弁護士NOBIのぶろぐ

マチ弁が暇なときに,情報提供等行います。(兵庫県川西市の弁護士井上伸のブログです。)

今年の新修習生

2006年03月13日 | ④司法修習について
今年の4月から,平成17年度司法試験の合格者約1500人が第60期司法修習生(旧60期)となります。
また,今年3月に法科大学院の第1期生既習コースを卒業し,今年5月に新司法試験を受験して合格した900人から1000人の人たちが,新1期司法修習生(新1期)となるそうです。
新・旧修習は,別々のカリキュラムで行われるそうですが,両者において各地方における実務修習が重なる時期があるそうで,そのときは約2400人の修習生が実務庁に溢れかえるそうです。
また,旧60期の実務修習は新2期の実務修習とも重なるそうで,そのときは約3000人の修習生が実務庁に溢れかえるそうです。
これは,旧修習の修習期間が1年4ヶ月(ちなみに我々旧59期までは1年半でした)で,新修習の修習期間が1年間であることから起こる現象だそうです。
修習期間が短くなり,修習生が多くなり,これからの修習は果たして大丈夫か気になります。
なぜなら,実務修習は法曹実務家が修習生に実務を間近で見せたり,判決文,起訴状等の法律文書とかを起案させたりして,それを実務家が添削したりして,教育するものだけど,実務家は既に自分自身が担当している生の事件を多数抱えており,我々のときでもいっぱいいっぱいなのにその倍の修習生を相手にすることは非常にきついと思うからです。
実務修習がおろそかになるか,担当事件がおろそかになるか,法曹実務家が過労で倒れるか・・・・。
法曹実務家の第一の使命は,国民のため担当の事件処理に全力を尽くすことなので,おそらく実務修習がおろそかになってしまうか,過労で倒れるか。
どちらにしても今後の修習が心配でなりません。

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4 コメント

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前記修習 (60期修習生)
2006-06-04 04:42:33
お話をしばしば参考にさせていただいています。

現在、前記修習中の者ですが、スケジュールがあまりにもきつくて、まったく余裕がありません。課題や起案の連続で、その合間を縫ってクラス行事が入ります。しかも、教官からは「ロースクール生は優秀で、彼らは確実に法曹になるから、君達はかなり苦しい状況にある。」「ロースクール生が控えているので、君達には、2回試験では、これまでのように丁寧なフォローはできない。」と言われております。

また、がんばってついていこうと予習復習をしているのですが、落ちこぼれ気味です。受験時代より勉強していると思うのですが。性格の問題でしょうが、5月中旬頃、かなりうつ状態になりました。

前記修習は、せめてあと1ヶ月は欲しいです。

それと、長くなって申し訳ありませんが、民事の要件事実については、どのように勉強すればよいのでしょうか。参考図書等も紹介していただければ幸いです。

また、しばしば立ち寄らせていただきます。

お忙しいと思いますが、どうかご自愛ください。

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もうすぐ入れ替えですね (NOBI)
2006-06-04 22:02:25
前期修習お疲れ様です。

もうすぐ我々59期と入れ替えの時期に来ましたね。

私たちは,6月26日にいずみ寮入寮で,27日から後期修習です。

それにしても教官たちの尻叩きは強烈ですね。



要件事実については,正直私自身前期では今ほどは理解できていなかったような気がしますが(今も結構間違えますが),頑張ってついて行けば,少しずつ理解していっているように思います。



私は,個人的には,岡口裁判官のHPの「要件事実の勉強会」(http://okaguchi.at.infoseek.co.jp/you.htm)を1回目(当時は58期向けでした)からまずは何も見ずに全部解いてみて(わからないときは再度白表紙を読みながら解き直すもいいかも),後から答え合わせをするということを繰り返していました。

最初は全然出来ませんが,やっているうちに少しずつ書き方や考え方がわかって行きます。

自分の頭ででいろいろ考えたりする機会にもなりますし,復習で,岡口さんの講評や下段(右段)を読んだり,類型別等白表紙を読んでみるととても勉強になりました。



あと,大ブロック・小ブロックや請求原因・抗弁・再抗弁や「AプラスB」「せり上がり」「予備的抗弁」の理解はできてますか。

私もきちんと理解できたのは,民裁修習になってからでしたが,早いに越したことはありません。

できる人と問題について議論するのもとても勉強になります。



大変でしょうが,頑張って下さい。
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補足 (NOBI)
2006-06-05 23:32:54
以上に書いたことは,ケチな私がお金をかけずにやった一つの方法です。



その他,岡口さんの「要件事実マニュアル」や加藤新太郎さん他の「要件事実の考え方と実務」も読んでる人も多いようです。



上の私の方法をもう少しまとめて書くと,

まず,「問研15題」,「事実記載例集」,何らかの勉強会等(私の場合岡口さんの勉強会の自習)で事実の記載のしかたをマスターし,

次に,「紛争類型別」,「問研15題」,「1巻」等の総論部分,勉強会等(私の場合岡口さんの下段や講評,実務修習での勉強会等)で,基本的な要件事実の考え方を理解する,

ということです。



参考になったでしょうか。
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ありがとうございました。 (60期修習生)
2006-06-06 07:00:47
貴重なアドバイスをありがとうございました。

現在は加藤新太郎他「要件事実の考え方と実務」を事例を読んで、解答を書いて、解説を読むという方法で勉強しているところです。これが終わりましたら、早速岡口裁判官の勉強会の方を見てみたいと思います。

また、いまひとつ「せり上がり」がよくわかりません。もう一度復習しようと思います。

またよろしくお願いいたします。
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