Allah のスペイン語形は Alá だが、小学館『西和中辞典』Alá の項に Allah についての語源が記されているので、紹介する。
アラビア語の定冠詞 al- + Ilah「神」が Allah になったとのこと。
ウィキペディア「アッラーフ」には次のような記述がある。
アッラーフ (الله, Allāh) は、「神」を意味するイラーフ (إله, ilāh) に定冠詞アル (ال, al) がついたアル・イラーフ (الإله) の短縮形、あるいはなまったものである。ユダヤ教では神をエロヒム、エルと呼ぶが、アラム語、ヘブライ語、アラブ語などが近縁の語族であるためである。
そういえば、天使の名前には「ミカエル」、「ガブリエル」をはじめ、語末が -el になっているものが多いが、el は「神」の意味であることはすでに紹介している(『キリシタン用語(15)「アンジョ」のお仕事』参照)。
Allah(西 Alá)と Dios(英 God)は全然別のものという印象が強いが、実は同じである。
スペイン語で、「~だったらいいのに」(英 I wish + 仮定法)は ¡ojalá!(オハラ)というが、この語の中にも Alá が潜んでいる。日常、よく使う表現で、Alá を意識することはないが、この語が生まれた経緯は次のとおり。
まず、アラビア語の“wa sha Allah”「神の思し召しがありますように」から古期スペイン語 oxalá(オシャラ)になり、それが現代スペイン語の ¡ojalá! になった(小学館『西和中辞典』¡ojalá! の項より)。
熱心なカトリック教徒の中には ¡ojalá! の中に Alá があるからといって、何も目くじらを立てる人がいるかもしれないが、Alá はイスラム教徒だけのものではないので、気に病む必要はない。。
さて、Allah 姓はスペインにもあるが、スペイン語形の Alá さんはいるのだろうか。調べてみたが、残念ながら、“Historia Apellidos”でも“Forebears”でもヒットしなかった。
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アラビア語の定冠詞 al- + Ilah「神」が Allah になったとのこと。
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アッラーフ (الله, Allāh) は、「神」を意味するイラーフ (إله, ilāh) に定冠詞アル (ال, al) がついたアル・イラーフ (الإله) の短縮形、あるいはなまったものである。ユダヤ教では神をエロヒム、エルと呼ぶが、アラム語、ヘブライ語、アラブ語などが近縁の語族であるためである。
そういえば、天使の名前には「ミカエル」、「ガブリエル」をはじめ、語末が -el になっているものが多いが、el は「神」の意味であることはすでに紹介している(『キリシタン用語(15)「アンジョ」のお仕事』参照)。
Allah(西 Alá)と Dios(英 God)は全然別のものという印象が強いが、実は同じである。
スペイン語で、「~だったらいいのに」(英 I wish + 仮定法)は ¡ojalá!(オハラ)というが、この語の中にも Alá が潜んでいる。日常、よく使う表現で、Alá を意識することはないが、この語が生まれた経緯は次のとおり。
まず、アラビア語の“wa sha Allah”「神の思し召しがありますように」から古期スペイン語 oxalá(オシャラ)になり、それが現代スペイン語の ¡ojalá! になった(小学館『西和中辞典』¡ojalá! の項より)。
熱心なカトリック教徒の中には ¡ojalá! の中に Alá があるからといって、何も目くじらを立てる人がいるかもしれないが、Alá はイスラム教徒だけのものではないので、気に病む必要はない。。
さて、Allah 姓はスペインにもあるが、スペイン語形の Alá さんはいるのだろうか。調べてみたが、残念ながら、“Historia Apellidos”でも“Forebears”でもヒットしなかった。
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