明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



『河本』を背景に撮影した志ん生は店内に飾っていただいている、もちろんお銚子にコップバージョンである。そういえば女将さんに、中尾彬と池波志乃夫婦が来たことがあると聞いた覚えがある。昔ドラマで中村嘉葎雄が志ん生を演じた時、志ん生の孫の池波志乃が奥さん役をやっていた。圓生や金語楼も誰か役者がやっていた気がするが、中村嘉葎雄のん生が実に良かった。 私は長男の十代目金原亭馬生が大好きであった。まだ二十代の頃、初個展は作品が溜まってから決めたのでなんとかなったが、翌年の二回目の個展はプレッシャーから生意気にもスランプみたいなことになり、これは酒を飲んでる場合じゃない、と一年近く禁酒をした。その間はTVで馬生の顔を見たらチャンネルを替えていた。俳優がドラマでいくら飲酒していてもどうということはなかったが、馬生がシラフからだんだん酩酊していくところはとても見るに耐えられるものではなかった。馬生は『火焔太鼓』がかついで運べるような物ではない、と大八車で運ぶ噺にしたが、志ん生いわく「だからお前は駄目なんだ。大きさなんかどうでもいいんだ。」といったらしい。 引退して久しい晩年の志ん生に小沢昭一がインタビューに行った時、読んでいたネタ帳をコタツの下に隠したという。こんなエピソードに私は弱い。

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