東北楽天イーグルスにはクルーズ選手とアマダー選手の他にもう一人、ラテンアメリカ出身のペゲーロ選手がいた。

フルネームはウィキペディア「カルロス・ペゲーロ」によると、「カルロス・アンヘル・ペゲーロ・ドレオ」(Carlos Angel Peguero D'Oleo)である。出身はドミニカ共和国。
個人名は Carlos と Angel の2つで、Carlos は典型的なスペイン男子名である。英語の Charles に相当する。Angel は見てのとおり、「天使」の意味の普通名詞 ángel を男子名としたものであるが、ペゲーロ選手の内面はいざ知らず、容貌は「天使」とは程遠い。Angel の女性形は Angela (アンヘラ)だが、イタリア語読み(英語読みも)すると「アンジェラ」である。日本にもこんな名前の歌手や芸能人がいたようである。
さて、天使は何人もいる。ウィキペディア「天使の一覧」にはずらっと天使が並んでいる。有名な天使は「ミカエル」(西 Miguel)、「ラファエル」(西 Rafael)、「ガブリエル」(西 Gabriel)などだが、Carlos に相当する名前の天使は見当たらない。天使の中でも「ミカエル」が最強らしいので、ペゲーロ選手の個人名は Carlos Angel ではなく、Miguel Angel の方がよかったかと思う。Miguel Angel を縮めてイタリア語形にすると、Michelangelo(ミケランジェロ)になる。
ところで、絵に描かれた天使はみんな標準体型である。人間と違うので、肥満ややせすぎということはないのだろう。
スペイン語には増大辞というものがあるが、「大きいことはいいこと」ではなく、逆に「うどの大木」的な意味になることがある。ángel に増大辞をつけると angelón (アンヘロン)となるが、これを単独で使うことはないようで、angelón de retablo という熟語として使う。字義どおりには「(聖史などを題材にした)絵巻、彫刻の大きな天使」ということだが、「肥満した人」という意味で使われているようである。
増大辞には -ón だけではなく、-ote という形のものもある。ángel に -ote をつけて、angelote という形にすると、「丸々太ったかわいい子供、純朴な人」という意味の言葉になる。angelón よりはずっとましである。
ペゲーロ選手自信は肥満体形ではないので、angelón と呼ばれることはなさそうであるが、子供のころは angelote と呼ばれていたのだろうか。
angelón (de retablo) の名前にふさわしいのはペゲーロ選手ではなく、同僚のアマダー選手ではないだろうか。
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個人名は Carlos と Angel の2つで、Carlos は典型的なスペイン男子名である。英語の Charles に相当する。Angel は見てのとおり、「天使」の意味の普通名詞 ángel を男子名としたものであるが、ペゲーロ選手の内面はいざ知らず、容貌は「天使」とは程遠い。Angel の女性形は Angela (アンヘラ)だが、イタリア語読み(英語読みも)すると「アンジェラ」である。日本にもこんな名前の歌手や芸能人がいたようである。
さて、天使は何人もいる。ウィキペディア「天使の一覧」にはずらっと天使が並んでいる。有名な天使は「ミカエル」(西 Miguel)、「ラファエル」(西 Rafael)、「ガブリエル」(西 Gabriel)などだが、Carlos に相当する名前の天使は見当たらない。天使の中でも「ミカエル」が最強らしいので、ペゲーロ選手の個人名は Carlos Angel ではなく、Miguel Angel の方がよかったかと思う。Miguel Angel を縮めてイタリア語形にすると、Michelangelo(ミケランジェロ)になる。
ところで、絵に描かれた天使はみんな標準体型である。人間と違うので、肥満ややせすぎということはないのだろう。
スペイン語には増大辞というものがあるが、「大きいことはいいこと」ではなく、逆に「うどの大木」的な意味になることがある。ángel に増大辞をつけると angelón (アンヘロン)となるが、これを単独で使うことはないようで、angelón de retablo という熟語として使う。字義どおりには「(聖史などを題材にした)絵巻、彫刻の大きな天使」ということだが、「肥満した人」という意味で使われているようである。
増大辞には -ón だけではなく、-ote という形のものもある。ángel に -ote をつけて、angelote という形にすると、「丸々太ったかわいい子供、純朴な人」という意味の言葉になる。angelón よりはずっとましである。
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