明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



神田のエスポートミズノに行き、足型を計測してもらい靴を購入。ピッタリの靴などほとんど履いたことがないので、一度選んでもらいたいと思っていた。ついでに源喜堂に寄り、『ALFRED STIEGLITZ and the PHOTO-SECESSION』を入手。最後の項目にはカール・ストラスについて書かれている。 夕方4時過ぎに近所の居酒屋『T千穂』の常連と共にバスで亀戸の中華料理屋へ。T千穂の何十周年記念のお祝いで十三名が集合。私はS運輸を定年のKさんに連れられて通うようになり、寂しいというメールで呼び出されては顔を出しており、長年の常連とはいえない客なのだが、超常連のKさんの顔で参加することになった。ここの常連はパチンコ、競馬の直後を別にすれば、ギスギスしたところのない愉快な人たちで、人見知りの私も居心地が良い。大いに飲んで食べたが、2月生まれの店長と、本日誕生日の私のためにケーキまで用意してくれていた。話しもし、顔は知っているが、名前を始めて知るような人たちに祝われるのいは、存外に嬉しい物であった。その後タクシー3台に分乗し、地元へ帰りカラオケへ。狭い部屋に11人。そのうち煙草を吸わないのは私を含めて3人というヒドイ状態。やたらと歌唱力のある人達が情緒たっぷりに歌う中、私が歌えるのはエレキ歌謡のような歌ばかりである。一時過ぎ、5人になり寿司屋へ。閉店の3時近くなった頃には、間もなく定年のSさんが未亡人に対し、子供や色んなことがクリヤーになったら青森で待ってるから、などといっている。何十年来の知り合い同士だそうだが、なんというホノボノとした世界であろうか。普段私が創作しながら頭に想い描いていることが申し訳ないくらいである。腕を絡めあってとっとと前を行く60歳同士のカップルを見送りながら男3人握手して別れた。

過去の雑記
HOME



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


一日  


昨晩夕飯を取る前に寝てしまい、明け方目が覚める。テレビで大相撲八百長発覚のニュース。携帯に詳細な八百長手順を残しておく馬鹿力士。これでもうごまかしが効かなくなった。関係者がみんなで守ろうとしていたのに、もう駄目であろう。今回係わった連中だけ切れば良いというわけには、もういかない。知っていることを黙っていた連中も喋りだすだろう。
腹が減ったので朝食を取り、このまま起きているつもりが寝てしまう。昨日疲れてしまって色見本を作りに行けなかったので、中央公論新社まで届けなければならない。急いで麻布十番の田村写真で色見本を作ってもらう。麻布十番駅は、アダージョがどこへ行っても無くなっている頃にも、必ず置いてある。『徳川慶喜と飯田橋を歩く』を貰っておく。昼過ぎに無事届ける。 昨日から三島関連の本を何冊か平行して読んでいる。こういうときは乗り過ごしをくりかえす可能性があるので、日本橋駅ホームのベンチに座り込んで読み続ける。ボディビルで急速に筋肉を付けた三島は、その筋肉を有効に使うスポーツは何が良いか、とボディビルの先生に相談している。そこで剣道を薦められたに係わらずボクシングを始める。文士である三島はヘミングウェイに憧憬されたのであろうか、とあったが、剣道は胴着により身体が露出しない。ただそれだけだったのではないか?せっかくの筋肉を見せたかったに違いないが、結局長続きせず剣道を始める。始めに三島と縁が深い中央公論社の剣道家の出版局長に稽古をつけてもらったという。 ボクシングでは、三島は習ったことしか出来ない。ジャブだったら生真面目にジャブだけ。水に浮かない体質の円谷幸吉が、平泳ぎを続けながら生真面目に沈んでいくのと同じである。知人にも同タイプの人間がいるが、小説も書かないし、走るのも早くないので周囲からはボロクソなのだが、本人は蟲かロボットじみた強靭さで、躁鬱とも無縁である。彼を研究すれば、人類の生き残りのためのヒントがあるのではないか、とさえ思う。

過去の雑記
HOME



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


入稿  


入稿は明日でも間に合うということであったが、まだ陽が出ているので、例によって屋上で主役の撮影。今回は明るい感じに仕上げたい。さっそく合成に入る。Kにはトレードマークといって良い物を持たせるのだが、角度的に、せっかく作ったネクタイあたりが隠れてしまう。作った所は見せたいものだが仕方がない。小さくしたりもしてみたが諦めた。 中景に配した車両群は、ただ置いてあるだけなのだが、砂埃を立て、排気口から煙を出して、稼働中のような雰囲気を出してみた。静かに停車中の車両を前にでは、Kの取るポーズが空しくなるだろう。 仕上げが終わったのが11時前後だったろうか、T屋へこれから行くとメールをしてデザイナーのところへデータを送るが、送信できていなかったら、明日やり直せばよいと送信完了を待たず、パソコンを点けっぱなしで出かける。 さっそく熱燗で。今日の昼、T屋で昼食を食べたおり、タクシー運転手のTさんが持ってきたという伊豆土産の小アジの干物が馬鹿美味だったが、まだ一匹あるというので、いただく。一時頃女性客が顔を出すが帰ってしまう。ところが三時頃また来た。私がそろそろ帰ったと思って来たらまだいた、という感じであろう。ちょうど良い加減でもあるし、私が帰ろうとすると気配を察したHさん、残り少ない吟醸酒の一升瓶を飲んでと差し出す。私も野暮天になりたくないと思ったが、どうもHさん二人だけになりたくないらしい。吟醸酒を空けると次が出てきた。彼女が帰らない限り、私はタダ酒が飲み続けられるパターンのようである。Hさんを無視して私とだけ話す女性客。いたたまれないシチュエーションであるが、アダージョは完成しているし、本来飲み心地の良くないタダ酒も甘露の如く喉を通る。 無事に役割を果たし帰宅すると、データは無事に送られ、すでにデザインも上がっていた。『今回のロゴは黄色か』と思ったのまでは覚えている。

過去の雑記
HOME



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


   次ページ »