スパニッシュ・オデッセイ

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コスタリカの昔話「チンゴ・ネグロ」(Chingo Negro)

2021-01-10 10:36:36 | コスタリカ
 松の内はとっくに過ぎたが、
¡Feliz Año Nuevo!
 今年は丑年だが、スペイン語には「牛」を表す語はいくつもある。
 雄牛 toro、雌牛 vaca は基本語彙だが、buey というのもある。これは「去勢された雄牛」で、自動車が普及する前は運搬用のモーターとして使われていた。荷車は carreta と呼ばれていて、今では大きなものから小さなものまで、きれいに彩色されてお土産として売られている。
 牛は英語では生きている間は ox, cow だが、食卓に上ると beef になる。スペイン語では、「牛肉」は carne de vaca と習った。なぜ「雌牛」の肉なのか、よくわからない。雄牛も殺されていると思うのだが。当然、carne de toro もあるはずである。しかし、コスタリカでは carne de res「四足動物の肉」と言っていた。アルゼンチンのラプラタ川流域では carne de res は「人体」の意味になるらしい(小学館「西和中辞典」より)。
 さて、コスタリカの昔話を読んでいたら、“Chingo Negro”という巨大な雄牛の化け物の話があった。
 chingo というのは「尻尾がない、短い」という意味である。これだけでは牛かどうかわからない。読み進んでいくと、雄牛だということがわかる。
 話の詳細は省くが、Chingo Negro は「悪魔の黒牛」ということである。ネットで調べていたら、画像もあったので紹介する。
 
 【“Mitos y Leyendas”より】
 
 【“The Costa Rica News”より】
    

  
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