を捜してみると、餓鬼の世界で苦しんでいる様子。そこで、食べ物を神通力で送ると火と燃えて母の身を焼いてしまいそうです。慌てて水を送ると油を注ぐようによけいに燃えてしまいます。
母を救う術もなく、困り果てた目連はお釈迦様に母が餓鬼の世界に堕ちた理由を尋ね、いったいどうしたら、その母を餓鬼界から救うことができるのかと相談申しあげました。
すると、目連尊者の母は、子どもが十分に食べられるよう、我が子可愛さのために「ものおしみ」をして蓄えをつくり、時には秤をごまかして商売したり「慳貪」(人に与えず、けちけち惜しむ)罪を犯したために餓鬼の世界に堕ちてしまった。大勢のお坊さんが雨期に、お寺にこもって修行する頃、法要を営み供養したらよいと教えられました。
目連がその通り、実行しますと、その母は餓鬼界から救われたと盂蘭盆経というお経に記されています。(続きは次回に)
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