映画を観ていて、この人の顔を見つけると妙に嬉しくなります。
イメルダ・スタウントン。
なんとも憎めない、人のよさそうな顔が好きです。
最近観た映画では「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」に出ていました。
彼女は1956年生まれだそうですが、そのわりには老けて見える気がしないでもないですね。
そのイメルダ・スタウントンがこの映画の主役です。
【ストーリー】
1950年、イギリス。ヴェラ・ドレイク(イメルダ・スタウントン)は労働者階級の人々が暮す界隈で、愛する家族とともに暮していた。いつも笑顔を絶やさず、老いた母親の面倒を見たり、困っている人達の世話を自ら進んでする優しい女性だ。だが彼女には誰にも言えない秘密があった。望まない妊娠をした女性たちを助けるために、堕胎の処置を施していたのだ。
ヴェラが夕食に誘った一人暮らしの青年レジーが、娘のエセルと婚約をすることになります。
幸せの真っ只中にいるドレイク家。
しかし弟夫婦も駆けつけた、祝賀の席に警察が訪れたことから事態は一転します。
堕胎した女性の容態が急変し病院に運ばれたことから、ヴェラの違法行為が明るみにでたのでした。
それまで幸せそうに笑っていたヴェラの表情が一変し、凍りつきます。
「堕胎は許されない行為なのか?」
それは、人によって意見もさまざまでしょうが、この時代のイギリスでは、中絶は法律上禁止されていました。
その後、母体の命に関わる場合のみ合法となったようですが、医師による手術はあまりにも高額で、貧しい人達には到底払うことが出来なかったのです。そんな人々を助けるために、ヴェラは善意から、しかも無償で堕胎を施していたのでした。
連行された妻に戸惑いを覚えながらも、支えようとする夫のスタン(フィル・デイヴィス)の姿に胸を打たれました。
母を犯罪者よばわりす息子をなだめさとし、家族がばらばらにならないように、家族の絆をしっかり結び直そうとするのです。
彼は妻の優しさがこのような結果をまねいたことを重々承知していたのですね。
ヴェラは結局、2年6ヶ月の禁固刑という厳しい判決を下されますが、家族は彼女の帰りをじっと待ちます。
物語の初めに、家族でテーブルを囲む場面があるのですが、にぎやかで微笑ましいシーンでした。なのに彼女のいない食卓は寒々としていて会話もありません。
ヴェラがこの一家にとって太陽のような存在だったことがよくわかります。
ヴェラが帰ってきた時、また以前のような素敵な家庭に戻れるように願ってやみませんでした。
監督は「秘密と嘘」のマイク・リー。
「秘密と嘘」の時も「家族」がテーマでしたが、私はどちらかというと「秘密と嘘」の方が好きですね。とっても自然な映画だったので。
「ヴェラ・ドレイク」では、連行されてからのイメルダ・スタウントンの演技がちょっとしつこかったような気がするのです。
逮捕されたら、不安や罪悪感やパニックなどから泣きたくもなるのでしょうが、眉間に皺をよせた悲痛な表情がわざとらしく感じたりして。
やっぱりイメルダ・スタウントンには笑顔が似合うような気がしますね。
イメルダ・スタウントン。
なんとも憎めない、人のよさそうな顔が好きです。
最近観た映画では「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」に出ていました。
彼女は1956年生まれだそうですが、そのわりには老けて見える気がしないでもないですね。
そのイメルダ・スタウントンがこの映画の主役です。
【ストーリー】
1950年、イギリス。ヴェラ・ドレイク(イメルダ・スタウントン)は労働者階級の人々が暮す界隈で、愛する家族とともに暮していた。いつも笑顔を絶やさず、老いた母親の面倒を見たり、困っている人達の世話を自ら進んでする優しい女性だ。だが彼女には誰にも言えない秘密があった。望まない妊娠をした女性たちを助けるために、堕胎の処置を施していたのだ。
ヴェラが夕食に誘った一人暮らしの青年レジーが、娘のエセルと婚約をすることになります。
幸せの真っ只中にいるドレイク家。
しかし弟夫婦も駆けつけた、祝賀の席に警察が訪れたことから事態は一転します。
堕胎した女性の容態が急変し病院に運ばれたことから、ヴェラの違法行為が明るみにでたのでした。
それまで幸せそうに笑っていたヴェラの表情が一変し、凍りつきます。
「堕胎は許されない行為なのか?」
それは、人によって意見もさまざまでしょうが、この時代のイギリスでは、中絶は法律上禁止されていました。
その後、母体の命に関わる場合のみ合法となったようですが、医師による手術はあまりにも高額で、貧しい人達には到底払うことが出来なかったのです。そんな人々を助けるために、ヴェラは善意から、しかも無償で堕胎を施していたのでした。
連行された妻に戸惑いを覚えながらも、支えようとする夫のスタン(フィル・デイヴィス)の姿に胸を打たれました。
母を犯罪者よばわりす息子をなだめさとし、家族がばらばらにならないように、家族の絆をしっかり結び直そうとするのです。
彼は妻の優しさがこのような結果をまねいたことを重々承知していたのですね。
ヴェラは結局、2年6ヶ月の禁固刑という厳しい判決を下されますが、家族は彼女の帰りをじっと待ちます。
物語の初めに、家族でテーブルを囲む場面があるのですが、にぎやかで微笑ましいシーンでした。なのに彼女のいない食卓は寒々としていて会話もありません。
ヴェラがこの一家にとって太陽のような存在だったことがよくわかります。
ヴェラが帰ってきた時、また以前のような素敵な家庭に戻れるように願ってやみませんでした。
監督は「秘密と嘘」のマイク・リー。
「秘密と嘘」の時も「家族」がテーマでしたが、私はどちらかというと「秘密と嘘」の方が好きですね。とっても自然な映画だったので。
「ヴェラ・ドレイク」では、連行されてからのイメルダ・スタウントンの演技がちょっとしつこかったような気がするのです。
逮捕されたら、不安や罪悪感やパニックなどから泣きたくもなるのでしょうが、眉間に皺をよせた悲痛な表情がわざとらしく感じたりして。
やっぱりイメルダ・スタウントンには笑顔が似合うような気がしますね。
コメントありがとうございます。
また遊びにきてくださいね。
なんだかキレイ事みたいで・・・。
ご主人も全く彼女を責める事も無くというのにも、納得いかないです。
それなら、当方のブログにも書きましたが、『主婦マリーがしたこと』の主人公のように、はっきりと「お金のために罪を犯した」と描いているほうが、妙に可哀相で感情移入できました。
I・スタウントンは、やっぱり元気ハツラツみたいな役のほうが「馬力」があって良いですね!
TBお返しさせてくださいね☆
そうそう。私もちょっと「偽善」の臭いを感じました(笑)。
むしろ、罪を犯した母を「罪人」扱いした息子の方がずっと人間っぽいですよね。
ヴェラは善意でしたのでしょうが、警察がくるまでは、堕胎をした後の女性の身体のことまでは考えていなかった訳ですから、ちょっと無責任な気がしますよね。
でも善意を持つことは、素晴らしいことだとは思いますが。
偽善というのは、打算が入って初めて成り立つものではないでしょうか。例えば、彼女が金儲けをしていたとか、人間関係の為であるとか。
彼女はその方法を100%信じていたから笑って出来ていたのであって、1%の危険性があると思えば出来なかったはずです。映画はそれをきちんと説明していると思いますね。特に刑務所の中での会話で。
息子は人間的ですが、青いです。そこがこの作品の良いところであり、彼まで父親のように理解したらつまらなくなってしまったでしょうね。
コメント&TB、ありがとうございます。
>偽善というのは、打算が入って初めて成り立つものではないでしょうか
ううう~ん…そうなんでしょうねえ…。でも偽善と善との境界って実は、とっても曖昧なんじゃあないかとも思います。
ヴェラは素晴らしい人だとは思いますが、やっぱり私は、息子と同じで彼女を全面的にかばうことはできないんですよねえ。善意からしたことだとしても、彼女の行動はちょっとあさはかだったと思えて仕方がないのです。あんな堕胎の方法が身体によいわけがないことくらい、よく考えればわかるはずだと思うのですが。
しかし、あんなに理解のある夫や義理の息子がいて、ヴェラは幸せものだと思います。私からすればうらやましい限りです。
プロフェッサーさんのとこでdimさんの記事知りました。TBさせていただきますね。
後半に劇場鑑賞時の(ヴェラ嫌い)感想載せてます。
2回目は見えなかったテーマが見えてきて……です。
ヴェラ嫌い・・・実はワタシがそうです(笑)。
夫や義理の息子には感動したんですけどね、善意で堕胎を行っていたヴェラにはいまひとつ共感できなかったのです。
何故だといわれても、そりゃ困るんですけどね。
でも彼女は家族にとって太陽のような大切な存在だというのはよくわかりました。
ワタシには細かく分析できないので、好き嫌いの感情でしか言えないのですが・・・でも、映画はよかったと思います。