☆DUNE デューン 砂の惑星(Dune : Part One)
なんとまあ、今回のドゥニ・ヴィルヌーヴ版は『DUNE』5度目の映像化なのね。1984年のデヴィッド・リンチ版しか知らずにきたからなあ。
なるほど、夢から始まり、そこですべてが語られるわけね。で、惑星アラキスは、香料と砂蟲の星なのね。原住民にとっては幻覚をもたらす健康維持に欠かせない嗜好品てだけのものが星々をゆく者たちには必要不可欠なものだと、それでこの星を植民地にしたがり、香料に長年さらされたせいで瞳が青に変色してしまった原住民フレメンは抵抗して戦ってるっていうわけね。
それと並行して、ポール・アトレイデスことティモシー・シャラメは謎の『言葉』を使えるように修行してるわけか。高貴そうな顔立ちだから、とっても雰囲気は合ってる。鍵になる伝説の救世主リサーン・アル=ガイブになるのか、クウィサッツ・バディラックになるのか、ともかく大領国連合と皇帝との戦いに導こうっていう存在になっていくにはお似合いかな。
ま、それはさておき、砂虫シャイー=フルードのなんとまあ美しい口。ヘリコプターがわりのトンボ飛行機も好いしね。
それにしても毎度のことながら、この物語を観るたびに『風の谷のナウシカ』をおもいだすわ。
秘密結社ベネ・ゲゼリットに属する母にして公爵の愛妾レベッカ・ファーガソンと、アトレイデス公爵のオスカー・アイザックはよかった。フレメンの部族長がハビエル・バルデムってのもまあ妥当だし。
とんぼで逃げるとき、母は言う。
「我恐れず。恐れは心を殺す。恐れは閉塞に至る小さな死」
夢の中のフレイルは言う。
「友に会え。生命の神秘は解くべき問題ではない。経験するべき現実。止めては理解できぬひとつの過程だ。その流れとともに動くのだ。その過程にくわわり流れるのだ。任せよ」
もはや「スター・ウォーズ」だな。
にしても、映像は見事。グリーグ・フレイザー、上手だな。でもなあ、夢の娘ゼンデイヤがなあ、なんとも田舎臭いなあ。