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明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

入稿  


咳が止まらず、咳止め各種を飲んだり塗ったり。咳のせいで目が覚める始末である。喉飴の舐めすぎで口の中がおかしい。 例によって写る部分しか作らなかったとはいえ、次号アダージョ用作品が、今までにない早さで完成した。風邪のせいで出かけられなかった為でもあるが、タクシー運転手のTさんや、運送会社のKさん、T屋の主人Hさんやかみさん、K本の常連など、制作途中の首を一度も披露せずに終ってしまった。 しかし考えてみると、難航しているときほど披露する頻度が高い。数センチの首に何日も向き合っていると景色も変わらず、果たして自分が進行しているのかどうかも曖昧になってくる。九代目の團十郎の首を見せられ「どう?」などといわれたところで、いわれたほうが迷惑である。良くなったかどうかは別にして、前回見たときと違っている、ということさえいって貰えれば安心するのである。日ごろは楽しいことをすると、肝心なものが減る気がして、祈るような心持で制作に集中するが、風邪っぴきでかえってスムースに進んだことについては、少々考えねばならない。
田村写真にでかけ、色見本を作ってもらい、データとともに新宿御苑前に向かう。恒例の編集会議である。この日に完成データを持っていくことはまずない。咳飴、喉スプレイ、マスクを持って出かける。私が係わるのは表紙だけで、中のことは聞いていても仕方がないのだが、私のいない間に万が一、次の特集人物が決まってしまったら、と思うと風邪をおしても顔を出さずにおれないのである。実際候補に上がった1人など、いきなりいわれたら、口が開いたまましばらく固まるところである。

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