スパニッシュ・オデッセイ

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コスタリカ人の子供の屋外の遊び

2014-03-09 12:19:31 | コスタリカ
 コスタリカでは、屋外での男の子の遊びと言えば、サッカーしかないと言ってもいいほどである。女子サッカーは見かけたことがない。
 球技以外の子供の遊びでは「かくれんぼ」は万国共通のようである。ここでは、スペインの歴史を感じさせる遊びを紹介しよう。
 “Ahí vienen los moros”(「アイ・ビエネン・ロス・モロス」。そら、ムーア人どもが来るぞ)というのがある。モロスとはムーア人のことで、ムーア人というのは北アフリカのイスラム教徒である。
 遊び方はこうだ。ムーア人の役割の子供たちが、ベンチのような少し高いところに並んで立つ。ムーア人を迎え撃つキリスト教徒の勇士役の1人の子供が棒切れか何かで、ムーア人の足を払う。ムーア人たちは足を払われまいと、飛び上がってよけるが、そのうち疲れて、足を払われる。そうすると、「やられた~」といって、下に落ちるという、たわいもない遊びである。このキリスト教徒の勇士がイスラム教徒を殺した Matamoros(ムーア人殺し、mata は動詞 matar の直説法現在3人称単数の活用形)というわけで、これは姓にもなっている。実際に、この姓を持つ清楚なお嬢さんがいた。そんなに珍しい姓ではないので、普段は「ムーア人殺し」という意味をあまり意識しないようである。
 次回、この遊びの中のせりふを紹介しよう。

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