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隠された時間

2022年05月09日 00時17分03秒 | 洋画2016年

 ◎隠された時間(Vanishing Time: A Boy Who Returned)

 

 謎の卵のちからによるものか、とにかく止まった時間の外に置かれることになっちゃうイ・ヒョジェの成長した男カン・ドンウォンが背泳の入江陵介にしか見えないとかいったら怒られるんだろうか?

 ま、そんなことはともかく、よくできてる。っていうより、ぼくはこういう物語は好きだな。

 シン・ウンスは純粋で知的な少女の役がよく似合ってて、世界の誰も信じてくれない時間からの離脱の現象をまのあたりにしてカン・ドンウォンとの初恋を実らせてゆくんだけど、うん、刑事役のクォン・ヘヒョと義理の父親役のキム・ヒウォンもよく演ってた。

 洞窟がなんで存在して、そこでなぜ卵が都合3つも存在していて、いったいなんの卵だったのか、中から出てきた風圧の正体はなんだったのか、そのあたりはまるで語られないけど、それはそれでいいんじゃないかっておもえちゃうのがこの映画の魅力なんだろう。ただ、偏向レンズなのか、緑のフィルターを使ったロケーションがちょっと違和感をおぼえちゃうけど、そのほかの絵づくりは上手だった。

 とくに止まった時間の中では空中に物を置いてもそのまま浮かんで静止しちゃうとか、水の撥ねもわずかに撥ねるけどそこで止まっちゃうっていう感覚が好い。島を舞台にしているっていう閉塞感も、カン・ドンウォンとシン・ウンスの逃げ場がなくなる伏線になってて上手だ。

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